しみ抜き方法と真っ白を保つ衣類の洗い方

しみ抜き方法を知らないと、白い衣類や寝具は敬遠しがちになります

清潔感を与えてくれる白ですが、しみや黄ばみがあると、かえって不潔に見えるからです

だからといって濃い色ばかりではメリハリがありません

薄い色やベージュなどもシミが目立ちます

漂白できないだけに、白より厄介かもしれません

シミは、早めに処置をしておけば取れることが多いものです

しみ抜きのコツ

しみ抜きのコツは「洗濯する前に」済ませておくことです

そのまま洗濯すると、しみは取れにくくなります

決してこすらず、シミが広がらないよう「上からたたく」のが鉄則です

しみ抜きは、早ければ早いほど効果があります

放置するほど、しみが酸化して落ちにくくなるからです

ですから外出先でも、しみがついてしまっら応急処置をしておくと取れることがあります

【しみ抜きの応急処置】

しみ抜きの応急処置は、表面の「液体」や「固形物」を取り除くこと

とりあえずは「当て布」をしてから、色素を「吸い取る」のがコツです

ティッシュやおしぼりなどでこするとシミが広がります

そして繊維の中に汚れが沁み込んで、取れにくくなります

まずは、しみの下に乾いた「ティッシュ」や「ハンカチ」などを敷きます

表面の固形物はそっと「つまんで」取り除き、液体はティッシュで「吸い取り」ます

上からトントン叩くようにして、下に敷いた当て布に移すようにするのがコツです

落ちにくい赤ワインのシミは、応急処置として白ワインを塗っておくと落ちやすくなります

外出先では、携帯用の染み抜き剤があると安心

応急処置をした後で塗っておくと、後からでも落ちやすくなります

帰宅してから、なるべく早めに、しみ抜きをしておくことが肝心です

色が薄くなっても、しみは完全に取れていません

目には見えなくとも、色素が繊維の中に染み込んでいるからです

【しみ抜き方法】

しみ抜きが難しいのは「油性」や「不溶性」の汚れです

不溶性のシミとは「鉄さび」「墨汁」「花粉」などで、叩いただけでは落ちません

水にも油にも溶けないため、クリーニングに出したほうが確実です

しみ抜きして家庭でも簡単に落とせるのは「水溶性」と「油溶性」の汚れ

食品による汚れは、ほとんどが水溶性か油溶性、または水溶性と油溶性の食品が混ざった「水油性」です

水や油に溶ける汚れなら、何度か染み抜きを「繰り返す」ことで落ちることがあります

家庭でできる染み抜きのポイントは２つ

• 生地を傷めないよう洗浄力が弱い洗剤を使う
• 弱い洗浄力で、時間をかけて汚れを「分解」させる
  
  

