【鉢植え】ガーデニング初心者はココに注意!

鉢植えに必要な手入れは「水やり」「肥料」「植え替え」の3つ

ところが初心者は、やりすぎたり、足りなすぎたりして、枯らしてしまいがち

そのため、やりすぎるよりは、ちょっと足りないくらいのほうが失敗が少なくて済みます

足りないものは加えられるけれど、やりすぎを取り除くのは難しいからです

そして手入れのタイミングや目安が分かると、失敗も避けられます

水やりは毎日やらなくてもいい!

鉢植えの水やり

鉢植えに水やりするタイミングは「土の表面が乾いたら」

たとえ表面は乾いていても、土の下の方には水分が残っているものです

そして植物は、その水を求めて根を伸ばしていきます

逆に常に土が湿った状態にしておくと、根腐れしたり、虫が湧きやすくなります

とはいえカラカラに乾ききっては植物が枯れてしまいます

例えば、土に差しておくだけの水やりチェッカーがあると、水をやるタイミングが一目瞭然です

土の中の水分量が減ると色が変わるので、それを目安に水やりができます

【水やりする時間】

水やりする時間は「早朝」がベスト

なぜなら植物が根から吸収した水分が、葉先まで行き渡るのに4時間ほどかかるからです

例えば、お昼ごろまでに水が行きわたっていれば、光合成が十分に行われます


お昼過ぎに水やりすると、水分が行きわたる頃には陽が落ちてしまっています


とはいえ「真夏の日中に水やりしない」よう注意が必要です

すぐに水が蒸発して周囲の空気がジメジメすると、虫を寄せ付けてしまいます

朝に水やりし忘れた場合、真夏は涼しくなる「夕方」まで待った方が安全です

【鉢植えに水やりする方法】

土の表面が乾いて、水を与える時は「鉢底から流れ出るまで」たっぷりと

なぜなら植物は、先端の細い根からしか水や養分を吸収できないからです

そのため根の先端まで水が十分に行き渡るよう、たっぷり与えます

さらに鉢植えの水やりには、土の中の「微塵」を洗い流すという目的もあります

土が砕けて細かな微塵になると、鉢の底に溜まって固まってしまうからです

【水は土にかける】

室内でも屋外でも、水は「土」に与えるのが正しい水やりです

葉や花に水がかかると、葉が日光で焼けたり、花が傷んだりするからです

そのため「口が細いジョーロ」が適しています

ただし葉がホコリっぽくなった観葉植物などは、上からシャワーで洗ってやると生き生きしてきます

濡れたまま放置すると虫が発生する原因となるので、水分は拭き取る方が安心です

特にベランダに置いてある鉢植えの場合、真夏の日中に植物の上から水をかけるのは良くありません

水滴がレンズになって、葉が焼けてしまうからです

ジョーロでの水やり


先端部分を取り外せて、シャワー状にも細くも水やりできるジョーロが便利です



【鉢植えに水やりした後の注意点】

鉢植えの受け皿に溜まった水は、必ず捨てることが大事です

水が残ったまま放置すると、蚊やゴキブリを寄せ付ける原因となります

さらには鉢底から水を吸い上げて、土が常に湿った状態にもなりがちです

鉢植えには肥料も必要

ラベンダーの鉢植え

地面に植えた場合と違い、鉢植えの場合は肥料を与えないと養分が足りなくなってしまいます

ただし肥料の与えすぎには注意が必要です

不足した養分は後から足せますが、多すぎる養分を取り除くことはできません

例えば、水に入れて使うタイプの液体肥料は、しっかり分量を測ることが大事です

薄すぎて効果がないならまだしも、濃すぎると枯らすことがあります

土に混ぜておくタイプの化成肥料だけでも十分です

たとえ肥料を与えなくても、植物が枯れることはありません

花や葉が少なくなったり、生育が遅くなる程度です

鉢植えの植え替えする時に固形肥料を与えておけば、ゆっくり長く効果が続きます


与える「タイミング」や「成分」など、肥料には注意することがたくさんあります

施肥のコツ 必要な成分 与えるタイミング

【肥料】成分と植物の成長に応じた施肥の方法

肥料は植物の「生育過程」に応じて、適切な「成分」を適切な「時期」に与える必要があります。植物の「根」「葉」「花」「実」それぞれに必要な養分が異なるからです。小さな苗の時期には「根」を発達させる必要があります。さらに大きく成長するためには「葉」を増やして光合成をします。



