【種まき】時期・用土・道具~発芽させるコツ

食べたフルーツの種をまいてみるのも楽しいものです。

実はつかないかもしれませんが、観葉植物としては楽しめます。

ただし樹木や多年草は発芽にも、成長にも、とても時間がかかります。

慣れないうちは、丈夫な一年草から始めると失敗しません。

種から育てる場合、発芽させるまでと、発芽した後の管理が重要です。

種を発芽させるには、適切な「土」と「気温」がポイントになります。

発芽した後に行う「間引き」と「日当たり」も大切です。

種まきの時期

種子が発芽するには、温かい気温であることが基本的な条件です。

一般的には「春」か「秋」に種を蒔き、室内で管理します。

【春に種まきするもの】

3~4月 トマト、ニラ、大麦、ゴボウ、ラベンダー

3~5月 パプリカ、コリアンダー、亜麻

4月~5月 マジョラム、バジル、ゴマ、綿花

4~6月 枝豆、大豆、カボチャ、ニンジン

5~6月 トウモロコシ、ズッキーニ

【夏に種まきするもの】

7~8月 ニンジン

8~9月 ゴボウ

【秋に種まきするもの】

9月 玉ねぎ

9月中旬~10月 マジョラム、コリアンダー、亜麻

10~11月 麦類、カラシナ

毎年の気候は変動します。

秋に気温が上昇して虫が発生することがあり、遅めに種まきしたほうが良い年もあります。

春に種まきしても、遅霜で枯れてしまう年もあります。

ですから1週間おき、あるいは3~4日ずつ「数回に分けて種まき」したほうが失敗しません。

生育の早さが異なる品種を混ぜて植えることで、よく育つ場合もあります。

【生物暦】

四季の気温や湿度は地域ごとに異なり、平均気温も年によって変動しています。

そんな時に目安にできるのが「生物暦」です。

自然に適応している動植物は、敏感に気温を感じ取っています。

ですから自然に育つ生物を見ると、おおよその平均気温が予想できます。

生物平均気温適した作業
梅の開花、鶯の初鳴き6~7℃畑の準備
アブラナ科の開花、ソメイヨシノの開花8~10℃春夏野菜の種まき
ジャガイモの植え付け
ソメイヨシノ満開10~12℃大根の種まき、鞍つき堆肥
ノダフジ開花、大麦の穂が出る15℃遅霜がなければ夏野菜の直播
ノダフジ満開、小麦の穂が出る16℃夏野菜の植え付け
アジサイ開花21℃夏野菜の収穫開始
ヒグラシ、アブラゼミの初鳴き26℃人参の種まき
サルスベリ、ヤマハギ開花25℃白菜の種まき
ススキ開花24℃秋冬野菜の種まき
ヨメナ満開18~20℃ほうれん草の遅まき限界
イチョウ黄葉、カエデ紅葉11℃秋冬野菜の収穫
イチョウ、カエデ落葉9℃ほうれん草の寒締め

温度計がなくても平均気温が分かるので、とても便利。

生物暦にするために、庭に梅や藤などを植えてもいいですね。

自然にゆだねる菜園は 手間いらず! 安心の無農薬野菜を楽しむ_

【土作り】家庭菜園の管理が楽になる自然栽培

家庭菜園を自然栽培にすると、作業がグッと楽になります。自然栽培は、毎年のように土を耕さず、自然に委ねる育て方だからです。肥料や薬剤を使わないので、施肥や散布の作業が要りません。無農薬で育てた野菜を安心して食べられるのがメリットです。


種まきのコツ

種子は暗所に保管しておくと発芽を早めることができます。

種は多めにまいて、一斉に発芽させてから間引きます。

一斉に発芽すると互いに協力して根が深く伸びます。


【水やり】

種を蒔く前に土を湿らせておきます。

上から水をかけると種が流されてしまうからです。

湿り気が足りない場合は、浅い容器に水を張り、容器ごと底から水を吸わせるようにします。

自然栽培では「種まき」や「植え付け」直後に水やりしません。

すると植物は、水を求めて根を伸ばそうとするからです

「1週間以上」も雨が降らない時だけ水やりします。

過度に水や肥料を与えないほうが、植物は強く育ちます。

根が張るまでは、ゆっくり生育します。

けれど、しっかり根付いた後は元気に育っていきます。

自然が育てる 菜園の作り方 植物の特徴を理解して 計画的に

【土作り】自然農法・自然栽培の基本的な考え

自然農法や自然栽培は「農薬や肥料を使わない」「自然に委ねる」栽培方法です。どちらも自然の「生態系」を活かすという考え方が基本にあります。ですから「植物」と「動物」との共生関係や食物連鎖がポイントです。


