生では美味しくない木の実や、小さすぎて食べにくい木の実
果実酒にすれば美味しくなります
例えば「ガマズミ」「ヤマナシ」「サルナシ」「コケモモ」など庭木や街路樹の実です
秋に仕込んだ果実酒はクリスマスや年末に飲めます
天気の良い秋の休日には、木の実を集めるための散歩
リース作りやカゴ編みに使える枝や蔓も見つかるかもしれません
果実酒の作り方
- 木の実をきれいに水洗いしてからザルに上げて水気を切る
- 布巾やキッチンペーパーで水気を拭きとり、柄や汚れを取り除く
- 保存瓶に木の実を入れる
- 35度の「ホワイトリカー」と「氷砂糖」を果実の1/3量くらいずつ加える
- 好みで「レモンの輪切り」を加えて酸味をつける
- 日の当たらない涼しい場所に置く
- 氷砂糖が完全に溶けて色が出てきたら途中で味見してみる
- 3~6カ月くらい経つと出来上がり
果実酒にすると美味しい木の実
食用にするには食べにくいし、生では美味しくない小さな木の実。
でも果実酒にすると意外な美味しさに気づきます。
特に美味しいのは「ガマズミ」「ヤマナシ」「サルナシ」「コケモモ」。
種が有毒の「イチイ」は、種を取り除いて実だけ漬け込めば美味しい果実酒になります。
【ガマズミの実】
真っ赤な実は5mmくらいで楕円形
晩秋に実が熟して白っぽい粉を吹きます
この頃が最も美味しくなります
とても酸っぱい実ですが生でも食べられます。
ジュースや焼酎漬けの果実酒にすることが多い木です。
紅葉も美しい木
落葉低木
木の高さは2~3メートル程度
よく山などで見かけます
5~6月に香りの良い花が咲きます
真っ白な花と濃い緑のコントラストが綺麗な木
葉は長さ10cmくらい
対称に出ているのが特徴です
北海道から九州まで全国に生えています。
寒さにも強く、害虫が付きにくい、丈夫な木です。
あまり大きくならないので、庭木や鉢植えにも向いています。
【ヤマナシの実】
ヤマナシは栽培品種のナシの原種
秋に小豆くらいの大きさの実がなります
そのためアズキナシとも呼ばれます
バラ科ナナカマド属の落葉高木
樹高5~15mと大きくなる木なので広いスペースが必要です。
4~5月に白い花が咲きます
9~10月に小さな実が生ります
実は白くて硬く、生でも食べられます
美味しい木の実で、香りの良い果実酒になります
中部より南の地方、四国、九州の山や高原に生えています。
秋の紅葉も楽しめる木です。
日向から半日蔭まで育てられます。
【サルナシの実】
サルナシは落葉つる植物
実は「コクワ」とも呼ばれます
マタタビ科マタタビ属
キウイフルーツの仲間
長さ2cmくらいの小さな実が生ります
実は生で食べても美味しく、ジュースやジャムにもされます。
日本、朝鮮半島、中国に自生している木です。
つるの中には大量の樹液があって飲むことが出来ます。
山中で水不足の場合など、つるを切って水分補給に使われることもあります。
日本では、本州中部より南の山岳地帯に見られ、ニホンザルやクマの好物でもあります。
【コケモモの実】
直径7mmくらいの小さな実
ビタミンC、ビタミンB、カルシウムが豊富
とても酸味の強い果実です
砂糖を加えてジャムやジュースなどに加工されます
初夏に白や薄桃色の花が咲きます
ツツジ科スノキ属
高さは10~40cm程度の常緑小低木
北半球の温帯から寒帯に自生しています
湿度のある日陰を好みます
痩せた土でも育ちます
酸性土が適しています
アルカリ性の土では育ちません
葉にはアルブチンなどを含み薬草としても使われます。
クランベリーに似ていますが、花の色や形、実の形が異なります。
寒さに強く、-40℃まで生育できますが、暑さには弱い木です。
大きくならないので、狭い庭や鉢植えでも育てられます。
クランベリーはツルコケモモとも呼ばれる果樹。
1本でも実がなるので人気があります。
北米やカナダに自生する寒さに強い木です。
【イチイの実】
秋に赤い実が生ります
実は甘くて生でも食べられます
「種は有毒」なので注意が必要です
果実以外の部分に有毒なタキシンが含まれています
果実酒を作る時に「葉」や「枝」は取り除きます
イチイ科イチイ属
常緑高木
高さ20メートルほどになります
別名アララギ、北海道ではオンコと呼ばれます
日陰でも育ちます
寒さにも強い木です
沖縄を除く全国で庭木や生垣に使われています
4月ころに小さな花が咲きます
北海道から九州まで自生していますが、四国、九州では山岳地帯で見られます。
日本以外では、中国、朝鮮半島、ロシア沿岸にも生えている木です。
美味しそうな実がなる木には、有毒のものもあるので注意が必要です。
庭や菜園を作る時には、有毒植物についても知っておくと安心。子供やペットが口にすると危険ですし、自分が間違って食べる可能性もあります。公園や野山など、意外と近くにも有毒植物は生えています。
鑑賞用として庭に植える場合も、子供やペットが口にしないよう注意が必要です。
実がなる木の楽しみ
小さな実がなる木には小鳥が集まってきます。
小鳥は庭の毛虫やイモムシなどを食べてくれるありがたい存在。
薬剤をまかなくても済む庭づくりができます。
庭や家庭菜園を無農薬で栽培するなら、天敵を利用すると楽。小鳥などが、セッセと虫を食べてくれます。肉食の昆虫や爬虫類も、植物を食害せず虫を食べてくれます。
庭に植えておけば、果実酒も作れるし、害虫駆除にも役立つのが小さな実がなる木です。
蔓性の植物なら、リースを作ったり、カゴ編みしたりもできます。
カゴ編み材料は身近なところに沢山あります。どんな植物でも、細長い「ひも」にすれば編めるからです。例えば短い「草」や「藁」は束ねて継ぎ足しながら糸を巻き付けると長くできます。
庭に果物の木を植えるのも楽しみがあります。
寒冷地なら寒さに強い落葉果樹が向いています。
寒さに強く、北国でも育てやすいのが落葉果樹。開花、紅葉、果実、と年間を通して楽しめます。また庭の環境づくりにも役立つのが落葉果樹です。
寒さに弱い柑橘類やトロピカルフルーツも鉢植えなら育てられます。
鉢植えで育てた果樹には美味しい実がなります。限られたスペースで育つと、水分や養分が凝縮されるからです。ですから庭がなくても、ベランダでも、鉢植えなら果樹が育てられます。
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