糠漬けは家庭で簡単に作れる保存食
意外な野菜が美味しくなります
綺麗な色を保てるのも漬物の良さ
塩だけで漬けるよりも、糠に漬けたほうが栄養価も高まります
少量を冷蔵庫で保存すれば臭いが出ることもありません
意外な美味しさを発見した野菜
初めて糠漬けを作った時は、きゅうり、ナス、白菜といった定番野菜を漬けました
色々な野菜を漬けることで糠床が「育つ」といいます
それで何でも漬けてみたら、意外と美味しかったのが「ゴボウ」でした
小さく切って漬けましたが、大きめで漬けたほうが塩加減が良くなります
平安時代に、薬草として中国から導入されたゴボウ。食材として食べるのは日本人くらいだそうです。北海道にしか自生していませんでしたが、作物として品種改良されています。皮はむかずに調理したほうが、栄養も旨みも逃さず食べられます。天然素材のタワシでゴシゴシこすって、土を落とせばOK
根菜類は失敗が少ないので、人参、大根、カブなども美味しくなります
色の綺麗なカブも、色を残したいので糠漬けにしています
柔らかくてクセのないカブは煮物でも漬物でも美味しい根菜。春の七草「スズナ」はカブのことです。栄養価は葉のほうが高いといわれ、寒い季節になるほど甘みが増します。
カブと似た「コールラビ」の糠漬けも意外な美味しさを見つけた野菜です
皮をむいて半分に切ってから漬けました
コールラビはキャベツとカブを掛け合わせたような野菜。硬い皮を厚めに剥くと、サラダやナムルなど生食でも食べられます。大きめに切ってシンプルにソテーすると、コリコリした食感が美味しい。
大根の仲間である「ラディッシュ」も美味しい
スライスしてサラダにも使えます
ハツカダイコンの名前通り、種まきして20日くらいで収穫できるラディッシュ。家庭菜園やプランターでも簡単に栽培できる野菜です。真っ赤な皮と真っ白な実のコントラストが綺麗。スライスしてサラダの彩りなどにピッタリです。甘酢に漬けると全体が真っ赤に染まります。
綺麗な色を活かしたい野菜、一度に食べきれない大きな野菜は、糠漬けがオススメです
糠漬けを美味しくするコツ
糠床の作り方は、いりぬかに「塩湯」を加えて、味噌くらいの固さにするだけ
普通のぬかを使う場合は、フライパンなどで乾煎りしてから使います
【糠床の作り方】
いりぬか500gに対して、塩55g+水450gを煮溶かして冷ました塩湯を注ぎます
小さな容器で作る場合なら、1/5くらいの量で十分です
いりぬか100g:塩11g+水90gの糠床を、10cm角のガラス容器4つに分けて使っています
【糠床の容器】
糠床は乳酸菌発酵するので「ガラス」や「陶器」の容器が適しています
プラスチック容器を使うと、嫌な臭いが出ることがあります
小さな容器で作れば、冷蔵庫で保存できます
冬なら寒い場所に置いておけますが、夏は冷蔵庫に入れると糠床が臭くなりません
【糠床に野菜を入れる方法】
野菜は大きめのまま糠床に漬ける方が、塩加減が丁度よくなります
大きな野菜は容器に入る大きさに、半分とか1/4とかに切って
ラディッシュや小さなカブなら丸ごと入れられます
一日くらい漬けたら、糠床から出したほうが塩辛くなりません
ぬかを洗い流してから食べやすく切っておきます
ナスは「みょうばん」を入れた塩でもんでから漬けると色よく漬かります
【糠床の手入れ】
糠床に残っている水分はペーパータオルなどで吸い取り、ゆるくなった糠床にぬかを継ぎ足しておきます
「味噌」くらいの固さが目安です
糠床に何も入っていない状態でも、毎日かき混ぜておくことが肝心だといわれます
小さな容器で少しずつ漬け、糠床を休ませないようにしておけば自然と攪拌されます
唐辛子など入れておくと腐敗を抑えることができます
ですが攪拌を忘れると、すぐに嫌な臭いが出てきてしまいます
臭いが出た糠床は捨てて、作り直したほうが美味しい糠漬けができます
以前は大きな容器で大量に漬けていましたが、そんなに食べられるわけではありません
少しずつ漬けて、一日で取り出し、ぬかを継ぎ足しながら作る方法が良いようです
糠漬けの栄養効果
ぬかを取り除いた白米からは失われてしまった養分を補えるのが糠漬けです
野菜を米ぬかに漬けると、ビタミンB1が補給されるといいます
ビタミンB1は、糖質と脂肪酸を代謝する際に使われる成分
豚肉、豆類、酵母、胚芽に多く含まれます
不足すると脚気や神経炎を引き起こすと言われています
糠床を発酵させることで、乳酸菌が得られることもメリットです
乳酸菌の働きによって腐敗菌を抑える効果もあります
2019年9月から利用している「食べチョクコンシェルズ」
生産者さんが教えてくれる食べ方を参考に、色々アレンジしています
当ブログ記事を整理してアマゾンKindleの電子書籍と紙の本で出版しています
Unlimited会員なら無料でダウンロードできますので、よろしかったら覗いてみてください