無計画に洋服を買わないことがワードローブ計画の目的。
多くの洋服を持ちすぎないことで、手入れも行き届きやすくなります。
クローゼットに余裕が出来て、収納しやすく、仕舞いやすく、とっても快適です。
具体的には、一年間に必要な洋服は「一人分30着」で十分。
計画的に買い揃えた洋服なら少ないアイテムで着回しできるからです。
年間30着とは、7日分×4シーズン=28着+コート2着。
スーツなら上下で1着、ワンピースなら1着、ブラウスとスカートで1着。
トップスとボトムを組み合わせて1着なので、アイテム数ではありません。
基本の定番アイテム30着

定番の組み合わせを決めておけば選ぶ時に迷いません。
春、夏、秋、冬、シーズンごとに7着の組み合わせがあれば着回しできます。
あまり着ない仕事用スーツや冠婚葬祭用なら、春夏用と秋冬用の1着ずつでも充分。
けれど毎日スーツを着る仕事なら洗い替えが必要です。
在宅勤務なら、室内着と外出着を分ける必要はないかもしれません。
どんなアイテムを揃えるかはライフスタイル次第です。
真夏しか着ないアイテム、真冬しか着ないアイテムもあります。
例えば麻のノースリーブやショートパンツなどは真夏だけ。
厚手のセーターやダウンなどは真冬だけ。
真夏用アイテムは頻繁に洗濯をするし、真冬用アイテムは乾くのに時間がかかります。
そのため洗い替えとして枚数を増やす必要があります。
おしゃれを楽しみたいなら、季節ごとに違った色合いや素材のアイテムも欲しいもの。
とはいえ上下1~2着でいいはずです。
組み合わせを変えて着られるベーシックアイテムがあれば季節感は出せます。
●1週間分のワードローブ
上下の組み合わせを考えた7着で1週間分です。
組み合わせを変えても着られるよう、スタイルや色を統一するのがコツ。
どの組み合わせでも着られるなら、コーディネートが簡単だからです。
スタイルは「ワンパターン」のほうが個性が出せます。
パステル系、アースカラー、モノトーン、ビビッドカラー、といった色調は統一します。
そうすれば、どの組み合わせでも着られるからです。
その色調が自分の個性にもなります。
例えば「春」の7着。
- 春用スーツ
- 春用ワンピ+カーディガン
- 長袖ブラウスA+スカートA
- 半袖ブラウスB+スカートB
- 長袖シャツC+パンツC
- 半袖シャツD+パンツD
- スプリングコート
AA、AB、AC、AD、ボトムを変えるだけで4種類。
4枚のトップスそれぞれ組み合わせると16通りにもなります。
ワンシーズンこれくらいのバリエーションがあれば充分ではないでしょうか。
そのために必要なのが「どの組み合わせでも着られる」ということです。
ですから計画的に買い揃える必要があります。
1種類の組み合わせしかできない洋服は処分を検討してもいいかもしれません。
それが大のお気に入りなら、次に買うのは、それと組み合わせられる洋服だけ。
そんな風にして「買い物メモ」を作っておけば、無駄な衝動買いをせずに済みます。
新しい服を買うなら、7着の中からどれかを処分するつもりで検討。
数を決めておけば無計画に買うことも減らせます。
着たい服がすぐ見つかる衣類収納

洋服は「着る場面」によって整理すると選びやすくなります。
出かける時に着る服はシチュエーションに合わせて選ぶものだからです。
- 仕事用の衣服
- 普段着や遊ぶ時の衣服
- 改まった席で着る衣服
シチュエーション別に整理すると洋服選びが簡単になります。
【スーツは置き場所を専用にする】
スーツは「きちんとした」印象を与えたい時に着る衣服。
ですから専用の置き場所で、きちんと手入れしておきたいもの。
組み合わせるシャツや小物を一緒にしておけば選ぶのも簡単です。
地味な「仕事用」とオシャレな「ドレスアップ用」に分けた「専用コーナー」に。
一か所で着替えが済み、サッと身支度でき、出かける時に余裕が生まれます。
決まった置き場所があれば、帰宅した時にも片付けやすくなります。

