ラベンダーの鉢植えは、小さめの鉢に植えておくほうが形よく育ちます
なぜなら、鉢が大きすぎると土がジメジメしがちだからです
そして鉢から溢れるようにすると綺麗です
とはいえラベンダーは「通気性」と「日当たり」が良い環境を好み、加湿を嫌います
そのため水はけの良い土で、乾燥気味に管理すると生育が良くなります
ラベンダーの鉢植え管理法
ラベンダーの鉢植え管理で大切なのが「控えめの水やりと肥料」「剪定」「植え替え」の3つ
ジメジメしないよう、養分過剰にならないよう、根詰まりしないよう管理します
日当たりが悪いと花つきが悪くなるので、できるだけ日が当たる場所に置くことも大事です
【ラベンダーを植える土】
まず酸性土壌の場合には、苦土石灰でのペーハー調整が必要です
なぜならラベンダーは石灰質のアルカリ土壌を好むからです
土壌酸度計は、土に差すだけでペーハーを測ることができます
例えば海苔などの乾燥剤として使われているのが消石灰です
消石灰ではカルシウム分が多すぎますが、苦土石灰ならマグネシウムとのバランスが良くなります
小さな鉢植えなら、肥料も配合されたハーブ用の培養土が便利です
【ラベンダーの鉢植えは水やりを少なめに】
ラベンダーの鉢植えは、水やりを少なめにすることがポイントです
なぜなら土の表面が乾いていないうちに水やりすると、ジメジメして根腐れしてしまいます
そのため土の表面が白っぽく乾燥したら、鉢底から流れ出るまで、たっぷり水やりします
【ラベンダーの鉢植えに与える肥料】
ラベンダーはあまり多くの養分を必要としませんが、鉢植えの場合には定期的な施肥が欠かせません
とはいえ養分が多すぎると傷むので、肥料を与えるのは開花時期だけです
例えば花が咲き始めたら「薄い液体肥料」を与えると形よく育ちます
【ラベンダーの鉢植え剪定】
ラベンダーの鉢植えは、定期的に剪定しておくと風通しが良くなります
そのため剪定に適した時期は年3回です
- 春先の「3月ころ」
- 開花中の「6月ころ」
- 暑さがおさまった「9月ころ」
6月の剪定では、満開になる前に花を切ると生育が良くなります
なぜなら暑くなる前に混みあった枝を整理することで、蒸れを防ぐことができるからです
真夏に剪定すると弱るので、涼しくなってから夏に伸びた枝を整理しておきます
地上部分を10cmくらい残して花と茎を切っておくと形よく育ちます
葉が付いている茎の2~3節を残して切るのがコツです
剪定した枝をポプリにするなら、最も香りが良い「晴れが続いた時期」の「午前中」が最適です
【ラベンダーの鉢植えに欠かせない植え替え】
鉢植えのラベンダーには定期的な植え替えが欠かせません
根づまりすると生育が悪くなるからです
そのため数年して「鉢底から根が出てきたら」、「春」に植え替えします
植え替えをする時に「元肥」を少し混ぜておくと、開花時期までに根が張って丈夫に育ちます
植え替えする時には、数日前から水やりを控えて土を乾燥させておきます
すると鉢から出しやすくなり、根を痛めません
軽く土をほぐし、伸びすぎた根を切って、新しい土に植え替えします
根と地上部の大きさを同じにするのがコツです
そのため根を切ったら、地上部の枝も切ってバランスよく整えます
一回り大きな鉢に植え替えると、大きく育ちます
大きくしたくない場合は、それまでの鉢に収まる大きさまで根と地上部を切って植えます
ラベンダーの増やし方
ラベンダーの鉢植えは、挿し木などで苗を作っておくと安心
大きくなったラベンダーは、環境の変化などで急に枯れてしまうことがあるからです
【ラベンダーの挿し木】
挿し木の適期は春と秋なので、ちょうど剪定した枝が使えます
- 7~8cm長さに切った枝の下の方の葉を取り除く
- 1時間くらい水に挿してから培養土に植える
- 直射日光が当たらない場所に1週間くらい置いてから明るい場所で育てる
水を換えながら浸けておき、根が出るまで待ってから土に植えるほうが失敗しません
発根促進剤を使うと早く確実に根を出させることができます
新しい枝葉が出始めたら順調に育っています
それまでは土が乾かないよう注意が必要です
【ラベンダーの種まき】
ラベンダーの種まき時期は3~4月ころ
発芽するまでに低温の期間が必要です
そして発芽するまで2週間くらいかかります
芽が出るまでは、土が乾かないよう、でもジメジメしないことが大事です
土を山型に盛り上げておくと、水はけが良くなります
苗が育ったら、そのまま植え替えできるポットを使うと根を傷める心配がありません
蓋つきの種まきポットはミニ温室になります
卵パックでも代用可能です
蓋に穴を開けておくと蒸れません
鉢植え向きのラベンダー
ウサギの耳のような花が可愛いフレンチラベンダーは、鉢植えに向いています
なぜなら開花時期が長く、コンパクトにまとまるからです
イングリッシュラベンダーと比べると香りは少ないですが、観賞用に適しています
暑さに強いので関東より南の地域でも育てやすいラベンダーとして知られています
やや寒さに弱いので、寒冷地なら冬は室内に入れたほうが安全です
関西より南の地域なら屋外で冬越しできます
暑さに強いのが南仏プロバンス地方で栽培されている「ラバンジン」です
丈夫で多くの花が咲きます
最も香りが良いのがイングリッシュラベンダーです
寒さには強いため北海道でも栽培されています
とはいえ品種改良された、暑さにも強いイングリッシュラベンダーが出回るようになりました
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ラベンダーの品種による違いについては、こちらの記事で紹介しています
ラベンダーは目的に応じて品種を選べるハーブです。原産地や品種改良によって多くの種類があります。主に、観賞用に適した美しい品種、香りが良い品種、暑さに強い品種の3種類。ラベンダーは高温多湿の日本では育てにくいと言われてきました。ですが最近は暑さに強い品種も改良され、身近になったハーブです。
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