【手作りキャンドル】植物から採れるワックス

キャンドル作りのワックスは、石油由来のパラフィンだけではありません

植物由来のワックスからもキャンドルが作れます

例えば大豆油を使う「ソイキャンドル」

和蝋燭の原料は「ハゼノキ」

アメリカで作られていた「ベイベリーキャンドル」

昔は、キャンドルも家庭で作られていました

アメリカで人気のベイベリーキャンドルの作り方

ヤマモモの実

ベイベリーとは、海岸沿いの砂地に生える植物の実。

今は保護植物となり、実を摘むことが禁じられています。

それでも人工的にベイベリーの色や香りをつけたキャンドルが人気だそうです。

ベイベリーからワックスを取り出す工程は非常にシンプル。

  1. 秋にベイベリーの実を集める
  2. ベイベリーの実を2時間ほど茹でる
  3. 浮かんできた脂肪を取る
  4. 取った脂肪を茹で直す
  5. 濾してキャンドル作りに使う

ベイベリーはミリカ(Myrica)という植物で、和名ではヤマモモの一種。

ヤマモモには様々な種があり、1mほどの低木から20mもの大木まである常緑樹です。

痩せ地や乾燥した場所でも育つため、街路樹にも使われるそうです。

オスメスがあるため、2本以上を植えなければ実がつかないとされます。

寒さには弱い果樹なので、関東より南の地域に適した木です。

同様にして大豆油も作れるはず。

大豆を割って水を加え、60~88℃に加熱すると大豆油が採れるそうです。

木蝋の原料ハゼの木の特徴と和蝋燭の作り方

ハゼの実

お寺や神社で使われているのが和蝋燭。

和蝋燭は、櫨(ハゼ)の実から搾った木蝋(もくろう)で作られています。

木蠟はハゼの実の外殻から搾った油脂分を精製して作ります。

琉球から持ち込まれた木なので寒さには弱く、関東より南の地域でなら育てられます。

ハゼの木は、紅葉が美しく庭木としても人気があります。

ウルシ科ウルシ属の落葉高木で、7~10mにもなります。

オスメスがあるので、2本以上を植えないと実はなりにくいそうです。

和蝋燭は、溶かした「蠟(ろう)」に「芯」を繰り返し浸して作ります。

そのため断面が年輪状になり長く燃えるため、長持ちします。

西洋のキャンドルと比べ、和蝋燭は炎が大きく、特有の揺らぎがあります。

それは「芯」の構造によるもの。

中が空洞になっているため、空気が流れるからです。

和蝋燭の「芯」に使われるのは「い草」と「和紙」。

蝋が垂れる前に芯が蝋を吸い上げるため、蝋が垂れにくいという特徴もあります。

筒状に丸めた和紙に、い草を巻き付けて蠟で固め、後から和紙を取り除いて芯にします。

い草は畳表やラグに使われている草。

和蝋燭の芯にも使われるため「燈芯草」とも呼ばれます。

植物ワックスの種類と特徴

手作りキャンドル

植物ワックスの特徴は「融点が低い」ことです。

低い温度で溶けるので、火を灯すと全体が溶けます。

ですから陶器や耐熱ガラスなど「器」に入れる必要があります。

低温で溶けると、精油の香りが飛んでしまわないことがメリットです。

香りづけしやすいので、アロマキャンドルに向いています。

【大豆から作られるソイワックス】



ソイワックスは42~52℃で溶けます。

低い温度で溶けるので、火を灯すと素早く液体化し、香りが広がります。

ゆっくり燃えるので長く使え、ススが出にくいこともメリットです。

ハードタイプとソフトタイプがあり、固める場合はハードタイプを使います。

ソフトタイプのソイワックスは、器に入れるキャンドル向きです。



【ヤシの葉から作られるパームワックス】



パームワックスは、ヤシの葉を精製して作られるワックス。

キャンドルにすると、クリスタルのようにキラキラし、綺麗な模様ができます。

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【ハゼの実から作られる木蠟】



木蝋は和蝋燭の原料で、ハゼの実から抽出したワックスです。

鬢付け油、織物のろうけつ染め、石鹸など日本では昔から日常生活で使われてきました。

フローリングの艶出しや武道具の手入れなどに使われるものが市販されています。

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海外にも輸出され、整髪料、クレヨン、口紅など様々に使われます。



【米から作られるライスワックス】



ライスワックスは米ぬかから油を精製したワックスで、玄米みたいな色。

キャンドル用というより化粧品などに使われています。

固まると縮みますが、型に入れて円柱形のキャンドルにすることもでき、長持ちします。

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【オリーブから作られるワックス】

オリーブオイルのワックスは、工作のニス代わりに使われる塗料です。

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これでキャンドルが作れるのかどうかは試していませんが、芯を付ければ燃えるはず。



【ヒマワリの種から作られるワックス】

ヒマワリワックスはキャンドルとして製品になったものが市販されていました。

ヒマワリの種子からとれる薄い黄色のワックスで、燃焼時間が長いのが特徴です。

ライスワックスと同様に固まると収縮し、型で円錐形のキャンドルにできます。

長持ちするキャンドルをつくるのに適しているのがライスワックスやヒマワリワックス。

ライスワックスやヒマワリワックスは固まると縮みます。

ですから容器に入れて使うより、型で固めて取り出すキャンドルに向いています。

植物油の 種類と作り方 自家製オイルの 採取に挑戦!

植物から油を取る方法と油が採れる植物の種類

植物油は、多くが「種」から採ったものです。種子を保護している硬い部分の「核」から採れる油もあります。オリーブやアボカドなどは、果実に油が含まれている植物です。



手作りキャンドルなら形も色も香りも自由にアレンジ♪

【手作りキャンドル】必要な道具と基本の作り方

パラフィン・ワックスを使ったキャンドル作りは簡単です。ワックスを温めて溶かし、型に入れて冷やし固めるだけ。色を着けたり、模様を付けたり、様々なアレンジ法があります。

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