コンパニオンプランツとは植物同士の助け合い
共に栄える「共栄作物」とも呼ばれる組み合わせです
栽培者たちによる、長年の経験から得られたコンパニオンプランツが伝えられています
とはいえ、まだ知られていない組み合わせもあるはずです
その場合は植物の「科」による相性で、ある程度の予想ができます
コンパニオンプランツと科の相性

まず植物の相性には様々な要因があります
- 「日当たり」を好む植物の足元に、日陰を好む植物を植える
- 多くの「養分」を必要とする植物と、少ない養分で育つ植物
- 「根」が深く伸びる植物と、地表近くに広がる植物
そしてコンパニオンプランツには、主に3つの効果があります
- 野菜の収量が増える
- 成長が促進される
- 病害虫を防ぐ
さらに植物の「科」にも相性の良し悪しがあります
これは全ての植物に当てはまらないかもしれませんが、参考にはできます
科 | 良い相性 | 悪い相性 |
ナス科 | ◎ユリ科 ◎マメ科 ◎シソ科 | ×バラ科 |
マメ科 | ◎セリ科 ◎イネ科 ◎ナス科 | ×ユリ科 |
セリ科 | ◎マメ科 ◎バラ科 ◎アブラナ科 | |
アブラナ科 | ◎シソ科 ◎セリ科 ◎キク科 ◎ユリ科 | |
ウリ科 | ◎イネ科 ◎ユリ科 ◎キク科 | ×シソ科 |
イネ科 | ◎マメ科 ◎ウリ科 | ×バラ科 |
シソ科 | ◎ナス科 ◎アブラナ科 | ×ウリ科 |
ユリ科 | ◎ウリ科 ◎ナス科 ◎アブラナ科 | ×マメ科 |
キク科 | ◎バラ科 ◎ウリ科 ◎アブラナ科 | |
バラ科 | ◎セリ科 ◎キク科 | ×ナス科 |
植物の「科」による分類では、同じ科に野菜も樹木も雑草も含まれています
なぜなら野菜、花、樹木、雑草、といった区別は、単に人間の用途を表しているだけだからです
ですから、ただの雑草と思っていた植物が、野菜や花のコンパニオンプランツという場合があります
野菜とハーブのコンパニオンプランツ

野菜のコンパニオンは、主に病害虫を防ぎ、生育を促し、収量を増やすことが目的で使われます
そのため病害虫を防ぐためにはミントやセージなど、香りの強いハーブが多くを植えることです
他にも、特定の野菜に付く虫を追い払う組み合わせなどがあります
【ナス科の植物とコンパニオン】
トマト、ピーマン、シシトウ、ジャガイモ、ペチュニア、朝顔、ギンバイソウ、タバコ、クコ、ホオズキ
ナス科の植物 | コンパニオン |
ジャガイモ | 豆類(害虫を防ぎ生育を促進する)ニラ(土壌病害を防ぐ) 落花生(窒素を固定して生育を促進する)ギシギシ(ジャガイモの害虫を防ぐ)キャベツ、トウモロコシ、マリーゴールド ×ヒマワリとは悪い相性 |
トマト | ニラ(土壌病害を防ぐ)落花生(窒素を固定して生育を促進)セージ(蛾や毛虫を寄せ付けない)バジル(コナジラミやハエを追い払い風味を良くする)チャイブ(アブラムシを寄せ付けない)ボリジ(トマトに付く虫を寄せ付けない)アスパラガス、ニンニク、パセリ、マリーゴールド、ミント ×キャベツ、カリフラワー、ジャガイモ、フェンネルとは悪い相性 |
ナス | パセリ(ナスの害虫と乾燥を防ぐ) |
ナス科と相性が良いのは「ユリ科」「マメ科」「シソ科」で、相性が悪いのは「バラ科」です
例えば雑草の「ギシギシ」が生えているような場所なら、ジャガイモ栽培に適しています

