秋の土作り手順と土壌改良する堆肥の役割とは

秋の土作りは、春までに微生物を増やして土壌を改良することが目的です

なぜなら微生物が増えることで、病原菌の繁殖を抑えるからです

例えば土に入れる堆肥が、微生物や土壌生物たちのエサになります


宿根草や木々は休眠中なので、土を掘り返しても大きなダメージをあたえません

秋の土作り手順

シャベルを突き差した土

土壌改良には時間がかかるので、植物の生育時期に間に合う「時期」に始める必要があります

そのため秋に土作りをして、微生物を増やし、春には植物を植えられる状態にします

すでに植物が植えられている庭でも、植物が休眠している秋から冬なら土作りができます


春に行う場合は、苗を植え付けする1カ月くらい前には済ませておきます

硬く締まった土なら、ほぐして柔らかくしておくことも必要です

まだ土が育っていない状態なら、堆肥を入れて土壌改良を行います

  1. 土を耕す
  2. もみ殻燻炭を酢をまく
  3. 枯葉や落ち葉を敷く
  4. 米ぬかをまく
  5. 土を戻して枯草を敷く
  6. ネギの苗を植える

米ぬかは有益な微生物を増やし、ネギは病原菌を減らします

土壌改良の目的は、「植物」と地中に棲む「微生物」の共生関係を作ることです

微生物は、呼吸や排せつによって、植物の養分を作り出しています

そして植物は、光合成でできた糖分を根から出し、微生物に与えています


【土を耕す】

まずは地表の草を刈り取り、土を耕して大きな石などを取り除きます

深さ「30cm」ほど土を掘り出すと、土中に空気も入ります

地面にスコップを突き刺し、そのまま持ち手を押し下げて土を持ち上げます

掘り上げた土は横に置いておきます

庭や菜園の奥から始め、「後ろ向き」に耕していくと効率的です


【もみ殻燻炭と酢をまく】

土を掘り出した地面の底に「もみ殻燻炭」をまきます

分量は土が隠れる程度で十分です

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その上から100倍に薄めた「食酢」を振りかけます


【枯葉や落ち葉を敷く】

土の底には「枯草」を敷いておきます

これは水はけを良くするためです

枯草は「ススキ」など「茎が空洞」になった「イネ科」の草が適しています

茎に空洞のない「稲」は腐りやすいため適していません


【米ぬかをまく】

土作りに使う「米ぬか」は、微生物のエサとなるものです

微生物の種類が増えると、病原菌ばかり増えることがなくなります



枯草の上から薄く「米ぬか」をまきます

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その上から、また「籾殻燻炭」をまき、100倍に薄めた「酢」を振りかけます


【土を戻して枯草を敷く】

掘り起こした土を戻して穴を埋め、その上から「ススキ」などの枯草を敷いておきます

これは地表の乾燥を防ぐためです

ところどころに「竹」や「木の棒」などを置いて、枯草が風で飛ばされるのを防ぎます

【ネギの苗を植える】

土の準備ができたら、ネギの苗を植えておきます

なぜなら、ネギが病原菌を抑える役割を果たすからです

不耕起栽培では、土を掘り起こすのは最初の1回だけ

その後の4~5年は土を耕しません

それはミミズなどの土壌生物と土中の微生物を安定させるためです


秋の土作りを促す堆肥の役割

シャベルですくった堆肥

多様な生物が棲む土では、病害虫も、連作障害も起きにくくなります

そのために土に加えるのが「堆肥」です

たとえ病原菌がいても、植物に害を及ぼすほどではなくなります

土中の生物を増やすためには、多種多様な「有機物」を土に入れます

微生物の種類によって、好む有機物が異なるからです


ところが同じ種類の有機物ばかり加えると、生物の種類も偏ってしまいます

堆肥と有機肥料の違い 堆肥は土壌改良剤で 土壌生物のエサ

【堆肥】コンポスターに投入する有機物の種類

堆肥は土中に棲む「微生物のエサ」となるもので、植物の肥料ではありません。植物は堆肥そのものを直接、吸収できないからです。有機物が微生物によって分解されることで、植物が吸収できる「養分」に変わります。

繊維質の堆肥は、土の「表面」に混ぜるのが基本です

そうすると空気が入り、微生物が棲みやすく、堆肥が分解されやすくなります

肥沃な土とは「微生物」と「植物」が共生できる「バランスの良い土」のことです

必ずしも養分たっぷりの土というわけではありません

むしろ養分が多すぎると病害虫の発生を増やすこともあります

できるだけ手間がかからない方法が、長続きするガーデニングのコツです

そのため土作りさえ手助けしてやれば、植物は自らの力で育つ強さを持っています

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