【自然栽培】玉ねぎはズッキーニと交互に栽培

玉ねぎの収穫後に植えると丁度いいのがズッキーニ

栽培する時期が、ちょうどリレーのように続けられるからです

3月から「土の準備」をして「秋」に玉ねぎを植えます

ズッキーニも玉ねぎも「肥沃な土」を好む野菜

玉ねぎの収穫後にズッキーニを栽培すると、余った肥料分が吸収されます

雑草が旺盛に伸びる夏は、ズッキーニの大きな葉が草の勢いを抑えます

玉ねぎとズッキーニの栽培プラン

玉ねぎ

玉ねぎは同じ場所で「連作」するとうまく育ちます。

けれど玉ねぎは「植え付け時期」が非常に大事。

「初冬」に玉ねぎの苗を植え付け、翌年の6月後半に収穫します。

【栽培カレンダー】

玉ねぎ、ソラマメ、ズッキーニ栽培カレンダー

玉ねぎを収穫した後に栽培できるのがズッキーニ。

ズッキーニは、夏から秋の短い期間で栽培できるからです。

玉ねぎの収穫が終わるのは6月後半なので、夏野菜を植えるには少し遅い時期。

かといって秋野菜を植えると、玉ねぎの植え付けに間に合いません。

秋野菜の収穫時期が、ちょうど玉ねぎの植え付け時期だからです。

玉ねぎもズッキーニも共に「肥沃な土」を好む野菜。

玉ねぎが育った肥沃な土なら、ズッキーニもよく育ちます。

ズッキーニに付く病害虫を、玉ねぎが抑える効果もあります。

玉ねぎの根に付く微生物がズッキーニの病気を防ぐからです。

玉ねぎ収穫後の「葉」を地面に敷くと、ウリハムシが寄りつきません。

根が浅い玉ねぎは「豆類」とも一緒に栽培できます。

豆類は土を肥沃にするので玉ねぎがよく育ちます。

土の養分が過剰になると、ウドンコ病などが発生します。

けれど余った養分はズッキーニが吸収するので土がリセットされます。

リセットされた土で、また玉ねぎを栽培しやすくなります。

【植え付け時期】



ズッキーニを「6月中旬」以降の遅めの時期に植えると、9月でも収穫できます。

そして遅植えしたズッキーニの収穫が終わる頃が、玉ねぎの植え付けに最適な時期です。

ズッキーニは、霜が降りる頃まで収穫できます。

けれど玉ねぎの植え付け時期がきたら、ズッキーニは全て収穫してしまいます。

玉ねぎは、時期を逃さず植え付けするのが大事だからです。


【植え付け場所】



植え付け場所は「100cm四方」か「100×200cm」くらい。

先に「ソラマメ」の種をまき、芽が出たら両サイドに玉ねぎ苗を植えます。

ソラマメの両サイドに植えた玉ねぎは、アブラムシなどの虫よけになります。

ズッキーニは「2株」以上で育てると受粉しやすくなります。

100cm四方の場合なら、1か所に2株で二本立ちに。

100×200cmの場所なら、1本ずつ2か所に。

玉ねぎとソラマメの栽培

茹でソラマメ

11月~翌6月までは玉ねぎの栽培に適した時期。

中央にソラマメの種をまき、その両サイドに玉ねぎを植えます。

玉ねぎの苗は「12cm間隔」で植え付けます。

12cm以上離すと草に負けてしまいます。

幅100cmの場合なら、端から10cmくらいのところに2列の玉ねぎ。

列の間は15cmくらい開けます。

●玉ねぎ

生育適温は15~25℃

原産地は中央アジアから中近東の冷涼な地域

育て方のコツは栽培する土の性質です

  • 弱酸性~中性の土質
  • 比較的肥沃な土
  • 水はけの良い土

「12cm」間隔で植えると元気に育ちます。

隣同士の玉ねぎが協力し合って、一斉に水分を吸いあげるからです。

ほとんど連作障害がないので、同じ場所で毎年育てることができます。

【玉ねぎの苗づくり】



玉ねぎの種まきは「9月中旬」にします。

固定種なら種をとって翌年にまけます。

種は販売期間が限られるので、お気に入り登録しておくと便利です。

種まきする「1カ月前」の8月には堆肥など入れて土の準備をしておきます。

1m四方の土に入れる分量の目安

  • 完熟堆肥(3~5リットル)
  • もみ殻燻炭(5リットル)
  • 油粕(1リットル)

堆肥は完熟したものを選びます。

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もみ殻燻炭は根づまりを防ぎ、生育を良くします。

油粕は発酵済みのものを使うと植物に良く、臭いもしません。

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地面を浅く掘って、漉き込んでおきます。

自分で堆肥を作る場合は、完全に熟してから土に入れます。

未熟な堆肥を入れるとうまく育たないことがあります。

【堆肥】作り方手順と種類による使い方の違い

玉ねぎの種は1列に「5mm」間隔で、10cm離して2列に点々とまきます。

厚さ5mmの「土」をかけ、「もみ殻」を上にまき、足で踏んで押さえます。

火山灰土の場合には、リン酸分を補うために「バットグアノ」を一振り。

バットグアノはコウモリの糞です。

養分たっぷりなのでバラなど花付きも良くなります。

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玉ねぎの芽が出て「本葉が出てきたら」間引いて苗に使うものだけ残します。