通勤用に便利なスーツラック。
毎日スーツを替えるわけではありません。
インナーだけ変えればOK
帰宅後もサッと掛けておけます。
掛けておけばシワになりません。
洋服ブラシで汚れを落とすのも簡単。
雨で濡れてしまった時に乾かすこともできます。
学生の制服にも使え、ソファーや椅子に置きっぱなしがなくなります。
朝の身支度も、帰宅した時の片付けも、ストレスなくスムーズにできます。
すっきりスリムなスーツラックは、見た目にもスタイリッシュ。
小物類も置けて便利です。

スーツを掛けておくなら、しっかりしたハンガーラックがおすすめ。
ちょっと高額ですが、丈夫なので歪むことなく、長く使えます。
安物ハンガーラックは粗大ごみになりがちなので、丈夫なほうが結局お得です。

スーツは厚みのあるハンガーに掛けておきたいもの。
薄いハンガーでは、肩の部分が型崩れしてしまうからです。
ハンガーとハンガーの間隔は7~10cmくらい余裕があるほうが衣類が傷みません。
7着を掛けるなら60~80cmくらいのハンガーラックがあれば充分です。
ハンガーは同じ形のものを揃えるとスッキリ収納できます。
上下ワンセットで収納するなら「クリップ付き」ハンガーが便利。
パンツは「裾」をクリップで止めて吊り下げておくとシワがのびます。
【グルーピングしたクローゼット収納】

クローゼット内のグルーピング。
アイテム別に季節で分けると便利です。
- トップス
- ボトムス
- コートやワンピース
長さを揃えて収納。
スペースを無駄なく使えます。

スーツに合わせるシャツは1か所に。
ハンガー収納なら見やすくシワになりません。
シャツの下に小物を一緒に。
「靴下」「ネクタイ」「ベルト」を棚に並べておくと選びやすくて便利です。
【一元管理できるワードローブ】
衣類は一か所にまとめておくと管理しやすくなります。
全体を一目で見られ、手持ちの衣類の傾向や、多い色なども一目瞭然。
コーディネートを考えて計画的に衣服を買い揃えていくことができます。
クローゼットのない部屋では、伸縮ハンガーラックが非常に便利でした。
横幅を調節でき、部屋にピッタリ収めることが出来たからです。
5cm間隔で30着の洋服を掛けるなら、幅160cmくらいあれば十分です。

【季節限定の小物は専用場所に収納】
季節限定の小物を収納する場所を作っておくと衣替えが楽。
- 夏しか使わない帽子や日傘
- 冬しか使わない手袋やマフラー
カゴなどに入れて、使う季節だけ取りやすい場所に置いておきます。
小物類は玄関などに置いても便利です。
【お気に入りアイテムの収納】
好きなアイテムは数も多くなります。
まとめておける収納小物で整理しておくと見やすいもの。
ディスプレイ収納しておくと、どれを使おうか選ぶ楽しみもあります。
からまりやすいネックレスは掛けて収納が最適。
見やすく選びやすくなります。

