コンパニオンプランツで、バラの無農薬栽培も可能になります。
相性の良い植物を混植すると、バラの病害虫が減るからです。
野菜や雑草にも、コンパニオンとなるものがあります。
例えば、バラ科と相性が良いのは「セリ科」と「キク科」。
セリ科の人参をミニバラの鉢に植えたら、ウドンコ病が消えたことがあります。
相性の良い組み合わせを寄せ植えするだけなので、とっても楽です。
バラのコンパニオン

バラのコンパニオンとされるのが「ボリジ」と「チャイブ」。
他にもバラと相性が良いと言われる植物は色々あります。
「ガーリック」「マリーゴールド」「ルウ」「タンジー」「セージ」。
バラ科と相性が良い「キク科」には、雑草のタンポポも含まれます。
レタス、ゴボウ、マリーゴールド、カモミール、タンジー、ヒマワリ、アザミ、アスター、エーデルワイス、ガーベラ、コスモス、ダリア、百日草、デイジー、マーガレット、タンポポ
バラ科と相性が良い「セリ科」は、野菜やハーブに多い植物です。
セリ、パセリ、ニンジン、コリアンダー、チャービル、三つ葉、フェンネル、アシタバ、ディル、アニス、レースフラワー
バラ科と相性が悪いとされるのが「ナス科」。
「シソ科」もバラ科とは、あまり相性が良くないとされています。
バラの多くは「春」と「秋」に咲きます。
夏に咲く花やハーブを組み合わせると、バラが咲いていない時期を補ってくれます。
同じ時期に咲く花を組み合わせるなら、色や草丈のバランスが大事です。
【バラとボリジ】

ボリジは、イチゴ(バラ科)のコンパニオンと言われるハーブ。
草丈60cmくらいで、4~6月に小さく星形の青い花が咲きます。
春のバラと同時期に咲くので、バラを引き立ててくれる花です。

種から簡単に育てられ、こぼれ種でも増えます。
イチゴのコンパニオンなので、ボリジの足元にイチゴを植えても良いバランスです。

イチゴを育てるには鉢植えやレイズベッドが最適。地面から離すことで病害虫や土汚れを防げます。例えば「ストロベリーポット」はイチゴ栽培のための鉢です。コンパニオンプランツも活用すると上手に育てられます。
ムラサキ科ルリジサ属の一年草で、ルリジサ、ルリヂシャとも呼ばれます。
【バラとチャイブ】

チャイブの花が咲くのは5~7月。
ちょうど5月のバラが咲くころです。
丸くてピンク色の可愛い花が咲きます。
草丈30~45cm
チャイブには、アブラムシを防ぐ効果があります。
ネギ類は全て虫よけに使えますが、中でも小さくて可愛らしいのがチャイブです。
ヒガンバナ科ネギ属の多年草
別名セイヨウアサツキ
学名:Allium schoenoprasum 英名:chives
寒さには強いですが、暑さにはやや弱いハーブです。
【バラとガーリック】

紫色の丸い花が咲くガーリック。
ガーリックの花が咲くのは10~11月。
ちょうど秋のバラが咲くころです。
ガーリックには、虫よけ効果があります。
バラとの相性も良く、生育状態が良くなる効果もあります。
ただしコンパニオンとして植えたニンニクは収穫できません。
バラに養分を取られて、球根が育たないからです。
ニンニクを収穫する場合には、別にして育てる必要があります。

ニンニクは多くの野菜と混植でき、強い香り成分と土中での殺菌効果で病害虫を防ぎます。ニンニクを収穫するには、他の植物とは別に育てる必要があります。
【バラとルウ】

ルウの開花時期は6~7月ころ。
バラの花が終わったころに、黄色い小さな花が咲きます。
樹高50~100cm
青みがかったグレイッシュな葉が綺麗。
バラとは葉色が違うため、コントラストを楽しめます。
セージ、キャベツ、バラと相性が良いコンパニオンです。
ルウは、ハエ、アリ、ノミを防ぐハーブで、乾燥させると香りが強くなります。
バラと一緒に束ねてドライフラワーにしても素敵です。
クローゼットに吊るしておけば、衣類の防虫用として使えます。

ミカン科の常緑小低木
学名「Ruta graveolens」
別名「ヘンルーダ」
バラ科と相性の良いセリ科

●セリ科の植物
セリ、パセリ、コリアンダー、チャービル、フェンネル、ディル、アニス、レースフラワー、ニンジン、アシタバ、三つ葉
香りが強く、虫よけ効果もあるのがセリ科の植物です。
バラの株元にピッタリなのが「パセリ」や「チャービル」。
草丈15~25cmと背が低く、地面の乾燥を防ぎます。
野菜やハーブの花は小さいので、バラを引き立てる効果もあります。
【バラとパセリ】

パセリの花が咲くのは6~7月。
2年目に茎が60cmくらいまで伸びて花が咲きます。
小さな黄色い花が放射状に付き、直径5cmくらいになります。
白い花が咲くのは「イタリアンパセリ」です。
セリ科の二年草
葉が縮れているのが「カーリーパセリ」
中国パセリと呼ばれるのが「コリアンダー」です。
【バラとニンジン】
ミニバラの鉢に植えたのは、人参の葉っぱが出てくる部分。
捨てずに水に浸けておくと、綺麗な葉が出てきます。
人参の花を見てみたくて植えてみたら、ミニバラのウドンコ病が消えました。

