【水生植物】蓮と睡蓮~花・葉・茎・根の違い

睡蓮と蓮は、どちらも水の中で育つ水生植物で似ていますが全く別の植物です

植物学上の分類で、睡蓮は「スイレン科」、蓮は「ハス科」と別の科に属します

蓮には食用と観賞用があり、レンコンとして食べているのが食用蓮の根です

睡蓮の根は、レンコンのように大きくなりません

睡蓮と蓮の形の違いは「花」「茎」「葉」「根」の4点です


睡蓮と蓮「花」の違い

スイレンの茎

睡蓮は花びらが細く、大きく開いています。

スイレンは花が終わると水の中に沈む点がハスとの大きな違いです。

熱帯性睡蓮は朝から夕方まで咲いていますが、温帯性睡蓮は昼ごろには花を閉じます。

蓮の花は、温帯性睡蓮と同じく、朝だけ開いて日中は閉じています

ハスの花

蓮は、花びらが丸く、おわん型に上向き、良い香りがします。

早朝に花が開き、お昼頃には閉じて、日中は蕾の状態です。

ハスの花托

蓮は花が終わると花びらだけが散り、水面に残っています。

花びらが開いて散り始めると現れるのが「花托」です。

中央にある大きな円錐形の部分で、ここに種ができます。


花托

花びらが全て散ると中心の花托だけになります。

花托には蜂の巣のような穴が開いています。

この穴の中に実がなり、種ができます。

蓮の実は生でも食べられます。

蓮の実は中国お菓子の月餅や最中に使われているものです。

トウモロコシのような食感で、甘みと苦みがあります。

睡蓮と蓮「茎」の違い

ハスのつぼみ

蓮の茎は水面の上に伸びるため、高い位置に花が咲きます。

ハスの鉢植え

茎が伸びるため葉も水面に浮かびません。

茎には小さなトゲがあるのが特徴です。

水連とは違い「ザラザラ」しています。


睡蓮には熱帯性と温帯性があり、熱帯性睡蓮は蓮のように茎が水上まで伸びます。

睡蓮 紫



温帯性睡蓮は茎が伸びません。

茎は水中にあります。

そのため花も葉も水面に浮かんでいます。

茎の表面には細い毛があるか、滑らかであることが蓮と異なる点です。


睡蓮と蓮「葉」の違い

スイレンの葉

睡蓮の葉には「切れ込み」があり、光沢があって水をはじきます。

ハスの葉


蓮の葉には切れ込みがありません。

睡蓮より大きく丸くなります。

光沢はなく、水をはじきません。


睡蓮と蓮「根」の違い

ハスの根

蓮の根が肥大して「レンコン」になります。

花が終わり、秋になると地下茎の先端が大きくなります。

丸い形で非常に早く成長します。

睡蓮の根はワサビのように細長く、少しずつ伸びて新芽を出しますが、大きくなりません。

温帯性と熱帯性があり、熱帯性スイレンは、根が丸い形をしています。



睡蓮と蓮の種類

ヒツジグサの池

睡蓮は「温帯~熱帯」に自生する「スイレン科スイレン属」の水生植物。

世界の温帯から熱帯にかけて約40種類があり、熱帯性と温帯性に分けられます。

熱帯性睡蓮は花の色が鮮やかなものが多く、7月から10月まで長く咲きます。

温帯性睡蓮は原産地によって「ヒツジグサ」「ロータス」と呼ばれています。

日本に自生している睡蓮は「ヒツジグサ」と呼ばれる温帯性睡蓮です。

  • 東南アジアから東アジアに自生する睡蓮(ヒツジグサ)
  • アメリカ大陸に自生する蓮(ロータス)

蓮は「東南アジア~東アジア」に自生している「ハス科ハス属」の水生植物。

食用と観賞用の2種類があり、食用レンコンはあまり花が咲きません。

観賞用の花ハスは美しい花を咲かせますが、レンコンほど根が大きくなりません。

スーパーで売られているレンコンは食用として根が肥大化するよう改良されたものです。


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