糠漬けは冷蔵庫の野菜室で作ると管理しやすい

糠漬けは、家庭で簡単に作れる保存食

少量を冷蔵庫で保存すれば、臭いが出ることもありません

そして野菜の綺麗な色を保てるのも漬物の良さです


さらに糠に漬けたほうが、塩だけで漬けるよりも栄養価も高まります

意外な野菜が美味しくなります

糠漬け基本の作り方

ぬか漬け

ぬか床には20~25℃くらいの涼しい気温が最適です

そのため夏は、冷蔵庫の野菜室に入れた方が管理しやすくなります


ただし冷蔵庫では温度が低くなりすぎ、だんだん乳酸菌が減ってきます

ですから気温が25℃を超える時期だけ冷蔵庫に入れて

それ以外は常温で管理するほうが早く漬かり、美味しくできます

  1. 大根は干しておく
  2. すりおろした生ウコン、赤トウガラシ、乾燥させたナスの葉、干したカキの皮、自然塩、米ぬかをよく混ぜる
  3. 大きな樽に大根を隙間なく詰め、ぬかをかけてから2段目を詰める
  4. 大根とぬかを交互に重ねたら木の中蓋を乗せ、石を乗せる


糠漬けを美味しくするコツ

白い器に入った糠漬け

糠床の作り方は、いりぬかに「塩湯」を加えて、味噌くらいの固さにするだけ

普通のぬかを使う場合は、フライパンなどで乾煎りしてから使います


【糠床の作り方】

いりぬか500gに対して、塩55g+水450gを煮溶かして冷ました塩湯を注ぎます

小さな容器で作る場合なら、1/5くらいの量で十分です

例えば、いりぬか100g:塩11g+水90gの糠床を、10cm角のガラス容器4つに分けて使っています

【糠床の容器】

糠床は乳酸菌発酵するので「ガラス」や「陶器」の容器が適しています

そして冷蔵庫に入る大きさの、蓋つき容器が便利です

例えば100円ショップに売っているガラス容器を愛用しています


プラスチック容器を使うと、嫌な臭いが出ることがあり、匂いも残ります


【糠床に野菜を入れる方法】

野菜は大きめのまま糠床に漬ける方が、塩加減が丁度よくなります

例えばラディッシュや小さなカブなら丸ごと入れられます

大きな野菜なら、容器に入る大きさに、半分とか1/4とかに切って


一日くらい漬けたら、糠床から出したほうが塩辛くなりません

ぬかを洗い流してから食べやすく切っておきます

ナスは「みょうばん」を入れた塩でもんでから漬けると色よく漬かります

【糠床の手入れ】

糠床に残っている水分はペーパータオルなどで吸い取り、ゆるくなった糠床にぬかを継ぎ足しておきます

例えば「味噌」くらいの固さが目安です

糠床に何も入っていない状態でも、毎日かき混ぜておくことで乳酸菌が育ちます

小さな容器で少しずつ漬け、糠床を休ませないようにしておけば自然と攪拌されます

唐辛子など入れておくと腐敗を抑えることができます

ですが攪拌を忘れると、すぐに嫌な臭いが出てきてしまいます

臭いが出た糠床は捨てて、作り直したほうが美味しい糠漬けができます

以前は大きな容器で大量に漬けていましたが、そんなに食べられるわけではありません

少しずつ漬けて、一日で取り出し、ぬかを継ぎ足しながら作る方法が良いようです

糠床に入れる野菜がない時は、だし昆布を入れています

すると昆布が柔らかくなり、切って塩昆布として食べられます

さらに糠床に昆布の旨味が入ることで、美味しい糠漬けが作れるようにもなります


糠床が育って乳酸菌が増えると、すぐに取り出さなくても塩辛くなりません


意外な美味しさを発見した野菜

ぬか漬けと味噌汁、おにぎり

初めて糠漬けを作った時は、きゅうり、ナス、白菜といった定番野菜を漬けました

そうして色々な野菜を漬けることで糠床が「育つ」といいます

それで何でも漬けてみたら、意外な野菜が美味しい糠漬けになりました


【ゴボウの糠漬け】

まず美味しかったのが「ゴボウ」でした

ゴボウの糠漬け

最初は小さく切って漬けましたが、大きめに漬けたほうが塩加減が良くなります

ゴボウ きんぴら・サラダ・豚汁 日本人だけが知る美味

【ゴボウ】農家おすすめ美味しい食べ方レシピ

平安時代に、薬草として中国から導入されたゴボウ。食材として食べるのは日本人くらいだそうです。北海道にしか自生していませんでしたが、作物として品種改良されています。皮はむかずに調理したほうが、栄養も旨みも逃さず食べられます。天然素材のタワシでゴシゴシこすって、土を落とせばOK


根菜類は失敗が少ないので、人参、大根、カブなども美味しくなります


【カブの糠漬け】

色の綺麗なカブも、色を残したいので糠漬けにしています

あやめ雪カブ糠漬け
カブ クセがなく柔らかい根菜 栄養価が高く美味しい葉

【カブ】農家おすすめの美味しい食べ方レシピ

柔らかくてクセのないカブは煮物でも漬物でも美味しい根菜。春の七草「スズナ」はカブのことです。栄養価は葉のほうが高いといわれ、寒い季節になるほど甘みが増します。


【コールラビの糠漬け】

カブと似た「コールラビ」の糠漬けも意外な美味しさを見つけた野菜です

まずは皮をむいて、半分に切ってから漬けました

カブとの取り合わせが綺麗です

コールラビの糠漬け
コールラビ クセがなく食べやすい サラダやソテーに

【コールラビ】キャベツ×カブ地中海沿岸野菜

コールラビはキャベツとカブを掛け合わせたような野菜。硬い皮を厚めに剥くと、サラダやナムルなど生食でも食べられます。大きめに切ってシンプルにソテーすると、コリコリした食感が美味しい。


【ラディッシュの糠漬け】

大根の仲間である「ラディッシュ」も美味しい糠漬けになります

そうするとスライスしてサラダにも使えます

ラディッシュ糠漬け
ラディッシュ 定番のサラダ・酢の物 ソテーしても美味しい

【ラディッシュ】農家おすすめ美味しい食べ方

ハツカダイコンの名前通り、種まきして20日くらいで収穫できるラディッシュ。家庭菜園やプランターでも簡単に栽培できる野菜です。真っ赤な皮と真っ白な実のコントラストが綺麗。スライスしてサラダの彩りなどにピッタリです。甘酢に漬けると全体が真っ赤に染まります。


綺麗な色を活かしたい野菜、一度に食べきれない大きな野菜は、糠漬けがオススメです


糠漬けの栄養効果

夏野菜の糠漬け

ぬかを取り除いた白米から失われてしまった養分を補えるのが糠漬けです

そして野菜を米ぬかに漬けると、ビタミンB1が補給されるといいます

ビタミンB1は、糖質と脂肪酸を代謝する際に使われる成分

例えば豚肉、豆類、酵母、胚芽に多く含まれます

不足すると脚気や神経炎を引き起こすと言われています

糠床を発酵させることで、乳酸菌が得られることもメリットです

乳酸菌の働きによって腐敗菌を抑える効果もあります



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