家庭菜園の作業を簡単にする自然栽培と土作り

家庭菜園を自然栽培にすると、作業がグッと楽になります

自然栽培は、毎年のように土を耕さず、自然に委ねる育て方だからです

肥料や薬剤を使わないので、施肥や散布の作業が要りません

無農薬で育てた野菜を安心して食べられるのがメリットです

雑草も活かす栽培方法なので、草取りに追われずに済みます

のんびり、少量多品種を栽培する自然栽培は、家庭菜園向きです

自然農法の土作り

自然農法では最初の土作りに数年かかりますが、その後あまり手がかからなくなります。

肥料を与えないので、収量が減ったり、野菜が小さくなります。

けれど家庭で食べる分量なら充分なはずです。

専業農家ではないのだから、大量生産する必要はありません。

【雑草も活かす自然農法】



自然農法では、植物が土を育てます。

植物の根が土を耕し、微生物と共生して養分を蓄えるからです。

ですから雑草も野菜も地上部だけ刈り取って、根を残します。

刈り取った雑草や枯れた野菜は、地表に敷いて「マルチ」として活用できます。

地表を覆う草にも、地面の乾燥を防ぐ働きがあります。

地中に残った根は、水や空気の通り道を作り、土を柔らかく保ちます。

例えば根が深くまで伸びる雑草は、地中深くからも水分や養分を運びます。

地表近くに根が広がる雑草は、細い根で土を細かく砕いています。

地面に敷いた草も、地上に残した根も、自然と枯れて分解され、堆肥になります。

自然に生えてきた雑草を見れば、土の肥沃さや酸性度を知る手がかりともなります。

その土質に応じた野菜を植えると無理なく育てられ、土質も変化します。

そして土質が変わると生えてくる雑草も変わります。


【毎年のように土を耕さない】



自然農法では「不耕起栽培」といって土を耕さずに作物を育てます。

これは地中に棲むミミズなどの「土壌生物」や「微生物」を守るためです。

毎年のように土を耕すと、土がリセットされてしまいます。

硬く締まった土なら最初に耕しますが、その後は植物の根と土壌生物に任せます。


【土をリセットする植物】



輪作を続けているうちに地力が落ちてきたら「豆類」と混植します。

マメ科に付く根粒菌によって、土が肥沃になるからです。

病気が出やすい場所には「ネギ類」を育ててから他の野菜を植え付けします。

ネギ類の根に付く微生物が抗生物質を出し、病原菌を抑えるからです。

特に「ナス科」や「ウリ科」に付く病原菌には効果があります。

イネ科とマメ科の緑肥作物は、野菜と混植しても効果的です。

マメ科は土を肥沃にするので、養分が足りなくなった時に補います。

養分が多くなりすぎた土には、イネ科を植えてリセットします。

イネ科は根を深く掘って土を耕す働きもします。


野菜は収穫する時期が成長過程ごとに異なるので、必要な養分も違います。

  • 実を収穫する野菜(リン酸)
  • 葉を収穫する野菜(窒素)
  • 根を収穫する野菜(カリウム)

野菜は1年で収穫して、翌年にまた種や苗から育てます。

そのため土に養分を補充する必要も出てきます。


【土を肥沃にする緑肥作物】



通路の中央に緑肥作物などを植えておくと、マルチや堆肥として使えます。

通路の幅は50cm以上は必要です。

その中央に幅15cmくらい緑肥作物の種をミックスしてまきます。

通路を確保したら、まず緑肥作物の種をまいておきます。

野菜の種まきや植え付けは、土を耕してから1カ月以上経った頃。

その時期には緑肥作物が成長して、使えるようになっています。

複数の緑肥作物を混ぜることで、土地に合ったものが残って育ちます。

  • 一年草1:多年草1
  • イネ科2:マメ科1

マメ科は土を肥沃にし、イネ科は余分な養分を吸収します。

養分が過剰になると病害虫が発生しやすいので、イネ科を多めにします。

  • イネ科の一年草:燕麦、ライ麦、イタリアンライグラス(2)
  • イネ科の多年草:オーチャードグラス(2)
  • マメ科の一年草:クリムソンクローバー(1)
  • マメ科の多年草:赤クローバー(1)

