バラのコンパニオンには、様々なハーブ類があります
そしてバラ科と相性が良いのが「セリ科」と「キク科」です
そのため野菜や雑草にも、バラのコンパニオンプランツがあります
バラの多くは「春」と「秋」に咲きます
ですから春や秋に咲くコンパニオンプランツを組み合わせると綺麗です
あるいは夏に咲く花やハーブを組み合わせると、バラが咲いていない時期を補ってくれます
バラのコンパニオンプランツ
バラのコンパニオンプランツとして知られているハーブは多くあります
例えば「ボリジ」「チャイブ」「ガーリック」「ルウ」「セージ」
バラ科と相性が良いキク科の「マリーゴールド」「タンジー」もバラのコンパニオンプランツです
【ボリジ】バラのコンパニオン
ボリジは、イチゴ(バラ科)のコンパニオンとも言われるハーブです
草丈60cmくらいで、4~6月に小さく星形の青い花が咲きます
春のバラと同時期に咲くので、バラを引き立ててくれる花です
ムラサキ科ルリジサ属の一年草で、ルリジサ、ルリヂシャとも呼ばれます
種から簡単に育てられ、こぼれ種でも増えます
イチゴのコンパニオンなので、ボリジの足元にイチゴを植えても良いバランスです
イチゴを育てるには鉢植えやレイズベッドが最適。地面から離すことで病害虫や土汚れを防げます。例えば「ストロベリーポット」はイチゴ栽培のための鉢です。コンパニオンプランツも活用すると上手に育てられます。
【チャイブ】バラのコンパニオン
チャイブの花が咲くのは5~7月なので、ちょうど5月のバラが咲くころ
草丈30~45cmで、丸くてピンク色の可愛い花が咲きます
さらにチャイブには、アブラムシを防ぐ効果があります
ネギ類は全て虫よけに使えますが、中でも小さくて可愛らしいのがチャイブです
ヒガンバナ科ネギ属の多年草で、別名セイヨウアサツキ
学名:Allium schoenoprasum 英名:chives
寒さには強いですが、暑さにはやや弱いハーブです
【ガーリック】バラのコンパニオン
ガーリックの紫色の丸い花が咲くのは10~11月で、ちょうど秋のバラが咲くころ
バラとの相性も良く、生育状態が良くなる効果もあります
そしてガーリックには、虫よけ効果もあります
ただしバラのコンパニオンプランツとして植えたニンニクは収穫できません
なぜならバラに養分を取られて、球根が育たないからです
そのためニンニクを収穫する場合には、別にして育てる必要があります
ニンニクは多くの野菜と混植でき、強い香り成分と土中での殺菌効果で病害虫を防ぎます。ニンニクを収穫するには、他の植物とは別に育てる必要があります。
【ルウ】バラのコンパニオン
ルウの開花時期は6~7月ころで、バラの花が終わったころに黄色い小さな花が咲きます
ミカン科の常緑小低木で、樹高50~100cm
青みがかったグレイッシュな葉が綺麗で、バラとは葉色が違うためコントラストを楽しめます
さらにセージやキャベツとも相性が良いコンパニオンです
ルウは、ハエ、アリ、ノミを防ぐハーブで、乾燥させると香りが強くなります
そのためバラと一緒に束ねてドライフラワーにしても素敵です
それをクローゼットに吊るしておけば、衣類の防虫用として使えます
別名「ヘンルーダ」、学名は「Ruta graveolens」
【セージ】バラのコンパニオン
セージの花が咲くのは5~11月
そのためバラの開花時期も、花のない時期も咲いています
真夏に咲く青紫色の綺麗な花が涼し気で、暑さに強いハーブです
さらにセージは蛾を寄せ付けないハーブなので、バラにつく毛虫を防げます
そしてマジョラム、ローズマリー、トマト、イチゴ、キャベツとも相性が良いハーブ
とはいえネギ類とは相性が悪いので、チャイブとは離したほうがよさそうです
シソ科の多年草または常緑低木で、樹高30~100cm
和名「ヤクヨウサルビア」
バラ科とセリ科のコンパニオンプランツ
バラ科と相性が良い「セリ科」は、野菜やハーブに多い植物
特に香りが強く、虫よけ効果もあるのがセリ科の植物です
そして野菜やハーブの花は小さいので、バラを引き立てる効果もあります
セリ、パセリ、ニンジン、コリアンダー、チャービル、三つ葉、フェンネル、アシタバ、ディル、アニス、レースフラワー
バラの株元にピッタリなのが「パセリ」や「チャービル」
なぜなら草丈15~25cmと背が低く、地面の乾燥を防ぐからです
【バラとパセリのコンパニオン】
パセリの花が咲くのは6~7月なので、ちょうど春のバラが終わった頃
セリ科の二年草で、2年目に茎が60cmくらいまで伸びて花が咲きます
特にバラのコンパニオンプランツとして綺麗なのが、白い花が咲く「イタリアンパセリ」です
葉が縮れている「カーリーパセリ」は、小さな黄色い花が放射状に付き、直径5cmくらいになります
