つるバラ伸びすぎを防いで綺麗に咲かせるコツ

つるバラは、伸びすぎると手が負えなくなってしまいます

なぜならトゲがあるだけに、絡まりあった枝を外すのは大変だからです


つるバラの多くが一季咲きで、花が咲くまでに一年もかかります

そのため枝が長く伸び続け、花が咲くのは枝の先端です

すると伸びすぎて、花が見えない位置になってしまうこともあります


つるバラの種類

ピンクのバラ

つるバラは、枝の伸びる方向によって使い分けることが大事です

例えば、壁面なら、上に伸びる「クライミングローズ」が適しています

ですが背の低いフェンスなら、横へ伸びる「ランブラーローズ」が最適です


大きく育つだけに、後から植え直すのは大変な作業になります


アーチやフェンスに這わせる場合、必ずしも蔓バラが適しているとは限りません

つるバラは、種類によっては大きすぎたり、枝が曲げにくかったりするからです


【つるバラを家の壁面に這わせる】

ピンクのバラが咲く家の壁

家の壁面に這わせる場合に最適なのが「クライミングローズ」

その年に伸びた新しい枝が、上に向かってどんどん伸びるからです

そして枝の長さは4~5メートルほどになって壁面を覆います


枝が太くて曲げにくいですが、壁面なら曲げる必要がありません

よく日が当たる先端の、枝がしなった場所に花が咲きます

窓辺を飾る場合に適しているのが「クリーピングタイプのランブラーローズ」

枝が細くて柔らかいので、誘引しやすいからです

窓の部分を覆ってしまわないよう、左右へ誘引することができます


【つるバラをパーゴラに這わせる】

白いバラが咲くパーゴラ

パーゴラとは「つる棚」のことで、日陰を作って椅子やテーブルを置いたりします

そのため広いスペースを覆うように、大きく作られます


そんなパーゴラに適しているのが「ランブラーローズ」

枝が四方へ広がるように伸び、弓状にしなって6m以上になるからです

大きく広く伸びるので、パーゴラ全体を覆うことができます

逆に壁面やトレリスのような平面では使いにくい蔓バラです


【つるバラをトレリスに這わせる】

白いトレリスに咲くピンクのバラ

1~2m程度のトレリスなら、半つる性の「シュラブローズ」が適しています

木バラと蔓バラの中間的な性質で、枝の長さは2mほど

しなやかな枝なので、誘引しやすいバラです


四季咲き、一季咲き、大輪、小輪、花が美しいものや香りが良いものなど様々な品種があります

シュラブローズは、庭の中央やトレリスなど様々に使えるバラです

剪定の仕方によって、小さく育てることも枝を伸ばして大きく育てることもできます


つるバラの剪定

バラの剪定

春しか咲かない一季咲きバラの剪定は春だけです

まず新芽が出始める3月くらいに、勢いよく伸びてきた枝を「新芽の上」で切り戻しておきます

すると、そこから枝が伸びて、その先にも花が咲くからです


枝先を切る時には「芽が外向きに付いている部分」で、切った先を「5mm~1cm」くらい残します


一季咲きバラの場合は、細い枝にも花が咲くことがあります

そのため弱々しい枝だからといって、必ずしも切る必要はありません


花が咲き終わると枝がどんどん伸びていきます

ですから伸びすぎた枝を2/3くらいまで切り詰めておきます

そうすると伸びすぎを防ぐことができます


2~3月、葉が落ちたつるばらは、古い枝を切って全体を 2/3 くらいに切り詰めます

これは新しい芽を伸ばし、春に花を咲かせるためです

この時に「3~4年経っている古い枝」は切ります

さらに「枯れ枝」 「弱った枝」は全て付け根から切り落とします

古い枝から出ている小枝は「1~2芽を残して5~10cm くらい」に切ります


つるばらの誘引

赤いバラのアーチ

つるバラ誘引の適期は12~1月

寒くなる2月になると、枝が硬く曲げにくくなるからです

まずは葉を全て取り除き、枝を整理しておきます


つるバラは「枝の先端」に花が咲きます

ですから切らないと、長い枝の途中には花がなくなってしまいます

さらに「水平方向の枝に花がたくさん咲く」という性質があります

そのためフェンスや手すりに誘引すると花つきが良くなります

誘引したい場所に「しっかり麻ヒモなどで縛り付ける」のが花付きを良くするコツです

つるバラの誘引は「枝が混みあいすぎない」ことがポイントです

全体に日が当たるようにすると、芽が十分に付きます


【まず太くて長い枝を誘引する】

最初は太くて長い枝から誘引します

枝が交差しても構わないので 「枝と枝の間隔は7~15cm」くらい開けます

新しい枝がたくさん出るバラは、新しい枝をメインに誘引できます

新しく出た太く勢いのある枝には、たくさんの芽が出て大きな花が咲きます

古い枝は2~3本だけ残して水平に誘引します

残すのは古い枝から勢いよく出ている長く新しい枝です

そこから先の古い枝は切り落とし、新しい枝を水平に曲げて誘引していきます


【花が小さなつるバラの誘引】

花が小さめのバラや枝が細いバラは、新しく太く元気な枝があまり出ません

その場合は「古い枝から出ている小枝」をメインにします

まず2年くらい経っている古い枝を誘引します

そこから出ている枝の1~2芽を残して5~10cmに切ります

次に新しい枝の中から太く勢いのある枝だけ残し、水平になるように曲げて誘引します

関連記事

コンパニオンプランツを植えて、生育をよくすることも可能です

バラと相性の良いハーブ 花の色で組み合わせると綺麗♪

バラのコンパニオンプランツ綺麗な組み合わせ

バラのコンパニオンプランツで、無農薬栽培も可能になります。相性の良い植物を混植すると、バラの病害虫が減るからです。野菜や雑草にも、コンパニオンとなるものがあります。例えば、バラ科と相性が良いのは「セリ科」と「キク科」。

バラ栽培に効果的なのが牛糞堆肥です

牛糞堆肥 バラが喜ぶ アンモニア

牛糞堆肥を使ったバラ栽培に効果的な土作り法

牛糞堆肥は「バラの寒肥」に適しています。なぜなら牛糞堆肥に含まれる「アンモニア」はバラが好んで吸収する成分だからです。バラが休眠している冬に土を掘って混ぜておくと、ゆっくり長く効果が続きます。そして繊維質が豊富な牛糞堆肥は、土を柔らかくする効果もあります。


大量に咲いたバラは、花びらを保存して活用することもできます

バラの花びらで作るローズウォーター・ポプリ・料理

バラの香りを活かせる花びらの保存と活用方法

バラの香りは、切り花で愉しんだ後も、花びらを保存して長く楽しめます。香りを保存する方法には「ポプリ」「アンフルラージュ」「蒸留」などがあります。バラの香りに包まれながらの作業そのものが楽しい時間。


当ブログの記事を整理してアマゾンKindleの電子書籍と紙の書籍で出版しています

Unlimited会員なら無料でダウンロードできますので、よろしかったら覗いてみてください


Facebooktwitterlinkedinrssyoutube
Facebooktwitterredditpinterestlinkedinmail