【ミニ温室】

種まきから発芽までは適度な水分が必要ですが、ジメジメするとカビ菌が発生します。



水分を保つうえで効果的なのが、家庭にあるもので作れるミニ温室です。

例えば大きめの透明プラスチックボトルなら、上半分を切って蓋にできます。

透明な卵パックなら、数粒ずつ種を蒔き、そのまま蓋を閉めることができます。

発芽して苗が伸びてきたら、すぐに卵パックの蓋を外します。

湿気がこもると病気や根腐れの原因となるからです。

紙パックや卵の殻なら、そのまま土に埋めることができます。

輪にしたワイヤーを数本ほど立て、上部に割り箸などを止めてラップで覆えばミニ温室にもできます。


【移植】

本葉が開いて競合しはじめたら、間引いて株間を広げます。

本葉が4~8枚になったら地面や鉢に移植できます。

定植前に成長しすぎると、発育が鈍くなり、収量が低下する傾向があります。

屋外に定植する場合は、徐々に外気に慣れさせる必要があります。

植え付けする約 2 週間前に、初日は 1 時間くらい屋外に出しておきます。

最初の数日間は真昼の太陽にさらさないよう、早朝や夕方に屋外へ出します。

苗木に風が当たらない場所に置くことも大切です。

徐々に時間を延ばして、最終的に一日中屋外に出してから定植します。

晴天の日中に移植すると乾燥しがちなので、曇りの日または午後遅くが最適です。

ポットから取り出す時には、根の周りにできるだけ多くの土を付けておきます。

小さな苗を移植する時に便利なのがティースプーンです。

苗を地面に植えたら水やりします。

【日当たり】

移植後、最初の数日間は苗に直射日光が当たらないようにするのがコツです。

苗木は1日に少なくとも 6 時間は日が当たる必要があります。

室内なら南または東向きの窓辺が最もよく育ちます。

日当たりが悪い場合には、苗木の上15cmくらいの高さに40ワットの白色蛍光灯を設置します。

種まき道具

種まきに必要なのは「土」と「容器」だけです。

平たい容器に種を蒔いて、発芽してからポットに移植するのは大変です。

小さな容器それぞれに 3 ~ 4 個の種をまくほうが失敗しません。

【種まき容器】

容器は、防水性のあるものなら何でも使えます。

例えば紙製の卵パックなら、一つずつ切り離して、そのまま植え替え可能です。

個々の苗を植える時には、ヨーグルトのカップなどが使えます。

種まき用のピートポットやピートペレットが便利です。

苗の根は培地を通って土の中に直接伸びるため、楽に植え替えできます。

大きめの容器にピートペレットやピートポットを入れて使うこともできます。




【種まき用土】

鉱物でできた「バーミキュライト」は、軽く、多孔質で、保水力があります。

価格も安いので人気の種まき用土です。

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保湿力を高めるためにミズゴケと混ぜて使用されることもあります。

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市販の種まき用土は、通常「バーミキュライト」「ミズゴケ」「植物堆肥」などを混ぜたものです。

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堆肥や庭の土も使えますが、病原体や昆虫の卵を殺すための滅菌が必要です。

滅菌するには、堆肥を浅い鍋に入れ、低速オーブンで80℃くらいまで加熱します。

土の温度は調理用の温度計で確認できます。

植物性の堆肥は肥料効果が少ないですが、「種まき」や「苗の植え付け」に使えます。

庭の落ち葉を集めて積み上げておくだけで出来るのが「落ち葉堆肥」。

繊維質とミネラル分を多く含み、水分や養分も蓄えられます。

さらに数年おいて完全な土に還ったものが「腐葉土」です。

落ち葉堆肥には養分が残っていますが、腐葉土になると養分はほとんどありません。

腐葉土は柔らかく、植物の根が伸びやすいため、「種まき」や「苗床」に適しています。

シャベルですくった堆肥

【土作り】堆肥とは?腐葉土との違いと使い方

堆肥とは「堆積」してできる自然な「肥料」のこと腐葉土とは「腐った」「葉」が「土」に変わったもの。「堆肥」には養分が残っていますが、「腐葉土」には養分がほとんど残っていません。どちらも「有機物」が「微生物」によって分解されたものです。