そして中国パセリと呼ばれるのが「コリアンダー」です
【バラとニンジンのコンパニオン】
人参の葉の部分をミニバラの鉢に植えたら、ウドンコ病が消えたことがあります
この時に植えたのは、人参の葉っぱが出てくる部分
捨てずに水に浸けておくと、綺麗な葉が出てきました
そうしたら、それをミニバラの鉢に植えただけ
コンパニオン効果かどうかは不明ですが、ミニバラは花つきも良く、とっても元気に咲いています
バラ科とキク科のコンパニオンプランツ
バラ科と相性が良い「キク科」には、雑草のタンポポも含まれます
そして地中に深く伸びる根には、水分や養分を地上へと運ぶ働きがあります
レタス、ゴボウ、マリーゴールド、カモミール、タンジー、ヒマワリ、アザミ、アスター、エーデルワイス、ガーベラ、コスモス、ダリア、百日草、デイジー、マーガレット、タンポポ
例えば、可憐な花が咲くカモミールやコスモスなどと組み合わせても綺麗です
【バラとカモミールのコンパニオン】
バラのコンパニオンプランツにピッタリなのが「カモミール」
特にアブラムシを防ぎ、近くの植物を元気にするハーブです
カモミールの開花時期は5~9月
そのためバラの開花中も、花のない時期も、咲いていてくれます
そして直径2~3cmの白い小さな花は、バラと組み合わせても綺麗です
草丈60cmくらいになるので、切り花にして飾ることもできます
種は細かいですが、こぼれ種でも増えるほど元気です
【バラとマリーゴールドのコンパニオン】
マリーゴールドの開花時期は5~11月
バラと同じ時期に花が咲くので、同系色のバラを組み合わせると明るい雰囲気になります
開花時期が長いので、バラの開花時期も、花のない時期も、ずっと咲いてくれます
草丈30~120cmで、キク科コウオウソウ属の一年草
メキシコ原産で、温帯から熱帯に分布する花です
キンセンカ、カレンデュラ、ポットマリーゴールドとも呼ばれます
さらにマリーゴールドは多くの病害虫を防ぐので、花壇や菜園の縁取りなどにも最適です
【バラとタンジーのコンパニオン】
タンジーは、8~9月ころに直径1cmくらいの丸く黄色い花が咲きます
そのためバラの花が咲いていない夏に、元気な色を添えてくれる花です
そして真夏になると草丈が50~120cmにも伸びます
タンジーは、蚊取り線香に使われる除虫菊の近縁種です
さらには、植えておくと「アリ」や「鹿」を寄せ付けないといわれます
キク科の多年草で、学名「Tanacetum vulgare」、和名「ヨモギギク」英名「tansy」
マリーゴールドやタンジーには、黄色やオレンジのバラが似合います
例えば「ゴールデンセレブレーション」は香りが強い大輪のバラです
寒さに強く、半日蔭でも育ちます
つる性で150~250cmくらい伸びるので、アーチ、壁面、フェンスにピッタリ
トゲが少なく、病気に強く、初心者でも育てやすいバラです
バラと相性の悪い植物
バラ科と相性が悪いとされるのが「ナス科」と「シソ科」です
夏野菜に多いナス科ですが、よく花壇に植えられている花にもあります
- トマト、ピーマン、シシトウ、ジャガイモ
- ペチュニア、朝顔、ギンバイソウ、タバコ、クコ、ホオズキ
シソ科はナス科と相性が良いですが、バラ科とはあまり相性が良くないといわれます
- シソ、バジル、ミント、セージ、ラベンダー、タイム、マジョラム、ローズマリー
- エゴマ、サルビア、ホトケノザ、オドリコソウ
とはいえ「セージ」はバラのコンパニオンプランツと言われます
そしてラベンダーとバラの混植も、よく見る組み合わせ
ですからシソ科の全てがバラと相性が悪いというわけではなさそうです
香りの強いシソ科には、虫除け効果があるため、バラの病害虫を防ぐ働きがあると言えます
ただし「ミント」のように地下茎で増えすぎるハーブは要注意
なぜなら繁殖しやすく、ミニバラなどは埋もれてしまうことがあるからです
ミントは、どんどん摘み取って活用したいハーブ。丈夫で成長が早く、地下茎を伸ばしてどんどん増えるからです。バラの足元に植えたりすると、ミントが繁りすぎてバラが負けそうになるほど。
ミントは鉢植えで育てて、虫よけスプレーなどに使うと良いハーブです
コンパニオンプランツおすすめ本
コンパニオンプランツの参考書に使っているのが、こちらの本
科学的な根拠や、コンパニオン効果など、野菜ごとの具体例が解説してあります
分かりやすく、可愛いイラストも、お気に入りです
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コンパニオンプランツは、植物の「科」の相性を知ることでも予測できます
コンパニオンプランツとは、植物同士の助け合い。「共栄作物」とも呼ばれ、共に栄える組み合わせです。相性の悪い組み合わせもあります。