鉢植えを植え替えるタイミング

鉢植えの植え替え

買ってきたばかりの鉢苗は、すぐ植え替えしなくてOKです

まず、そのまま置いて自宅の環境に慣れさせた方がうまく育ちます

そして新しい葉が出てきてから植え替えした方が失敗しません


【苗を植え付ける準備】

まず先に、新しく植える鉢を準備しておきます

もっと大きく育てるなら、それまで植えていた鉢より一回り大きな鉢に植え替えします

小さく育てたい場合には、根や枝葉を切ってから同じ大きさの鉢に植え直します

●鉢底ネット

次に、土がこぼれないよう底穴にネットなどを敷きます

この底穴のネットは、害虫の侵入も防ぐためのものです

●鉢底石

ポット苗は、鉢から出したらそのまま直径20~25cmくらいの小さめの鉢に植え替えます

その時、鉢の底に小石を1~2cmほど入れると水はけが良くなります

ネット入りの小石は次の植え替えの時に取り出しやすくて便利

洗って何度でも使えます

●鉢植え用土

植物によって「酸性土壌」を好むもの、「アルカリ土壌」を好むものがあります

植物の生育に影響する 土のペーハー ミネラル豊富な石灰 スポンジ状のピートモス

【土作り】ペーハー酸性 or アルカリ性の調整

土のミネラル分が、ペーハーに関係しています。ミネラルが多いほど「アルカリ」度が高く、少ないと「酸性」度が高くなるからです。雨の少ない地域はミネラルが残るため、アルカリ性の土になります。日本は雨が多いため、ミネラル分が流れ落ちて酸性土になりがちです。この酸性・アルカリ性という「ペーハー」が、植物の生育にも大きく影響します。

ペーハー調整は、初心者にとって少々ハードルが高いもの

そのため鉢植え用の土は「野菜用」「ハーブ用」「花用」など市販の培養土を使うのが簡単です

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そして植え替えする前には水やりをせず、土を乾燥させておくのがコツです

鉢から取り出したポット苗

するっとポットから出せるので根を傷めません

【鉢植えの植え付け方法】

取り出した苗は、鉢の真ん中に置き、高さを調整しながら土を入れます

土の量は、鉢の上端から1~2cmほど下まで

水やりした時に、溢れ出て土がこぼれないようにするためです

水を与え、土が凹んでしまった部分には土を足して、さらに水やりします

土が凹んでいる部分がなくなればOK

植え替え後は「直射日光が当たらない場所に置く」のがポイントです

まだ根づいていないので、まずは根を育てることを優先します

室内ならレース越しの窓辺、ベランダなら明るい日陰に鉢植えを置いておきます



新しい枝が伸びて「葉」が出てきたら根づいたサイン

日当たりの良い場所へ鉢植えを移動させて、枝や葉を育ててやります

鉢苗にも色々と種類がありますので、植え付け時期が少し違います

鉢苗の植え付け 苗の種類によって違う 植え付け方法と時期

【鉢植え】苗を育てる植え付け方と管理のコツ

市販の苗は、ある程度の大きさまで育ててあるので、楽に管理できます。手のかかる発芽までの管理や間引き作業などが終わっているからです。とはいえ、まだ若い苗は、しっかり根付くまでの手入れが欠かせません。鉢に植え付ける時には細心の注意が必要です。


