トマト栽培の時にはバジルを一緒に植えるのが定番の組み合わせ
近くに植えることで、互いに味を良くして風味を高めます
さらに「ニラ」も一緒に植えると病害虫を抑えられます
そしてトマトの収穫後に栽培できるのが「ニンニク」です
抗菌成分があり、強い香りで病害虫を防ぎ、モグラ除けにもなります
トマト栽培のプラン
トマト栽培に適しているのは、日光が強く、乾燥気味で、昼夜の温度差が大きい地域
特に「日当たりが良い場所」が適しています
そして「畝を高く」して水はけを良くするのが育て方のコツです
ところが収穫時期に水分が多すぎると、糖度も酸度も低く、味が薄くなります
【栽培カレンダー】
●トマト(ナス科)
生育の適温は15~25℃
南米アンデス高地が原産
トマトと相性が良いのは、バジル、ニラ、イタリアンパセリ、ネギ、豆類です
●ニラ(ネギ科)
ニラは、トマトの連作障害を引き起こす病原菌を抑制します
なぜなら根の周辺で繁殖する微生物が抗生物質を出すからです
そのためニラとトマトは「根が触れ合う」よう近くに植えると効果が高まります
ネギ類なども同様の効果がありますが、ニラのほうが効果的
というのもニラの根は浅く伸びるので、トマトの根と触れ合うためです
●バジル(シソ科)
バジルの強い香りが、トマトに付く害虫を寄せ付けません
そしてトマトもバジルも共に美味しくなる組み合わせです
さらにバジルは、トマトの日陰になることで葉が柔らかくなります
セリ科の「イタリアンパセリ」も同様の育て方ができます
ところが普通のパセリはトマトとの相性が悪く、うまく育ちません
●落花生(マメ科)
豆類が土を肥沃にし、トマトの生育を促進します
なぜなら根に付く根粒菌が空気中の窒素を吸収し、地中に固定するからです
さらにネコブセンチュウなどの土壌害虫を退治する働きもします
そして同じマメ科のエダマメでも同様の効果があります
そのためトマトの株から30cmくらい離して植えます
【トマト栽培の組み合わせ例】
植え付け場所は「1m四方」のスペースにトマト「4本」くらいです
そしてニラやネギを、根が触れ合うようトマトと一緒に植えます
近くには、バジル、イタリアンパセリ、エダマメを植えます
植え付け場所の4隅に長さ2mの支柱を立てます
そして中央で4本の支柱を縛って固定しておきます
●4本の支柱に大玉トマト4株を植えるプラン
ニラと大玉トマトを、それぞれの支柱に添わせるように植えます
支柱と支柱の間には、バジルとイタリアンパセリを1本ずつ
●4本の支柱の間に中玉トマトとミニトマト1本ずつ植えるプラン
支柱2本の間に中玉トマトとネギを植えます
対面の支柱2本の間にミニトマトを植えます
左右の支柱の間には、バジルとイタリアンパセリを1本ずつ
●4本の支柱の間にトマト2株を植えるプラン
2本の支柱の間にネギとトマト
対面の支柱2本の間にニラとトマト
左右の支柱の間には、片側に落花生、対面に枝豆
【トマト栽培の後に植える野菜】
トマトの収穫後には、秋野菜を植え付けできます
例えば「キャベツ」「ブロッコリ」「白菜」などアブラナ科の野菜や「ニンニク」などです
肥料分が比較的よく残っているので、よく育ちます
そして翌春は、同じナス科の野菜は植えないことが大事です
ジャガイモなどを植えると、連作障害を引き起こします
トマトとバジルの栽培
まず3月下旬に「バジル」「ニラ」「トマト」の種まきをします
固定種なら種をとって来年に使えます
育てやすく、たくさん収穫でき、美味しいのが「シュガーランプのミニ品種」です
そして5月下旬、トマト、ニラ、バジルの苗を「同時に」植え付けします
【トマト、ニラ、バジルの苗を同時に植え付け】
苗は「植え付けする前日」に鉢底から吸水させておきます
トマトは「本葉5~6枚」で、つぼみが小さい若苗を選びます