緑肥作物が伸びたら、刈り取って地面に敷きます。

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ライ麦を育てたら、ライ麦パンも作れます。

イタリアンライグラスは、ウサギやモルモットのエサにもなります。

クリムソンクローバーは真っ赤な花も可愛い草です。

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オーチャードグラスはイネ科の牧草。

寒冷地でも育つので、北海道でも使われています。

赤クローバーもウサギやモルモットのエサになります。

ハーブティーとしても使える苗なので安心。

通路に植えた多年草の緑肥作物が育つと、何年も草マルチとして使えます。

害虫が緑肥作物のほうに集まることで、野菜を守る働きもします。

自然農法の栽培プラン

家庭菜園と子供

農薬も肥料も使わずに野菜を育てるには、栽培プランが大切です。

野菜の選び方、組み合わせ、育てる順番によって、生育が良くなります。

土質や環境に合った野菜を選ぶことで、肥料や薬剤を使わない栽培が可能になります。

例えば「アサツキ」「フキ」「ゴボウ」「ニンジン」「ダイコン」「カブ」。

これらは日本に昔からある在来種の野菜なので、日本の土壌や環境に合っています。

育ちやすい野菜から始め、徐々に土質を改善すれば、他の野菜も育てられるようになります。

【種を採って翌年に蒔く】



自然農法で大事なのが、種を採って翌年に蒔く「自家採種」です。

その土地で実って種をつけた野菜は、その土地に適応しています。

ですから、あまり手をかけなくても丈夫に育つ野菜です。

【生育しやすい組み合わせ】



同じ場所に植える野菜は、組み合わせ方が大事です。

相性が悪い組み合わせだと生育が悪くなってしまうからです。

  • 根が深い植物と、浅い植物の組み合わせ
  • 背が高く日光を好む植物と、背が低く日陰で育つ植物の組み合わせ
  • 生育時期が同じ植物の組み合わせ
  • 連作障害を起こさない組み合わせ
  • コンパニオンプランツの組み合わせ

相性の良い植物を一緒に育てるのが「コンパニオンプランツ」です。

野菜やハーブは相性の良い組み合わせで収量アップ!

【菜園】コンパニオンプランツ組み合わせ一覧

コンパニオンプランツとは、植物同士の助け合い。「共栄作物」とも呼ばれ、共に栄える組み合わせです。

生育を助けたり、病害虫を抑えたり、収量を増やしたりします。



輪作で連作障害を防ぐ

カゴに入った野菜

野菜は1年で栽培して収穫してしまうので、跡地で別の野菜を栽培できます。

その時に、リレー式に違う野菜を植える「輪作」にすれば連作障害を防げます。

同じ場所で同じ野菜ばかり育てていると連作障害が起きます。

土壌成分が偏って、生理障害が起きたり、病害虫が発生しやすくなるからです。

別の野菜を育てることで土がリセットされ、連作障害が防げます。

【ローテーションで野菜を育てる】



収穫後は、生育時期が異なる野菜を植えておくことも大事です。

常に植物を植えておくことで、土が硬くならず、水はけが良くなります。

そのため栽培時期が異なる植物をローテーションで育てる栽培プランが必要です。

1m四方くらいの区画ごとに栽培プランを立てると作業が楽です。

小さな区画に分けると、植え付け、草刈り、収穫、といった手入れもしやすくなります。

組み合わせごとに区画を分けると、スムーズにローテーションできます。

例えば、連作障害が起こりやすいのがナス科、ウリ科、アブラナ科です。

区画ごとに分けて育て、収穫後に別の野菜を植えて場所をローテーションさせます。

●4年で一回りのローテーション例

栽培区画

ナス科とウリ科は秋になっても収穫が続く種類が多いので、同じ区画で栽培し続けます。

アブラナ科は収穫が早く終わるので、根菜と葉菜の区画を逆にします。

翌年からはAB区画とCD区画を入れ替えて植え付けします。

<ナス科を中心にした組み合わせ例>

  • トマト&ニラ+バジル
  • ナス&ニラ+エダマメ
  • ナス&ニラ+落花生
  • つるなしインゲン+シシトウ&ニラ

特に「トマト」と「ジャガイモ」は連作障害が出やすい野菜です。

同じ場所で続けて栽培すると病気が出やすくなります。

ニンニクとトマトは交互に植えてイタリア・メキシコ料理に♪

【自然栽培】トマトはニラ&バジルと共に栽培

トマトとバジルは一緒に料理しても栽培しても良い組み合わせ。近くに植えると、互いに味を良くして風味を高めます。「ニラ」や「バジル」をトマトと一緒に植えると病害虫を抑えられます。