堆肥と腐葉土の作り方は同じですが、熟成させる期間が異なります。

堆肥と有機肥料の違い 堆肥は土壌改良剤で 土壌生物のエサ

【土作り】堆肥に使う有機物の種類と使い分け

堆肥は土中に棲む「微生物のエサ」となるもので、植物の肥料ではありません。植物は堆肥そのものを直接、取り込むことができないからです。有機物が微生物によって分解されることで、植物が吸収できる「養分」に変わります。

堆肥や腐葉土を使う場合も、殺菌してから種を蒔きます。

本葉が開いて競合しはじめたら間引いて株間を広げます。

各容器の一番強い苗だけ残し、他は地表面で切り取ることがポイントです。

苗を引き抜くと残す苗を傷めやすいので、必ずハサミで切ります。

野菜の種まき

野菜は一年で収穫するので、毎年、種から育てます。

種から育てると、無農薬栽培が可能です。

間引いて丈夫な苗だけ育てることができます。

低コストで、たくさん苗が作れることもメリットです。


相性の良い野菜やハーブと一緒に栽培すると上手く育ちます。

【トマト】

生育の適温は15~25℃、種まきは3~4月

一緒に育てると良いのが「バジル」や「ニラ」です。

ニンニクとトマトは交互に植えてイタリア・メキシコ料理に♪

【自然栽培】トマトはニラ&バジルと共に栽培

トマトとバジルは一緒に料理しても栽培しても良い組み合わせ。近くに植えると、互いに味を良くして風味を高めます。「ニラ」や「バジル」をトマトと一緒に植えると病害虫を抑えられます。トマトの収穫後に栽培できるのが「ニンニク」。抗菌成分があり、強い香りで病害虫を防ぎ、モグラ除けにもなります。

【豆類】

 枝豆・大豆の種まきは4~6月。

「早生」か「極早生」の枝豆なら4月下旬~6月上旬に種を蒔きます。

豆類は「鳥」に食べられやすいので、夕方に種まきすると見つかりにくくなります。

種まきした列のすぐ上に「紐」を張っておくのも鳥よけになります。

列の両端に支柱を立て、地面ぎりぎりに張った紐に沿って種をまきます。

まき終わったら紐の高さを15cmくらいに上げておきます。

植え穴の周囲の草を刈り取り、種をまいた上に敷いておきます。

双葉の時期は、周囲の草が目隠しになって鳥の被害が少なくなります。

この頃には種の上に張った紐を外しても大丈夫です。

発芽しにくい場合は「燻炭」を種と同量くらいまきます。

緑肥として大麦の種を3~4月に蒔いておくと生育が良くなります。

【人参】

人参の種まきは4月~5月か7月~8月

ニンジンは発芽させるのが難しい野菜です。

それは発芽する時に「光」を必要とするからです。

光が通るよう土を薄くかけると、今度は水分を保ちにくくなります。

ですから、しっかり「土を押さえ」て種と土を密着させるのがコツです。

水分を保ちやすい「雨の日の翌日」か「曇りの日の夕方」が種まきに適しています。

種をまく場所は「溝を広め」にし「凹凸がないよう」均一にならします。

掘った「溝の底が湿っている」よう深めに掘ることがポイントです。

溝の底が乾いている場合には、土の上からたっぷり水やりします。

ニンジンは「種を多めに蒔き」本葉が出てきたら間引きます。

セリ科のニンジンは、生育初期に競い合うことでよく育つからです。

種は5mm間隔くらいのばらまき、または3~4粒ずつ点々と蒔きます。

ばらまきした場合は、1枚の本葉が出るたびに頻繁な間引きが必要です。

ですから点々と少しずつ蒔いた方が間引きを少なくできます。

覆う土は種の厚さの1~2倍くらい、種が隠れる程度に「薄く」土をかけるのがコツです。

乾きやすい場所では、土を押さえてから「籾殻」を撒いて押さえておきます。

それ以降の水やりは不要です。

10日経っても発芽しない場合には、もう一度まき直します。

同時に育ててキンピラゴボウに♪根菜は冬でも収穫できます

【自然栽培】ニンジンとゴボウは一緒に植える

ニンジンとゴボウは一緒に植えるとよく育ちます。生育適温がニンジンもゴボウも「15~20℃」と同じだからです。どちらも直根で根がまっすぐ深く伸びるので一緒に植えても競合しません。例えば春に種まきすると夏~秋に収穫できます。あるいは夏に種まきして雪の下から収穫すると甘いニンジンになります。