【鉢植えの植え替え時期】

苗を植え付けてから「2年後」くらいには、また植え替えが必要になってきます

地上部も根も伸びて、鉢が窮屈になっているからです

鉢植えの植え替え時期の目安は4つあります

  • 土の表面から根が出てきた時
  • 鉢の底から根が出てきた時
  • 水やりしても水がしみこんでいかなくなった時
  • 葉先が枯れたり、下葉が落ちた時

植え替えは「春」が最適です

根が乾きやすい真夏、休眠中の真冬に植え替えすると生育が良くありません

植え付けする時と同様に、水やりを控えて土を乾かしておき、鉢と土を用意しておきます

取り出した時に、伸びすぎた根を切り、根と同じ大きさになるよう枝葉も切ります

小さな鉢のまま育てるなら、思い切って切り詰めても大丈夫です

もっと大きく育てたいなら、一回り大きな鉢に植え替えます

植物は根の大きさに応じて、地上部の枝葉の大きさも変わります

盆栽は、そんな植物の性質を利用して樹木を小さくしたものです

鉢植えに虫が湧かない方法

ミニバラの鉢植え

室内に鉢植えを置いていると、どうしてもコバエが発生します

これは土の中の「有機物」が原因です

有機物とは植物や動物など原料となったもので、これが虫のエサとなります


防ぐ方法は簡単で、土と肥料を「無機質」のものにすることです

無機物とは砂や石のような鉱物で、虫のエサにはなりません

【鉢植えに適した無機質の土】

無機質の土とは「赤玉土」「鹿沼土」「バーミキュライト」「パーライト」など

赤玉土と鹿沼土は火山から噴出して堆積した土で、肥料分のない無機物です

どちらも通気性と保水性が良く、園芸用土としてよく使われます

コバエは深くまでは潜らないので、土の表面3~5cmほど敷けば十分です

赤玉土は弱酸性のため多くの植物に適しています

値段も手ごろなので、ほとんどの場合は表面を赤玉土に変えるだけでコバエが減ります

鹿沼土は酸性なので、ジャガイモなど酸性土壌を好む作物に適した土です

ブルーベリー、ツツジ、アジサイなども酸性土壌でよく育ちます

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ちょっと値段が高めですが、インドアグリーン用の土もコバエなどの発生が少なくなります

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パーライトとバーミキュライトはガラス質の鉱物を原料としています

どちらも軽く通気性が良いことが特徴です

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パーライトは排水性が良く、バーミキュライトは保水性が良いという違いがあります

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パーライトとバーミキュライトは軽いので、表面に敷くと風で飛んでしまいます

通気性を良くするために土に混ぜて使うことが多い資材です

【鉢植えに適した化成肥料】

鉢植えの場合は、堆肥や有機肥料より化成肥料が適しています

化成肥料は鉱物を原料としており、有機物を含まないからです

土に混ぜておくだけの肥料が簡単です


有機肥料は植物の養分ではなく、土の中にいる微生物のエサになります

微生物が分解したあとで植物が吸収できる成分に変化します

有機肥料 化学肥料 メリット・デメリット

【肥料】有機肥料とは?化学肥料との違いとは

有機肥料とは、原料に「生物由来の有機物」を使った肥料のこと。化学肥料は、原料に「鉱物などの無機物」を使い、化学的に製造した肥料です。それぞれメリットとデメリットがあります。使い方を間違えると逆効果になりかねないのが肥料です。



【鉢植えに効果的なコバエ除け】

粘着タイプのコバエ除けも効果的です

土に差しておくだけで、臭いなどもありません

似た商品が百円ショップでも売っています

すでにコバエが発生している場合は、鉢ごとバケツの水に10分ほど浸けて退治するのが確実

水の表面に浮いてきたコバエの死骸を捨て、土を替えて植え替えすると安心です


虫が湧かず、綺麗に育てられるようになると、マンションのベランダでもガーデニングを楽しめます♪

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