苗は「割り箸」くらいの太さのものを選びます。

細すぎる苗は寒さで枯れやすく、太すぎるとトウ立ちしやすくなります。

理想的な苗は「葉が3~4枚」で「草丈25~26cm」「根元の太さが5~6mm」くらい。

葉が長い場合には、先端を切って草丈30cmくらいにします。

根も1cm長さに切っておくと発根が促されます。

【ソラマメの種まき】



10月中旬~11月中旬、準備した場所の中央にソラマメの種を6か所まきます。

ソラマメは30cm間隔で「黒い筋を揃えて」2~3粒ずつまきます。

11月中旬~12月上旬、ソラマメの芽が出てきます。

【玉ねぎ苗の植え付け】



ソラマメの両サイドに、玉ねぎの苗を植えます。

深さ5~8cmの溝を掘り、その「片側に寄せて」10~12cm間隔で植え付け。

植え付けは「白い部分が隠れる程度の深さ」に。

土をかけて覆い、足で踏んで押さえます。

15~25cmくらい離して2列にし、両サイドで4列にします。

玉ねぎの苗を植えたら、すぐに「油粕1:米ぬか1」を混ぜて間に置きます。

米ぬかは、堆肥作り、糠漬け作り、ウドンコ病の予防など色々と使えます。

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地面に漉き込まず「地表」に置くだけでOK

すると春までにゆっくり分解されて成長期の養分となります。

植え付けして養分も置いたら、その上から刈り取った「草」を敷きます。

ソラマメには肥料を与えなくてOK

玉ねぎに与えた分の肥料で充分だからです。

養分が多すぎるとアブラムシが付きやすくなります。

【草の管理と水やり】



霜柱で浮いた場合には「暖かい日」に根を土の中に植え直します。

春になって草が伸びてきたら背の高い「草」を刈り取って、株元に敷きます。

草刈りには鎌よりハサミのほうが使いやすいです。

刃がステンレスだと錆びにくく切れ味も抜群。

1週間以上雨が降らない場合には、日中にたっぷり水やりします。

【玉ねぎとソラマメの収穫】



ソラマメの収穫時期は「さやが水平~斜め下向き」に傾いた頃です。

玉ねぎがトウ立ちして「ネギ坊主」が伸び始めたら収穫して葉玉ねぎとして利用。

葉が倒れたものから少しずつ収穫してもOKです。

玉ねぎの葉が5~8割くらい倒れたら一斉に収穫する適期。

晴れの日が続いて「土が乾燥している時」に収穫します。

玉ねぎを収穫したら「天日で2~3日乾燥」させ「軒下に吊るして保存」します。

玉ねぎを収穫したら、その日のうちにズッキーニの苗または種をまきます。

ズッキーニの栽培

ズッキーニ

6~10月にはズッキーニを育てます。

ズッキーニを育てるコツは「肥沃で水はけの良い土」で栽培すること。

だからといって肥料を与えないことがポイントです。

茎が短く葉が密集しているため、ウドンコ病が発生しやすいからです。

風通し良くすることでウドンコ病を防げます。

大きく育つので「1m四方に1~2株だけ」植えると密集しすぎません。

2株を植えると受粉しやすくなるので「1か所に2本」または「1本ずつ2か所」に。

●ズッキーニ

生育適温は15~20℃

原産地は中南米で、カボチャと同じウリ科

ペポカボチャと呼ばれる系統で、北米南部の乾燥地域で育ちました

【ズッキーニの種まき】



玉ねぎが植わっていた場所で、1か所に3~4粒「方向を揃えて」まきます。

ズッキーニは、やや「西寄りに配置」すると最終的には中央になります。

それは蔓が東へ向かって伸びるからです。

土で覆った上に刈り取った草を敷くだけで、水やりは不要です。

【ズッキーニの間引きと草の管理】



ズッキーニの芽が出てきたら、健全な株を残して間引きます。

2本以上を植えると受粉しやすく、実が付きやすくなります。

綿棒などで花粉を取って雌しべに付け、人工授粉すれば確実。

ウリ科は「朝6~7時ころしか受粉できない」ので人工授粉は「早朝」にします。

夏草が伸びてきたら、ズッキーニの外葉がある「周囲15cm」くらい草を刈り取ります。

そして刈り取った草は地面に敷いておきます。

【ズッキーニの収穫】



5~6月に種まきしたら夏~秋に収穫できます。

実の長さが「20cm」くらいになったら早めに収穫。

10月に入ったら収穫を終え、早めに株元で切ります。

切り取った茎や葉は地面に敷いて、玉ねぎの植え付けに備えます。

自然栽培では、雑草も野菜も「地上部だけ」刈り取ります。

根を残すことで自然と土が耕された状態になるからです。

根こそぎ草を取らなくていいので管理が楽。



家庭菜園は農家と違い、早く大量に栽培する必要はありません。

自然栽培で、ゆっくり無農薬の野菜を少量ずつ作る方が食卓が豊かになります。

自然にゆだねる菜園は 手間いらず! 安心の無農薬野菜を楽しむ_

【土作り】家庭菜園の管理が楽になる自然栽培

家庭菜園を自然栽培にすると、作業がグッと楽になります。自然栽培は、毎年のように土を耕さず、自然に委ねる育て方だからです。

そして家の庭なら、畑にしてしまわず、美しい景観を保っておきたいものです。

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【ポタジェ】家庭菜園と花いっぱいの美しい庭

野菜とハーブだけでなく、花や果樹も組み合わせた美しい庭。例えばバラの足元にパセリを植えたり、ユリとミニトマトを混植したり。植物としての「相性」を考慮して植えれば、花も野菜もよく育ちます。


自然栽培おすすめ本

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