【ゴボウ】

ゴボウの種まきは3月~4月、8月~9月

ゴボウは、溝の中央部分に、1か所に3粒ずつ、15cm間隔でまきます。

【パプリカ】

パプリカの生育適温は15~30℃で、種まきは3~5月

低温だと発芽しないので充分に温かくなってからです。

ピーマン類は発芽させて苗に育てるまでの「温度管理」が難しい。

特に大きくなるパプリカは「養分」と「水分」の管理も大変です。

ですから最初は苗を購入したほうが楽に栽培できます。

種から育てる場合は、用土に「苦土石灰(一つまみ)」と「堆肥」を入れます。

土を鉢に入れ、水やりして湿らせておきます。

直径9cmの鉢なら「4粒」くらい種を蒔いて、薄く土をかけます。

過湿を嫌いますが、乾燥にも注意が必要です。

本葉3~4枚までに間引いて1本にします。

豆に付く害虫を 寄せ付けないピーマン類 & 土を肥沃にする豆類

【自然栽培】パプリカとトウガラシの栽培方法

パプリカは「豆類」と一緒に育てると、よく育ちます。土を肥沃にする豆類が、パプリカに十分な養分を提供するからです。互いに害虫を寄せ付けない組み合わせでもあります。

【カボチャ】

カボチャの生育適温は17~20℃で、種まきは4月~6月

寒さに弱い「日本カボチャ」は、4月下旬からポットに種まきします


地面に直まきせず、温かくなってから種をまき、ポットで苗を育ててから植え付けします。

本葉が3~4枚になってから若い苗を植え付けすると、安定して実付きが良くなります。

カボチャとトウモロコシは、一緒に植えると良い組み合わせです。

連作障害がないので毎年同じ場所で栽培できます。

地表の乾燥を防ぐ カボチャ 支柱代わりになる トウモロコシ

【自然栽培】カボチャとトウモロコシは一緒に

カボチャとトウモロコシは、一緒に育てると相性が良い組み合わせ。アメリカ先住民族が古くから行ってきた栽培方法です。トウモロコシを「東側」に植えると、カボチャは太陽に向かって伸びます。するとカボチャがトウモロコシの株元に絡みながらよく生育します。