コンパニオン効果かどうかは不明ですが、ミニバラは花つきも良く、とっても元気に咲いています。
バラ科と相性の良いキク科

●キク科の植物
マリーゴールド、カモミール、タンジー、ヒマワリ、アスター、エーデルワイス、ガーベラ、コスモス、ダリア、ヒャクニチソウ、デイジー、マーガレット、タンポポ、アザミ、レタス、ゴボウ
綺麗な花が多いキク科の植物。
花の色や草丈によって、バランスよく組み合わせることができます。
【バラとカモミール】

バラと混植したいのが「カモミール」。
アブラムシを防ぎ、近くの植物を元気にするハーブです。
カモミールの開花時期は5~9月。
バラの開花中も、花のない時期も、咲いていてくれます。
直径2~3cmの白い小さな花は、バラと組み合わせても綺麗。
草丈60cmくらいになるので切り花にして飾ることもできます。
種は細かいですが、こぼれ種でも増えるほど元気です。
【バラとマリーゴールド】

マリーゴールドの開花時期は5~11月。
同じ時期に花が咲くので、バラの色との組み合わせが楽しめます。
開花時期が長く、バラの開花時期も、花のない時期も、ずっと咲いてくれます。
キク科コウオウソウ属
草丈30~120cmの一年草。
メキシコ原産で、温帯から熱帯に分布。
キンセンカ、カレンデュラ、ポットマリーゴールドとも呼ばれます。

マリーゴールドは多くの病害虫を防ぐので、花壇や菜園の縁取りなどに最適。
【バラとタンジー】

タンジーの開花は8~9月ころ。
直径1cmくらいの丸く黄色い花が咲きます。
バラの花が咲いていない夏に、元気な色を添えてくれる花です。
真夏になると草丈が50~120cmにも伸びます。
タンジーは、蚊取り線香に使われる除虫菊の近縁種。
植えておくと「アリ」や「鹿」を寄せ付けないといわれます。
防虫効果も高く、バラや果樹との相性が良いハーブです。
キク科の多年草
学名「Tanacetum vulgare」
和名「ヨモギギク」英名「tansy」
マリーゴールドやタンジーは、同系色のバラと組み合わせると明るい雰囲気。
例えば「ゴールデンセレブレーション」は香りが強い大輪のバラです。
寒さに強く、半日蔭でも育ちます。

つる性で150~250cmくらい伸びるので、アーチ、壁面、フェンスにピッタリ。
トゲが少なく、病気に強く、初心者でも育てやすいバラです。
バラと相性の悪い植物

バラ科と相性が悪いのはナス科の植物。
- トマト、ピーマン、シシトウ、ジャガイモ
- ペチュニア、朝顔、ギンバイソウ、タバコ、クコ、ホオズキ
ナス科と相性が良いシソ科も、あまりバラ科とは相性が良くないといわれます。
- シソ、バジル、ミント、セージ、ラベンダー、タイム、マジョラム、ローズマリー
- エゴマ、サルビア、ホトケノザ、オドリコソウ
とはいえ「セージ」はバラのコンパニオンと言われています。
【バラとセージ】

セージの花が咲くのは5~11月。
真夏に咲く青紫色の綺麗な花が涼し気で、暑さに強いハーブです。
バラの開花時期も、花のない時期も咲いています。
セージは蛾を寄せ付けないハーブなので、バラにつく毛虫を防げます。
マジョラム、ローズマリー、トマト、イチゴ、キャベツとも相性が良いハーブ。
ネギ類とは相性が悪いので、チャイブとは離して植えましょう。
シソ科の多年草または常緑低木
樹高30~100cm
和名「ヤクヨウサルビア」
【バラとラベンダー】
ラベンダーとバラの混植などもよく見られる組み合わせです。
ですからシソ科とバラは、悪い影響を及ぼすほどではないのかもしれません。
ただし「ミント」のように地下茎で増えすぎるハーブは要注意。
繁殖すると、ミニバラなどは埋もれてしまうことがあります。
ミントは鉢植えで育てて、虫よけスプレーなどに使うと良いハーブです。

ミントは、どんどん摘み取って活用したいハーブ。丈夫で成長が早く、地下茎を伸ばしてどんどん増えるからです。バラの足元に植えたりすると、ミントが繁りすぎてバラが負けそうになるほど。
植物の「科」の相性を知ると、コンパニオンプランツを予測できます。

コンパニオンプランツとは、植物同士の助け合い。「共栄作物」とも呼ばれ、共に栄える組み合わせです。相性の悪い組み合わせもあります。
コンパニオンプランツおすすめ本
コンパニオンプランツの参考書に使っているのが、こちらの本。
科学的な根拠や、コンパニオン効果など、野菜ごとの具体例が解説してあります。
分かりやすく、可愛いイラストも、お気に入りです。
当ブログの記事を整理して電子書籍と紙の本で出版しています。
Unlimited会員なら無料でダウンロードできますので、よろしかったら覗いてみてください。