収穫後に「ネギ」を植えておくことで、病気が出にくくなります。

ジャガイモは 連作障害を起こさず ネギは リフレッシュされる

【自然栽培】ジャガイモは長ネギと交互に栽培

ジャガイモは「長ネギ」と交互に栽培するとうまく育ちます。なぜならネギが土を消毒し、連作障害や病害虫を防げるからです。さらに朽ちたジャガイモは、ネギにとって最良の肥料になります。


「ネギ類」は土中の病原菌を減らす役割を果たします。

ですから病気が出やすい野菜と一緒に植えたり、収穫後の跡地に植えると効果的です。

ネギを育てた後の畑では「ウリ科」の野菜類がよく育ちます。

スイカ、カボチャ、キュウリなどは、つる割れ病なども出にくくなるメリットがあります。

地表の乾燥を防ぐ カボチャ 支柱代わりになる トウモロコシ

【自然栽培】カボチャとトウモロコシは一緒に

カボチャとトウモロコシは、一緒に育てると相性が良い組み合わせ。アメリカ先住民族が古くから行ってきた栽培方法です。


<ウリ科を中心にした組み合わせ例>

  • ラディッシュ+長ネギ&キュウリ
  • トウモロコシ+長ネギ&カボチャまたはズッキーニ

<アブラナ科を中心にした組み合わせ例>

  • 大根+エダマメ
  • シュンギク+カブ+からし菜
  • 人参+ゴボウ、ジャガイモ
  • キャベツ+リーフレタス
  • 白菜+シュンギク
  • ブロッコリ+リーフレタス、長ネギ

根菜と葉菜の多くは春から栽培できますが、旬は主に秋から翌年の春です。

【交互に栽培すると良い組み合わせ】



交互に栽培するとうまく育つ相性が良い組み合わせもあります。

  • トマトの後にキャベツやブロッコリを育てる
  • ナスの後にハクサイ、エンドウ、ソラマメなどを育てる
  • ジャガイモの後にネギを育てる
  • 玉ねぎとサツマイモ
  • サトイモの後にショウガを育てる

これらの組み合わせは、一年ごとに植え場所を交換するだけ。

1m四方の区画を2つ繋げて、交互に植えると作業が楽です。

途中で「枝豆」などマメ科の植物を育てると、土の中に窒素分が増えます。


相性が悪い組み合わせもあります。

  • ジャガイモの後にトマトを育てると病気が出やすくなる
  • ナスの後にオクラを育てると、生育が悪くなる

特にジャガイモは、ナス科の連作障害を起こしやすい野菜です。

【根の4タイプによる組み合わせ方】



深さ、広がり方によって、根の形は4種類に分けられます。

  • 主根型は、太い根を中心にして細い根が周囲に出る形
  • ひげ根型は、1か所から同じくらいの根が多く出る形

それぞれ根が深く伸びるタイプと、浅く広がるタイプがあります。

一緒に植える植物は「根の形が違う」ものを組み合わせます。

根が同じ形だと、養分や水分の取り合いになってしまうからです。


<双子葉植物>

●主根+深型

  トマト、ナス、スイカ、カブ、大根、キャベツ、白菜、ゴボウ、人参、ほうれん草、オクラ、

  インゲン、ササゲ、マメ科の緑肥作物(セスバニアなど)

   ※ 吸水力、吸肥力ともに強い。水はけが良く、肥えすぎていない場所を選ぶ。

   ※ 生育初期に乾かし気味で肥料分を少なくすると根に根性が付く。

●主根+浅型

  ピーマン、きゅうり、ゴーヤ、カボチャ、メロン、マクワウリ、漬け菜類、レタス、シュンギク、

  エダマメ、ソラマメ、エンドウ、落花生、マメ科の緑肥作物(クリムソンクローバーなど)