トウモロコシの種まきは、カボチャを植え付けする「10日前」までに。

カボチャよりトウモロコシを先に発芽させるためです。

するとトウモロコシがカボチャの葉の陰にならず、よく育ちます。

まず「東側」にトウモロコシの種をまきます。

トウモロコシが発芽してから「西側」にカボチャの苗2株を植えます。

するとカボチャはトウモロコシの方へと伸びて、蔓を絡ませながら成長します。

【トウモロコシ】

トウモロコシの生育適温は25~30℃で、種まきは5月

酸性~中性で水はけの良い乾いた土で栽培します。

花粉が風で運ばれるので「10株以上」を「2列」にして植えると受粉しやすくなります。

栽培スペースは「幅100cm×長さ200cm」くらい。

中央に2列、列の間を30cmあけて7か所ずつ、1か所に2~3粒ずつ点まきします。

トウモロコシの種は種の尖ったほうを下にして植えると発芽率が良くなります。

鳥に食べられないよう、土をかぶせてから刈り取った草を敷いておきます。

豆類と一緒に育てると、マメ科に付く根粒菌の働きで土が肥沃になってよく育ちます。

枝豆や大豆がトウモロコシの陰になり、種や発芽した双葉を鳥に食べられにくくなるメリットもあります。

1週間ずらして2回に分けて種まきすると収穫期間が長くなります。

例えば1列目は5月上旬、2列目は5月中旬に。

【ズッキーニ】

ズッキーニの生育適温は15~20℃で、種まきは5~6月

1か所に3~4粒「方向を揃えて」まきます。

ズッキーニは、やや「西寄りに配置」すると最終的には中央になります。

それは蔓が東へ向かって伸びるからです。

土で覆った上に刈り取った草を敷くだけで、水やりは不要です。

【玉ねぎ】

玉ねぎの生育適温は15~25℃で、種まきは9月。

時期を逃さず植え付けするのが大事です。

種は1列に「5mm」間隔で、10cm離して2列に点々とまきます。

厚さ5mmの「土」をかけ、「もみ殻」を上にまき、足で踏んで押さえます。

玉ねぎがズッキーニの 病害虫を予防 土を肥沃にする豆も一緒に

【自然栽培】玉ねぎはズッキーニと交互に栽培

玉ねぎの収穫後に植えると丁度いいのがズッキーニ。栽培する時期が、ちょうどリレーのように続けられるからです。3月から「土の準備」をして「秋」に玉ねぎを植えます。ズッキーニも玉ねぎも「肥沃な土」を好む野菜。玉ねぎの収穫後にズッキーニを栽培すると、余った肥料分が吸収されます。

【麦類】

麦類は、最低温度3~5℃の「10~11月」に種まきをします。

早く種まきすると年内に大きくなって冬の寒さで枯れてしまうからです。

遅く種まきすると翌春に分げつが遅れて収量が減ります。

麦の種は1か所に「5~10粒」まきます。

よく肥えた土なら10粒、土作りの途中なら5粒です。

緑肥としても使える麦~豆が作る養分で麦が育ち土がリセット

【自然栽培】豆類と麦類は交互に育てると良い

豆類と麦類は、交互に植えると良く育ちます。麦類は余分な肥料分を吸い取るので、枝豆の蔓ボケを防ぐからです。連作障害も起きにくくなります。麦類は、枝豆に付く害虫を防ぐ働きもします。豆類に付くアブラムシと麦類に付くアブラムシは別の種類だからです。


ハーブの種まき

ゆっくり育つのは、どの多年草にも共通した性質です。

季節にもよりますが、芽が出るまで2~4週間ほどかかります。

芽が出るまで、土が乾かないよう、ジメジメしないよう、注意が必要です。

発芽する前も後も、上から水やりせずに、鉢底から水を吸わせる方が芽を傷めません。

受け皿に溜まった水は捨て、土が湿りすぎないようにします。

【ラベンダー】

ラベンダーの種まき時期は3~4月ころ

2週間くらいで発芽します。

発芽するまでには、低温の期間があることも大事です。

ラベンダーは買ってきた苗を植えた方が簡単に育ちます。

種は発芽しにくく、苗に育てるまでの管理が難しいからです。

品種で選ぶラベンダー 香りの良さ 花の美しさ 植え場所

【ハーブ】ラベンダー種類や育て方と活用方法

ラベンダーは目的に応じて品種を選べるハーブ。原産地や品種改良によって、多くの種類があるからです。品種によって活用方法も違ってきます。庭に植えて観賞するなら、花が美しく、長く咲く品種が最適。ポプリやドライフラワーにするなら、香りが良い品種を選びたい。

【コリアンダー】

コリアンダーの種まきは「春」か「秋」です。

気温が20℃くらいあると発芽します。

柔らかな葉を収穫するのなら3~5月の春に、種を収穫するなら9~10月の秋にします。

夏に種まきすると虫が付きやすくなります。

秋に種をまいて冬の間に室内で栽培すると、気温が高くなる頃に花が咲き始めます。

種が採れますが、葉は硬くなるので料理には不向きです。


種は「深めのプランター」に直接まき、そのまま「植え替えしない」で育てます。

コリアンダーは根がまっすぐ下へ伸びる性質があるからです。

種をまく「鉢」は深さ18cmくらいのものを使います。

生育の良いものだけ残しながら間引きますが、間引いた苗も料理に使えます。

最終的には間隔が5cmくらいにして育てます。

あまり大きくならないので、プランターでも育てやすいハーブです。

エスニック料理に欠かせない香りの強いハーブを使い分ける!