ジャガイモは「長ネギ」と交互に栽培するとうまく育ちます。なぜならネギが土を消毒し、連作障害や病害虫を防げるからです。さらに朽ちたジャガイモは、ネギにとって最良の肥料になります。
とはいえジャガイモとトマトは相性が悪いので、近くに植えないほうが良い組み合わせです
【マメ科の植物とコンパニオン】
インゲン、枝豆、大豆、スイートピー、萩、クズ、シロツメクサ、レンゲ、カラスノエンドウ、藤、アカシア、ネムノキ、ミモザ
マメ科の植物 | コンパニオン |
豆類全般 | ナスタチウム(アブラムシを寄せ付けない)ガーリック |
インゲン | ルッコラ(害虫を防いで生育を促進する) |
エダマメ | ニンジン(害虫を防いで生育を促進する) |
マメ科と相性が良いのは「セリ科」「イネ科」「ナス科」で、相性が悪いのは「ユリ科」です
【セリ科の植物とコンパニオン】
セリ、パセリ、ニンジン、コリアンダー、チャービル、三つ葉、フェンネル、アシタバ、ディル、アニス、レースフラワー
セリ科の植物 | コンパニオン |
パセリ | ナス(遮光されるため品質が向上する) |
ニンジン | エダマメ(害虫を防ぎ生育を促し糖度が上がる)チャイブ(アブラムシを寄せ付けない)セージ(蛾や毛虫を追い払う)アニス |
アニス | パセリ、ニンジン |
セリ科と相性が良いのは「アブラナ科」「マメ科」「バラ科」で、相性の悪い科は特にありません
ニンジンの葉はパセリのような香りがし、パセリと同様に使うことができます

ニンジンとゴボウは一緒に植えるとよく育ちます。生育適温がニンジンもゴボウも「15~20℃」と同じだからです。どちらも直根で根がまっすぐ深く伸びるので一緒に植えても競合しません。
【アブラナ科の植物とコンパニオン】
アブラナ、ミズナ、チンゲンサイ、カブ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、クレソン、大根、ワサビ、カリフラワー、ブロッコリ、小松菜、ラディッシュ、白菜、ルッコラ、ストック、イベリス、アリッサム
アブラナ科の植物 | コンパニオン |
カリフラワー | ミント(アブラムシなどを寄せ付けない) |
ブロッコリー | レタス(害虫を防ぐ)サルビアミント(アブラムシなどを寄せ付けない) |
キャベツ | レタス(蛾や毛虫を追い払い、雑草を抑える)セージ(蛾や毛虫を追い払う)サザンウッド(蛾や毛虫を追い払う)カモミール(アブラムシを追い払い、元気にする)ハコベ(生育を促進する)ミント(アブラムシなどを寄せ付けない) |
小松菜 | スベリヒユ、アカザ、シロザ(冬の雑草を抑える) |
ラディッシュ | ナスタチウム |
アブラナ科と相性が良いのは「シソ科」「セリ科」「キク科」「ユリ科」
特に相性が悪い組み合わせはありません
【ウリ科の植物とコンパニオン】
ウリ、カボチャ、スイカ、メロン、キュウリ、ゴーヤ、ズッキーニ、ヘチマ、ヒョウタン、ユウガオ
ウリ科の植物 | コンパニオン |
ウリ科全般 | ネギ(ウリ科の土壌病を防ぐ) |
カボチャ | ナスタチウム(アブラムシを追い払う)野性エンバク(うどんこ病を防ぐ)長ネギ(土壌病害を防ぐ)スズメノテッポウ(リビングマルチになる) |
キュウリ | バジル(キュウリに付くウリハムシを引き寄せてキュウリを守る) カモミール(アブラムシを追い払う)チャービル(害虫を防いで根の乾燥を防ぐ)野性エンバク(うどんこ病を防ぐ)ナスタチウム、豆類、キャベツ、トウモロコシ、カリフラワー、ラディッシュ ×ジャガイモや香りが強いハーブとは悪い相性 |
ゴーヤ | ヤンバルハコベ、カタバミ(害虫を防いで生育を促進する) |
ウリ科と相性が良いのは「イネ科」「ユリ科」「キク科」
相性が悪いのはハーブに多い「シソ科」
ホトケノザやオドリコソウといった雑草もシソ科
そのためウリ科の植物を植える時には取り除いたほうが安心です
あるいはシソ科と相性の良い「ナス科」や「アブラナ科」の野菜を植えた方がうまく育ちます
【イネ科の植物とコンパニオン】
イネ、チガヤ、ススキ、小麦、トウモロコシ
イネ科の植物 | コンパニオン |
トウモロコシ | インゲン、カボチャ |
トウモロコシ、インゲン、カボチャ」の3つは“三姉妹菜園”と呼ばれる特に良い組み合わせ
北米先住民族の伝統的な菜園の作り方です
イネ科と相性が良いのは「マメ科」と「ウリ科」で、相性が悪いのは「バラ科」です

>【自然栽培】カボチャとトウモロコシは一緒に
カボチャとトウモロコシは、一緒に育てると相性が良い組み合わせ。アメリカ先住民族が古くから行ってきた栽培方法です。
イネ科の麦類は緑肥としても使えます