洗浄力の強い洗剤を長く着けておくと、生地が傷んでしまいます

染み抜き剤のスポっとるの説明書には、塗ってから「24時間」放置すると書いてあります

汚れを分解させるためには時間が必要だからです

洗浄力が弱い洗剤を長く付けておくことで、じっくり汚れが分解されます

洗浄力が弱いのは「中性」の洗剤

おしゃれ着やウール用の洗濯洗剤、食器洗剤などが中性です

中性洗剤は、酸化してしまったシミにも、色柄ものにも使えます

食品による汚れの場合、食器洗剤が使えます

食器洗剤なら、油汚れもスッキリ落ちることがあります

衣類洗剤や一般のシミ取り剤の多くが、洗浄力の強い「弱アルカリ性」です

重曹や漂白剤などもアルカリ性なので、浸けすぎると生地を傷めます

水溶性のシミとは、水に溶ける「ジュース」「コーヒー」「お茶」などの液体による汚れ

これらは「水」で落とすことができます

油溶性の染みとは「ファンデーション」「口紅」「マヨネーズ」「バター」「ボールペン」など

これらは「ベンジン」を使うと落とせます

水油性のシミとは「カレー」「ミートソース」「牛乳」「ドレッシング」など

多くの料理や食品は、水溶性のものと油溶性のものが混じったものです

これらは「食器洗剤」で落ちることがあります

応急処置と同様に、当て布を下に敷いてから濡れタオルなどで叩きます

色素を当て布に移してから洗剤で洗えばたいてい落ちます

「泥はね」の場合には、乾かして裏から叩き、土を落としてから洗います

泥汚れに強いのが「ウタマロ石鹸」

たいていのドラッグストアで売ってます

野球のユニフォームとセットで売られていることもあるほど泥汚れに強い洗剤です

コットンや麻など丈夫な素材なら、シミの部分に直接つけてモミ洗いすると汚れが良く落ちます

白い服を真っ白に保つ洗濯法

コットンは白さを保ちやすい素材

綿は「熱」にも「摩擦」にも強く、どんな漂白剤も使えるからです

白い衣類ならアルカリ洗剤が効果的

アルカリ度が高いほど色落ちしますが、白なら色落ちを心配する必要がありません

「重曹」「住居用洗剤」「漂白剤」などがアルカリ洗剤で、汚れ落ちが良い洗剤です

摩擦に強い木綿は、ゴシゴシもみ洗いができます

固形石鹸を塗りつけてから洗濯板で洗うと真っ白に洗いあがります

日に当てて干すことで、さらに漂白されて白さが際立ちます

ただし洗剤分が少しでも残っていると黄ばみの原因となります

ですから日に当てる時には、すすぎを十分にしておくことが大事です

【デリケートなレースの洗濯】

レースはデリケートなので「強い洗剤」「熱いお湯」「もみ洗い」は厳禁です

まずは食器洗剤などの「中性洗剤」を「スプレー」して少し時間をおきます

それから人肌くらいの「ぬるま湯」に浸けて洗います

ガンコなシミの場合には、液体洗剤ではなく「粉洗剤」を振りかけて

裏返してタオルなどに乗せ、少し時間を置き、裏側から歯ブラシなどでトントンと叩きます

しっかり洗剤分を落とさないと黄ばみます

テーブルクロスや衣類など大きな物ならネットに入れて「弱流」の洗濯機ですすぎます

手洗いの場合は、決して「絞らない」ようザルやカゴで水気を切ります

【白いウールのシミ抜き】

ウールやニットは「中性洗剤」を使い「ぬるま湯」で「押し洗い」が基本です

アルカリ性や酸性の洗剤を使うと生地が傷みます

熱いお湯に浸けると、ウールは縮んで繊維が硬くなってしまいます

こすれると毛玉ができるので、もみ洗いも厳禁です

粉洗剤や固形石鹸は汚れ落ちが良いですが、繊維の中に残りやすい点に注意が必要です

しっかり溶かしてから使うか、液体洗剤のほうが安心して使えます

ウールやニットのシミ抜きにも有効なのが、食器洗剤などの「中性洗剤」です

「ウール」や「シルク」を真っ白に仕上げるのに効果的なのが「蛍光剤入り洗剤」です

注意が必要なのは、染み抜きした後に蛍光剤入り洗剤で洗うとムラになること

染み抜きをした後には蛍光剤が入っていない洗剤で洗います

蛍光剤入り洗剤はコットンやリネンにも使えますが、ポリエステルには効果がありません

【白いコットンの黄ばみを取る方】

ガンコな汗じみや黄ばみがついてしまった場合

「台所洗剤」と「漂白剤」でキレイに取れることがあります

1. 台所洗剤をシミの部分に直接つけ、歯ブラシなどでこするか、手でもみ洗い
2. ぬるま湯ですすぎ
3. 漂白剤をシミの部分に塗り、お湯に浸けるかドライヤーなどで温める
4. そのまま洗濯機に入れて衣類洗剤で洗う
   
   

黄ばんでしまった白い衣類に使えるのが「還元タイプ」の漂白剤です

色が抜けるので、還元タイプの漂白剤は白いものにしか使えません

酸性やアルカリ性の漂白剤で落ちなかったシミや黄ばみ、鉄さびなどもよく落ちます

塩素系の漂白剤は、すすぎが不十分だと黄ばみやすくなります

日に当てると特に黄ばみが取れにくくなります

そんな黄ばみを取るのが還元タイプの漂白剤です

全体的に黄ばんでしまった洋服でも、いきなり漂白剤に漬けないこと

お湯と洗剤で洗って、汚れを落としてから漂白するのが基本です

洗剤が少しでも残っていると黄ばむので「すすぎ」を十分にすることが大事です

しみ抜きは、洗浄力の弱い洗剤で、時間をかけるのが一番

ですから衣替えシーズンなど衣類を収納する前が最適な時期です

シミ抜きしないで収納すると、ますます落ちなくなってしまいます

普段の洗濯では、衣類洗剤、漂白剤、柔軟剤の使い分けが大事です