   ※ 側根が横に張るため、水分、温度の変化に左右されやすい。

   ※ マメに草マルチをして厚くする。生育初期は乾かし気味に肥料分を少なく。

<種イモや差し穂で育てる双子葉植物/単子葉植物

●ひげ根+浅型

  ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ショウガ、ネギ、玉ねぎ、ニンニク、イチゴ

   ※ 側根が横に張るため、水分や温度の変化に左右されやすい。

   ※ 周囲の草に負けやすいので、マメに草マルチする。

   ※ 種類によって乾燥を好むものと水分を好むものがある。

イネ科の単子葉植物>

●ひげ根+深型

  トウモロコシ、麦類、陸稲、イネ科の緑肥作物

   ※ 根がよく張り、根性がある。

   ※ 輪作に組み入れると土をよく耕す。

   ※ 肥料分を吸収しやすいので、肥沃になりすぎた土を綺麗にする。

   ※ 草マルチは不要。

旬に合わせて育てる

菜の花

自然栽培の基本は旬に育てることです。

とはいえ毎年の気候は変動します。

例えば秋に気温が上昇して虫が発生することがあります。

そのため遅めに種まきしたほうが良い年もあります。

春に種まきしても、遅霜で枯れてしまう年もあります。

ですから1週間おき、あるいは3~4日ずつ「数回に分けて種まき」したほうが失敗しません。

生育の早さが異なる品種を混ぜて植えることで、よく育つ場合もあります。

【土地の旬を知るための生物暦】



四季の気温や湿度は地域ごとに異なります。

平均気温も年によって変動しています。

そんな時に目安にできるのが「生物暦」です。

自然に適応している動植物は、敏感に気温を感じ取っています。

ですから自然に育つ生物を見ると、おおよその平均気温が予想できます。

生物平均気温適した作業
梅の開花、鶯の初鳴き6~7℃畑の準備
アブラナ科の開花、ソメイヨシノの開花8~10℃春夏野菜の種まき、ジャガイモの植え付け
ソメイヨシノ満開10~12℃大根の種まき、鞍つき堆肥
ノダフジ開花、大麦の穂が出る15℃遅霜がなければ夏野菜の直播
ノダフジ満開、小麦の穂が出る16℃夏野菜の植え付け
アジサイ開花21℃夏野菜の収穫開始
ヒグラシ、アブラゼミの初鳴き26℃人参の種まき
サルスベリ、ヤマハギ開花25℃白菜の種まき
ススキ開花24℃秋冬野菜の種まき
ヨメナ満開18~20℃ほうれん草の遅まき限界
イチョウ黄葉、カエデ紅葉11℃秋冬野菜の収穫
イチョウ、カエデ落葉9℃ほうれん草の寒締め

温度計がなくても平均気温が分かるので、とても便利。

生物暦にするために、庭に梅や藤などを植えてもいいですね。

【野菜の生育適温】



野菜の栽培は、適した気温に合わせて植え付けをするのが大事です。

原産地によって生育環境が異なるからです。

できるだけ原産地の環境に近づけて栽培するのが自然に育てるコツです。

原産地生育適温野菜
熱帯・砂漠25~30℃。35℃くらいまで耐えられるが、低温に弱い。春まきして、夏~秋に収穫。ナス、シシトウ、ピーマン、ゴーヤ、スイカ、メロン、トウモロコシ、オクラ、サツマイモ、ササゲ
高地・砂漠18~25℃。30℃以上の高温には弱い。低温には比較的強い。春まきして、夏~秋に収穫。トマト、キュウリ、ゴーヤ、カボチャ、サトイモ、ショウガ、エダマメ、大豆、インゲン、落花生
温帯15~20℃。高温に弱く、低温にもやや弱い。秋か春まき。ジャガイモ、キャベツ、ブロッコリ、ハクサイ、カブ、漬け菜類、ダイコン、ニンジン、春菊、ゴボウ、ネギ類
 13~20℃。低温に強い。秋~春に種まきして、冬越しして春に収穫も可能。ほうれん草、エンドウ、ソラマメ、ニンニク、玉ねぎ、イチゴ、麦類

