バラの植え替えが必要なのは、鉢植えだけとは限りません
大きくなり過ぎたバラを、別の場所に植えなおしたい場合もあります
大切に育てたバラなら、家を引っ越す時にも持っていきたいはずです
古くなったバラの植え替えをすると、若返る効果があります
とはいえ、しっかり根を張っているバラを引き抜くのは容易ではありません
そのため「時期」を選ぶことと、「事前の準備」が大事です
バラの植え替えに適した時期
バラに限らず、植物の植え替えに適しているのは「休眠」している時期
例えば、少し寒さが和らぎ始める「3月はじめ」頃が最適です
まだ根が伸び始めていないので、掘り上げてもダメージが少ないからです
逆に真冬や真夏は植物に体力がない時期なので、回復に時間がかかります
花が咲いている時期も、養分を使い果たして弱っているので動かさないようにします
バラの植え替えをする前の準備
移植をする時には、時期を選んで計画的に進めます
特に大きくなったバラは、いきなり掘り上げるのは難しいからです
まず休眠前の秋に地上部の枝葉を切ってから「根切り」をしておきます
植えつける場所の土も、秋のうちに準備しておくのがベストです
そして春に掘り上げ、新しい場所へ植えつけます
【地上部の枝葉を剪定する】
植え替えをしない場合でも、冬はバラの葉を全て取り除くほうが寒さに耐えられます
そして葉を全て取り除いたら、伸びすぎた枝を整理します
取り除いて構わないのは「枯れ枝」「交差している枝」「内側に伸びている枝」です
太い枝が一部だけ偏って伸びている場合、全て切ると枝数が少なくなってしまいます
その場合には、枝と枝の間に竹や板を挟んで広げておけば、切らずに整えられます
バラの剪定は欠かせない手入れのひとつ。なぜならバラは、切る位置によって花が咲く位置を調整できるからです。例えば、庭のメインにするなら、よく見える場所に、たくさん咲いてほしい。そのため咲かせたい場所の花芽を残して、その先の枝は切り落とします。
枝切りには、切れ味が良く、清潔な剪定ばさみを使うことが大事
スパっと綺麗に切れないと、切り口から病原菌が入ったり、水が溜まったりします
冬の剪定では、思い切って切りつめても大丈夫
植え替えしやすい大きさになるよう、小さくしておきます
【大きくなったバラの根切り】
庭に植えて大きくなったバラは、まず「根切り」をしておかないと引き抜けません
そのためバラの周囲にスコップを突き刺し、伸びすぎた根を切ります
根切りに適しているのが休眠前の「秋」、バラなら花が咲き終わってからです
地上部の枝が伸びている部分で、真下の地面にスコップを突き刺します
枝が伸びる範囲を、地上部と同じにするためです
先がとがった剣先スコップを使い、深さ30cmくらいまで突き刺すと根が切れます
こうすると切った部分から細い根が伸びてきて、移植しても根付きやすくなります
根切りをした直後には水を与えておきますが、その後、冬の間は水やりをしません
【バラを植える場所の土づくり】
枝葉の剪定と根切りをしたら、次は移植先の準備です
まず移植する場所の土を、深く、広く、掘っておきます
- 大輪のバラなら直径70~100cm
- 中輪のバラなら直径60~70cm
- つるバラなら直径200~400cm
- シュラブローズなら100~200cm
- ミニバラなら直径20~40cm
穴の底には堆肥を入れ、その上に水はけを良くするための小石を敷いておきます
掘り出した土は戻さず、穴をあけたままにしておきます
こうすると冬の間に病害虫が死滅し、土も細かく柔らかくなるからです
そして掘り出した土には、元肥を混ぜておきます
【春に掘り上げて移植する】
春になって「温かくなり始めたら」バラを掘り上げます
まず掘り上げる前に、たっぷり水やりして土を柔らかくしておきます
そして根切りした部分より少し外側にスコップを入れ、土を掘り出していきます
太い根はノコギリなどで切る必要があるかもしれません
スコップやノコギリは、よく切れるように研ぎ、きれいに洗って清潔にしておきます
汚れた道具を使うと、切り口から雑菌が入って根を傷める原因となるからです
掘り上げた根が乾かないよう、すぐに水に浸け、土を落とします
すぐに植えつけできない場合は、根を「布」などで包んで「紐」で縛っておきます
布で包んで移動させる場合には、土を全て落とさないようにします
引っ越しする場合なら、布で包んだ状態が長くならないように
できるだけギリギリに掘り上げるのがポイントです
バラの植えつけ
掘り上げたバラを植える位置を決め、根を均等に広げて植え付けします
バラは深く植えるとシュートが出にくくなり、早く老化します
接ぎ木した部分が地上に出るくらい、「浅めに」植えるのがコツです
地上部の土を盛り上げて高くすると、水はけが良くなります
根の間に土を入れるようにして固定します
それから「支柱」を立てて幹と紐で縛り、ぐらつかないようにします
たっぷりの水をやり、凹んだ部分に土を足し、地表を足で踏んでならしておきます
バラの植え替えをした後の管理
植えつけ直後には、たっぷり水やりしておきます
晴天が続く場合なら2~3日後にも水やりします
特に乾燥する地域や季節でなければ、植えてから3~7日くらい水やりすれば十分です
新しい「葉」が出てくれば根付いています
出てきたばかりの葉は柔らかく弱いので、少しずつ日光に慣らすのがコツです
もし日差しが強い場合には、薄い布をかけておきます
直射日光が当たって葉焼けすると、株全体が弱ってしまいます
バラを移植して、お庭を模様替え
あるいは引越し先の新しい場所にバラを植え替え
そうすると庭の表情が変わって、バラも更新され、ますます楽しめるはずです
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相性の良いハーブも一緒に植えると元気に育ちます
バラのコンパニオンには、様々なハーブ類があります。そしてバラ科と相性が良いのが「セリ科」と「キク科」です。そのため野菜や雑草にも、バラのコンパニオンプランツがあります。バラの多くは「春」と「秋」に咲きます。ですから春や秋に咲くコンパニオンプランツを組み合わせると綺麗です。
バラ栽培に効果的なのが牛糞堆肥です
牛糞堆肥は「バラの寒肥」に適しています。なぜなら牛糞堆肥に含まれる「アンモニア」はバラが好んで吸収する成分だからです。バラが休眠している冬に土を掘って混ぜておくと、ゆっくり長く効果が続きます。そして繊維質が豊富な牛糞堆肥は、土を柔らかくする効果もあります。そして繊維質が豊富な牛糞堆肥は、土を柔らかくする効果もあります。
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