コリアンダー「種」と「葉」違う風味の使い方

英語圏での呼び方が「コリアンダー」。別名では「チャイニーズ・パセリ」「コエンドロ」タイでは「パクチー」、中国では「シャンツァイ(香菜)」です。日本では「カメムシソウ」とも呼ばれています。独特な臭いが苦手な人とクセになる人と、好き嫌いがハッキリ分かれるハーブです。

【マジョラム】

種から育てるなら「4月~5月」か「9月中旬~10月」。

暖地の場合は春まきのほうが育てやすく、「屋外で冬越し」させると強く育ちます。

オレガノはマジョラムの一種~原産地による違い

【ハーブ】マジョラムとオレガノ違いと使い方

オレガノはマジョラムの一種で、同じ仲間のハーブ。マジョラムは大きく3種類に分けられ、最も味と香りが強いのがオレガノです。それぞれ「原産地」や「使われる料理」が異なり、呼び名が様々にあります。

【バジル】

バジルの種まきは4月~5月。

温かくなってからでないと芽が出ないので初夏に種まきします。

種からでも簡単に育ちます。

【ゴマ】

ゴマの発芽の適温は25℃くらいで、生育適温は25~35℃。

種まきは4月~6月にします。

ゴマは温かくないと育たないので「種まき時期」が大事。

充分に気温が上がってから種まきします。

地温が「20℃」以上、平均気温「16℃」が適期です。

目安は「藤の花が満開」になる頃あるいは「小麦の穂が出てから」。

気温10℃くらいでも発芽しますが、時間がかかり、生育も良くありません。

種まきが遅れると生育量が少なくなります。

ゴマは、直播より温かい場所で「苗を育ててから定植」するほうが簡単に育てられます。

発芽直後は草と見分けがつきにくいからです。

ゴマ数本で1年分を収穫 サツマイモや豆類は 一緒に育てると 良い組み合わせ

【自然栽培】ゴマは数本で充分な収量が採れる

ゴマは比較的生育が早く、手がかかりません。数本で充分な量が収穫できます。土質も選ばず、極端な酸性土でなければ、どこでも栽培できます。「風通し良く」してジメジメさせないことがポイントです。ゴマは「暑さに強く」夏の日差しが大好き。雨季に発芽して根を伸ばし、乾季の日照りで大きく育ちます。

【カラシナ】

10~12月に種まきして育てることができます。

玄関やベランダの外に植えるとカメムシが室内へ侵入するのを防げます。

虫除け効果のある 植物を庭に植える 害虫を引き付ける 「おとり」植物も効果的

【病害虫】コンパニオンプランツで庭の虫よけ

庭や菜園に植えた植物によって、害虫を防ぐことができます。虫によって、植物の好き嫌いがあるからです。例えば、ハーブの強い香りを嫌う虫は多くいます。逆に虫が好む植物を「おとり」として植え、他の植物を守る方法もあります。



繊維植物の種まき

亜麻や綿花は可愛らしい植物です。

繊維を採ってリネンやコットンの布に織る楽しみも味わえます。

冷涼な気候に向いているのが亜麻、温暖な気候に向いているのが綿花です。



【亜麻】

種まきに適した時期は「3~5月」と「9~10月」くらい。

亜麻は寒さに強いですが、暑さや湿気には弱い植物です。

日本では北海道のみが栽培適地と言われます。

ガーデニングと機織り 植物から作る 衣類と雑貨

【機織り】植物の繊維から糸を採って織る麻布

昔の主婦は「糸紡ぎ」や「機織り」を家事として日常的に行っていました。現在でも、趣味として糸紡ぎや機織りをする人がいます。黙々と手を動かすだけの単純作業をしている時間は、まるで瞑想のようです。

【綿花】

4月に種まきをしてポットで育て、間引いて1本にした苗を5月に定植します。

地面に直接まく場合は5月に種まきします。

温かくならないと発芽しないので、寒い場所ならマルチなどで保護します。

綿毛に包まれた種は水に入れて少しもみ、水を含ませて一晩そのまま浸けておきます。

1か所に2~3粒の種をまき、本葉が出たら間引いて1本にします。

水はけの良い土がワタの栽培に適しています。

種まきの1週間以上前に元肥を土に混ぜておきます。

元肥は、油かすと苦土石灰を1㎡あたり一握りほど。

酸性度を嫌うので、定期的に苦土石灰や草木灰を与えると病害虫に強くなります。

ふわふわ綿花 育てて、紡いで、布に織る 昔は皆やっていた家事

【機織り】綿花を育ててコットン布を織る方法

綿はワタという植物の実から採った毛を糸にして布に織ったもの。昔は、どこの家庭でも衣服を自分で作っていました。現在では糸紡ぎや機織りは「趣味」のひとつ。ガーデニングの延長で綿花を育て、布に織るのも面白い試みです。時間と手間はかかりますが、難しい作業ではありません。



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