ニンジン栽培のコツは「土」と「種まき」
なぜなら土の状態によっては二股になるなどして、綺麗に育ちにくいからです
発芽に光を必要とするため、種まきにもコツが要ります
さらにコンパニオンプランツも組み合わせると、よく育ちます
ニンジン栽培のコツ

ニンジンは「連作」すると次第に肌が綺麗になります
そのため毎年「同じ場所」で「無肥料」で育てると安定します
【コツ① 土】
土は「水持ち」も「水はけ」も良いことが大事ですが、痩せ気味の土壌でもよく育ちます
土の中に「未熟な有機物」や「石」などがあると、根が二股になってしまいます
そのため種まきする前に、土の中の石を取り除くことが大事です
そして未熟な有機物を分解させるには、前作から1カ月以上あけます
あるいはジャガイモやサツマイモなどの根菜や、ネギを栽培した後地でもOKです
【コツ② 種まき】
ニンジンの種まきは「雨の日の翌日」か「曇りの日の夕方」が適しています
なぜなら土が湿っているため種が密着しやすいからです
ニンジンの発芽には「光」を必要とするため、土は薄くかけます
そうすると土の表面が乾きやすく、水分を保ちにくくなります
そのため、しっかり「土を押さえ」て種と土を密着させるのがコツです
種は多めに蒔きます
なぜならセリ科の植物は生育初期に競い合うことで成長を促すからです
移植を嫌うため、間引いて間隔を広げながら大きく育てます
ニンジン栽培のコンパニオンプランツ

ニンジンと一緒に育てられるのが「ゴボウ」「ほうれん草」「カブ」「豆類」
例えば1m四方の場所で育てる場合
- 両端に枝豆と人参を30cm間隔で点まき
- 中央に、ほうれん草の種を筋状にまきます
あるいは端からほうれん草、ニンジンまたはゴボウ、カブの3列でもOK
ニンジンやゴボウを育てた後の土では、ほぼどんな野菜でも育てられます
【ゴボウ】
ゴボウは、生育適温がニンジンと同じ「15~20℃」です
どちらも直根で根がまっすぐ深く伸びるので、一緒に植えても競合しません
そして同じ場所で続けて栽培しても連作障害が起きません
ゴボウを育てるコツは、人参よりも「深く土を耕しておく」ことです
原産地はユーラシア大陸の北部
育てやすいのは根が短い「大浦太ゴボウ」という品種
スが入っても美味しく、あまり土を壊さずに掘り上げできます
【ほうれん草】
人参ともゴボウとも相性が良い組み合わせ
同時に種まきすると、互いの虫よけにもなります

【カブ】
ニンジン、ゴボウと相性が良く、互いの虫除けになる組み合わせです

【豆類】
ニンジン栽培の時に「豆類」と一緒に種まきするとよく育ちます
例えば枝豆なら、春まき人参と同時に種まきできます
【相性が悪い組み合わせ】
ニンジンを、インゲンやキュウリを育てた場所に植える時は注意
ネコブセンチュウが発生した場合、同じ被害にあいやすくなります
ゴボウは、ナスやオクラとは相性が悪い組み合わせです

コンパニオンプランツとは、植物同士の助け合い。「共栄作物」とも呼ばれ、共に栄える組み合わせです。相性の悪い組み合わせもあります。
ニンジン栽培カレンダー

春に種まきをすると、夏~秋に収穫できます
あるいは夏に種まきして雪の下から収穫すると、甘いニンジンになります
●ニンジン
原産地はアフガニスタン周辺の中央アジア
早くから中国へ伝わっていたのが細長い東洋系の品種
明治以降に伝わったのが、短い西洋系の品種です
ニンジンは、長さによって三寸、四寸、五寸があり、1寸は約3cmです
種を採る場合には「固定種」が適しています