日本は南北に長いため、寒冷地から南国まで気候が異なります。

寒冷地であっても湿度が高く、雪が多いのが日本の特徴です。

砂漠地帯が原産地の植物は、特に過湿にならないよう注意が必要です。

トラブルの原因と対処法

家庭菜園

病原菌が増える、育ちが悪くなる、といった場合にも土質改善が大事です。

原因に応じて対処すれば、被害を最小限に抑えられます。

土質改善で対処できれば薬剤を使わなくて済みます。

【葉が黄色くなって元気がない】



根に障害が起こって「酸素不足」になっているのが原因。

土の中に水分が溜まっているために起こります。

「砂」を混ぜて土を柔らかくし、水はけを良くすることで改良できます。

【苗がしおれて枯れてしまう】



土の「乾燥」が原因。

水はけが良すぎる土には「有機物」を加えて保水力を高めると改善できます。

「地表面」に「枯草」や「藁」を敷いて水分の蒸発を抑えるのも効果的です。

【根菜にコブがたくさん付く】



水はけが悪く、根コブ病が出たことが原因。

特にアブラナ科のカブに出やすい症状です。

土に「砂」や「有機物」を混ぜ水はけを良くすると改善できます。

同じ場所に同じ野菜を植えると病気が再発します。

収穫した跡には、違う野菜を植えて土をリセットさせます。

【枝が太くなって実が付きにくい】



養分が多すぎるのが原因。

特にトマトは、肥料分が多いと枝葉ばかり茂って実が付きにくくなります。

「肥料を控える」ことで改善できます。

「イネ科」の植物を植えると、余分な養分を吸収してくれます。

肥料は一度に多く与えず、植物の状態を見ながら少しずつ与えるのがコツです。

【実が黒くなって腐る】



窒素分が多すぎるのが原因。

肥料を控え、「有機石灰」を加えてカルシウムを補給すると改善できます。

特にトマトは、窒素分が多すぎると尻腐れ病が出やすくなります。

畑が肥沃な場合には、トマト苗の植え付け前に有機石灰を土に混ぜておくと防げます。

【害虫が付きやすい】



肥料が多すぎても少なすぎても、害虫が増えます。

養分量を適度にすることで改善できます。

・葉が茂りすぎていたら肥料を控える

・葉が黄色くなっていたら肥料を加える


種を自家採種する

カゴと野菜

強く育った植物から種を採って翌年にまくと、その土地に適応した野菜になっていきます。

野菜は、若い葉や実を収穫しますが、そのまま育てれば花が咲き種が採れます。

収穫できた野菜の中から元気なものを選んで、そのまま育て続けます。

トマトやナスなど実を収穫する野菜なら、いくつか実を残しておきます。

【種取りに適した株】



種を採る際には、健康な株を選ぶことが大事です。

  • 病気にならなかった株
  • 暑さ寒さに強かった株
  • 収量が多かった株
  • 形や味が良い株

最初の3~4年は、上位3株くらいを選んで種を採っておきます。

3年以上育てていくと、同じ形や質の「固定種」に変わってきます。

【根菜の種取り】



根菜類の場合、最初は「10本以上」を植えておきます。

そして掘り返して形の良いものを選んで植え直しをします。

良質なものだけ小さい順に並べてみて、真ん中あたりの10本を選びます。

植え直す時には、葉を付けたまま、斜めにして土に埋めておきます。

秋に植え直しをして冬越しさせると、翌春に花が咲きます。

咲き始めの2本は、トウ立ちしやすいため抜き取ります。

そして残りの花から種を採って保存します。

種の保存は、乾燥剤と一緒に密閉容器に入れ、「冷蔵庫」に入れておけばOK

冷やすことで休眠し、発芽率が良くなります。

種には寿命があり、2年目以降になると発芽率が悪くなってきます。

特に大豆、人参、ネギ類は種の寿命が1~2年しかありません。

採取した種は、1年以内にまくのが理想的です。

自然栽培おすすめ本

自然菜園の具体例が豊富な竹内孝功さんの本を参考にしています。

写真やイラストも豊富で分かりやすい本です。




当ブログの記事を整理して電子書籍と紙の本で出版しています。

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