ニラは、トマトの苗を植え付けする時に植え穴に一緒に入れます
植え穴にニラを入れて根を広げ、その上にトマトの根鉢を置きます
例えばトマトの「つぼみを通路側に向けて植える」と、収穫しやすくなります
市販のトマト苗は、多くがポットの中で根が回っています
植えつける時に「根鉢を横に」して植え、葉は上部の3枚だけ残します
すると茎から根が出て、しっかり根付き、旺盛に育って病害虫に強くなります
そして植え付けした場所の半径15cm以内の「草」を刈り取って地面に敷きます
トマトの株から30cmくらい離してバジルを植えます
バジルは「小さめの苗」を選びます
そして「本葉6枚」くらいで上部の茎を切り取り、脇から出てくる芽を育てます
【トマトの脇芽を取って減らす】
トマトは葉と葉の間から「脇芽」が伸びてきます
そうしたら「一つ目の花房のすぐ下」にある「勢いの強い脇芽だけ」残して枝を2本にします
大玉トマトの場合は、この脇芽も取って枝を1本にします
順調に生育していれば「花房」「葉」「葉」「葉」「花房」の順で生長します
花房が1つでも開花したら、その下の脇芽は全て切り取ります
二つ目の花房が付いたら「開花するたびに」その下の1葉だけ残して脇芽を切り取ります
そして残した茎は「葉の下」で支柱に縛り付けて誘引します
茎が支柱の上まで伸びたら「花房の1つ上の葉」を残して「先端」を切ります
花房を5段くらいにして、残った実に水分と養分を集中させるのがポイントです
収穫時期に水分が多すぎると、糖度も酸度も低く、味が薄くなります
そのため実が付き始めたら乾燥気味にするほうが美味しくなります
株元に生えてくる「草」を刈り取って周囲に敷くと、乾燥しすぎるのを防げます
【トマトの栄養状態を調整する】
トマトは「養分が少なめ」のほうが甘くなります
かといって栄養不足でも美味しい果実は実りません
そのため1週間に1度くらい「先端の葉」を見てトマトの栄養状態を診断します
●トマトが健康な状態
- 葉に露が出る
- 脇芽が伸びる
- 葉がスッキリと伸びている
●トマトの栄養が多すぎる状態
- てっぺんの先端部分(成長点)が太くなって曲がる
- 茎が大きく扁平気味
- 脇芽が15cm以上になっている
- 花房が貧弱で、ややよじれ、ガクだけが伸びている
- 節と節の間が短くなっている
- 葉の色が濃い緑色で内側にカールしている
栄養が多すぎる場合には、脇芽にある葉のうち2枚だけを残して切り取ります
さらに1週間後に、葉を1枚だけ残して切り取ります
●トマトが栄養不足の状態
- てっぺんの葉が、やや上向きになって巻いている
- 茎が細くなっている
- 葉の色が薄く褪せている
- 脇芽が伸びていない
栄養不足の場合には、地面に敷いた草の上から「米ぬか」を一掴みまきます
【トマト、ニラ、バジルの収穫】
トマトは「実が株についたまま」完熟するまで待って収穫します
実の底面部分に「星型の筋」が出たら完熟しているサイン
そうして「常温」で保管し、食べる2時間前に冷蔵庫で冷やすと美味しくなります
ニラはどんどん葉が伸びるので、刈り取って収穫します
株元から「5cm」くらい残して切ると、また葉が伸びてきます
トマトの収穫が終わった後もニラの収穫はできます
そして収穫して掘り上げたニラは移植も可能です
そのため株が増えていたら「株分け」もできます
バジルは初霜が降りる頃には枯れてきます
そうしたら株元で刈り取り、地面に敷いておきます
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自然栽培おすすめ本
自然菜園の作り方は、竹内孝功さんの本がとても参考になります
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