豆類と麦類は、交互に植えると良く育ちます。麦類は余分な肥料分を吸い取るので、枝豆の蔓ボケを防ぐからです。連作障害も起きにくくなります。
【シソ科の植物とコンパニオン】
シソ、バジル、ミント、セージ、ラベンダー、タイム、マジョラム、ローズマリー、エゴマ 、サルビア、ホトケノザ、オドリコソウ
シソ科の植物 | コンパニオン |
ラベンダー | タイム |
セージ | マジョラム、ローズマリー、ルウ、トマト、イチゴ、キャベツ、ニンジン ×ネギ類とは悪い相性 |
ルウ | セージ、キャベツ、バラ |
シソ科と相性が良いのは「アブラナ科」「ナス科」で、相性が悪いのは「ウリ科」です

ラベンダーは目的に応じて品種を選べるハーブ。原産地や品種改良によって、多くの種類があるからです。品種によって活用方法も違ってきます。
【ヒガンバナ科の植物とコンパニオン】
ヒガンバナ、アガパンサス、アサツキ、ラッキョウ、ワケギ、ニラ、ニンニク、玉ねぎ、ネギ、チャイブ
ヒガンバナ科の植物 | コンパニオン |
ニラ | トマト(生育を促進する) |
ニンニク | バラ、豆類 |
玉ねぎ | クリムソンクローバー(アザミウマ:スリップスを防いで生育を促進)カモミール(病害虫を防ぐ) ×セージとは悪い相性 |
ネギ | ホウレンソウ(害虫を防いで品質が向上する) キュウリ(害虫を防いで生育を促進)カモミール(アブラムシを防いで近くの植物を元気にする) トマト、キャベツ、カリフラワー、レタス |
チャイブ | バラ、果樹、ニンジン、トマト×豆類とは悪い相性 |
アスパラ | バジル |
アスパラは「ユリ科」と分類されることがありますが「キジカクシ科」として分類されることもあります

ニンニクは多くの野菜と混植でき、強い香り成分と土中での殺菌効果で病害虫を防ぎます。特に「イチゴ」「トマト」「ナス」「キュウリ」とは相性が良い組み合わせです。

玉ねぎの収穫後に植えると丁度いいのがズッキーニ。栽培する時期が、ちょうどリレーのように続けられるからです。そのため3月から「土の準備」をして「秋」に玉ねぎを植えます。
花と果樹のコンパニオンプランツ

花や果樹のコンパニオンプランツは野菜ほど広く知られていません
それでも「科」による相性を参考にすれば、ある程度は予測ができるはずです
すると花と野菜を混植する「ポタジェガーデン」スタイルにもできます
【キク科の植物とコンパニオン】
レタス、ゴボウ、マリーゴールド、カモミール、タンジー、ヒマワリ、アザミ、アスター、エーデルワイス、ガーベラ、コスモス、ダリア、百日草、デイジー、マーガレット、タンポポ
キク科の植物 | コンパニオン |
レタス | 「アブラナ科」の植物全般(害虫を防ぎ、雑草を抑える)玉ねぎ、キャベツ、キュウリ |
カモミール | 香りのあるハーブ全般 |
キク科と相性が良いのは「アブラナ科」「ウリ科」「バラ科」で、相性が悪い科は特にありません
【バラ科の植物とコンパニオン】
バラ、ハマナス、コデマリ、ヤマブキ、ボケ、サンザシ、ナナカマド、ユキヤナギ、ピラカンサ、アンズ、梅、桃、桜、リンゴ、梨、ビワ、カリン、イチゴ
バラ科の植物 | コンパニオンプランツ |
バラ | ボリジ、チャイブ、クレマチス |
イチゴ | セージ(蛾や毛虫を追い払う)ボリジ(虫除け)ペチュニア(昆虫が集まるため実付きが良くなり、害虫を追い払う) |
バラ科と相性が良いのは「セリ科」と「キク科」で、相性が悪いのは「ナス科」です

コンパニオンプランツで、バラの無農薬栽培も可能になります。相性の良い植物を混植すると、バラの病害虫が減るからです。野菜や雑草にも、コンパニオンとなるものがあります。

イチゴを育てるには鉢植えやレイズベッドが最適。地面から離すことで病害虫や土汚れを防げます。例えば「ストロベリーポット」はイチゴ栽培のための鉢です。
【ユリ科の植物とコンパニオン】
チューリップ、ユリ、アリウム、ムスカリ、スズラン、ギボウシ、シラー、ホトトギス、カタクリ
ユリ科と相性が良いのは「アブラナ科」「ウリ科」「ナス科」
相性が悪いのは「マメ科」です
コンパニオンプランツおすすめ本
非常に参考になる本が『コンパニオンプランツ:農薬に頼らない家庭菜園』
伝承農法から引き継がれた知恵と、科学的根拠の両方が書かれています
そのうえイラストが多く、具体的で、すぐ真似できるアイディア満載です
自然菜園に詳しい竹内孝さんの本『コンパニオンプランツの極意』もオススメです
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