【ニンジンの種まき】

種をまく場所は「溝を広め」にし「凹凸がない」よう均一にならします
さらに掘った「溝の底が湿っている」よう深めに掘ります
溝の底が乾いている場合には、土の上からたっぷり水やりします
種は5mm間隔くらいのばらまき、または3~4粒ずつの点まき
- 「点まき」したほうが間引きが少なくて済み、草管理も楽
- 「ばらまき」した場合は、本葉1枚が出たら頻繁に間引きが必要
覆う土は種の厚さの1~2倍くらい、種が隠れる程度に「薄く」土をかけます
乾きやすい場所では、土を押さえてから「籾殻」を撒いて押さえておきます
それ以降の水やりは不要です
10日経っても発芽しない場合には、もう一度まき直します
ニンジンは「種を多めに蒔き」本葉が出てきたら間引きます
セリ科のニンジンは、生育初期に競い合うことでよく育つからです
●夏~秋に種まきする場合
7月にニンジンの種まきをし、8~9月にゴボウの種まきをします
100cm四方の畑なら、両端から15cmの場所に、幅10cmの溝2本を掘ります
溝と溝の間隔は50cm離れた状態です
ニンジンは、5mm間隔くらいのばらまき、または3~4粒ずつの点まき
ゴボウは、溝の中央部分に、1か所に3粒ずつ、15cm間隔でまきます
●春~夏に種まきする場合
4月にニンジンとゴボウを同時に種まき
春まき用か四季まき用品種のニンジンを選びます
ニンジンは「4月」と「7月」の2回に分けて種まきすると長く収穫できます
100cm四方の場所なら、半分ずつニンジンとゴボウの植え場所にします
片側から10cmの位置に、幅10cmの溝を2本、20cm離して2列を掘ります
2列の溝のうち、外側の1本にニンジンの種をまきます
5mm間隔くらいのばらまき、または3~4粒ずつの点まき
もう片方の場所には、ゴボウの種を1か所に3粒ずつ、15cm間隔の点まき
7月に、残しておいた「内側」の溝にニンジンの種をまきます
ゴボウの日陰になり、土が乾きにくく、発芽しやすくなります
ニンジン栽培では「生育初期」には草を抜き取ります
草に負けるとニンジンが太く育たないからです
その後は最終的な間引きが終わるまで草を刈り取って地面に敷きます
【ニンジンの間引き】
ニンジンの本葉が出てきたら、間引いて収穫しながら株間を広げます
- 本葉2~3枚になったら5cm間隔に間引く
- 本葉6~7枚になったら10cm間隔に間引く
葉ニンジンは「おひたし」「サラダ」「天ぷら」で美味しく食べられます
葉が触れ合わない程度に、本葉10枚までに最終的な間隔にします
最終的な株間は、人参の長さと同じくらいに
- 3寸(9cm)の人参なら9cm間隔
- 4寸(12cm)の人参なら12cm間隔
- 5寸(15cm)の人参なら15cm間隔
充分な間隔を開けないと、ニンジンが太くなりません
ゴボウは本葉2~3枚までに間引いて1本にします
葉が綺麗に伸びたものを残して
【ニンジン間引き後の草マルチ】
間引いた後は、刈り取った周囲の草を地面に敷いて乾燥を防ぎます
根が太り始めてからは「やや乾燥ぎみ」にします
急に水やりすると根が裂ける原因になるからです
とはいえ夏は乾燥しすぎてしまいます
草マルチで保湿を一定にすると、水やりの必要がなく、綺麗に育ちます
【ニンジンの収穫】
ニンジンは「根の上部」が「直径2cm」くらいになったら収穫します
1円玉より少し大きいくらいの太さです
太りすぎると根が割れることがあります
根が長い品種の場合は、一度スコップで掘って穴を作ります
そして、その穴の「片側」に移植ゴテを差し込みます
片側だけ移植ゴテで掘り、人参を傾けるようにして引き抜きます
【ゴボウの収穫】
ゴボウは「雨の日の翌日」に少しずつ収穫
掘る前に「水」をかけて土を柔らかくしておきます
まず片側を根の先までスコップで掘ります
それから株元をつかんで、傾けるようにして引き抜きます
収穫したら「葉」をすぐに切り落とします
土の表面に出ていなければ、冬もそのままの状態で保管できます
上に土をかけて、埋めておいてもOKです
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