スカーフ類にはパンツ用のハンガーが使いやすいです。

こまごましたアクセサリーは透明のウォールポケットに。
そのままスッとクローゼットに掛けておけます。

ベルトは数本ならベルトハンガーに掛けておくと取りやすい。
数が多いなら丸めてカゴなどに入れたほうが一か所にたくさん収納できます。

ハンガーは同じ形のもので揃えると綺麗に整理できます。
クリップ付きハンガーなら上下セットにしておくことができて便利。

きちんと管理された洋服で気分よく暮らす

計画的に洋服を買い揃えると、気分よく暮らせます。
いつでも自信をもって着られるし、洋服選びに時間がかかりません。
着るものがないとイライラすることもなくなります。
多すぎる洋服は管理が行き届きません。
- 自宅で洗濯できない衣類をクリーニングに出す「費用」
- 汚れた衣類を洗濯する「時間」
- シミ抜きしたり補修をする「手間」
ちゃんと把握できて、きちんと手入れできる分量に絞ることが大事です。
自分らしいスタイルを確立すると、センス良く着こなせるようになります。
基本の定番アイテムは「今の自分に合う」洋服だけ。
洋服を買い足すのは着られなくなった洋服を処分した時。
- 取れないシミが付いている洋服
- 毛玉だらけになってしまった洋服
- デザインが古くなった洋服
- 体形が変わって着られなくなった洋服
こういう洋服があったら買い替えを検討する時期です。
【自分のスタイルを持つ】

センスの良い人は自分のスタイルを持っています。
洋服は自分らしさを表現するもの。
スタイルのない人は個性もない人です。
流行アイテムやブランドものは気になります。
でも似合わなければオシャレに見えません。
憧れのイメージに自分を合わせるより、自分の良さを見つけるほうが素敵に着こなせます。
「好きなスタイル」と「似合うスタイル」は別です。
ワンパターンで構わないんです。
むしろそれが自分のスタイル、個性になります。
【自分に似合う服しか買わない】
ショップに行っても、99%は自分に似合わない服です。
どんな色でも、どんなスタイルでも着こなせる人はいません。
たとえファッションモデル並みのプロポーションと美貌に恵まれている人であっても。
モデルのように、スタイリストとプロのヘアメイクで仕上げてもらえるわけでもありません。
値段が高かった服、お気に入りの服、ブランドものの服、流行の服。
でも「今」の自分に似合わなければ着ないほうがいい服です。
年齢や体形の変化によって、似合う服も変わってきます。
ワードローブ計画の参考になる本
計画的に衣服を揃えていくのは楽しいことです。
すっきりしたクローゼットは、それだけで気持ちが良いもの。
洋服が見やすくなり、着るものに悩まずに済みます。
何より「自分が素敵に見える」ようになります。
【自分に似合う服を見つけるヒント】
骨格診断やパーソナルカラーが洋服選びの参考になります。
パーソナルカラーとはドイツの美術教員が提唱した理論。
肌、髪、瞳の色によって似合う色を4タイプに分けています。
「春タイプ」「夏タイプ」「秋タイプ」「冬タイプ」の4つです。
さらに骨格診断を加えることで、似合う素材やデザインを判断できます。
『本当に似合う服に出会える魔法のルール』という本は具体的です。
似合う洋服のほか、似合わない洋服のルールも紹介されています。
ヘアスタイルやメイクまで提案されています。
- 体に厚みがある「メリハリボディ」ならハリのある素材でシンプルなデザイン
- 体に厚みのない「華奢な体形」なら薄く柔らかな素材で華やかなデザイン
- 「骨格がしっかりした体形」ならザックリしたナチュラル素材でカジュアルなデザイン
基本スタイルを知ることで洋服選びがしやすくなります。
年齢によって体形も変わります。
若いころは華奢だったけど、いつの間にかメリハリボディに変身しているかもしれません。
ヘアカラー、カラコン、メイクによって似合う色も違ってきます。
【自分のスタイルを見つけるヒント】
『フランス人は10着しか服を持たない』という本。
パリでホームステイをしたアメリカ人学生のブログを書籍化したものです。
着ているシャツの色が似合わないと指摘されて、自分に似合う洋服を考え直します。
え、10着と思ったら、ワンシーズン10着ということのようです。
「誰でも自分に似合う洋服は分かっている」と書いています。
着ていて気分が良い服、人からも素敵ねと褒められた服、お気に入りでいつも着ている服。
それが自分に似合っていて、自分のスタイルになります。
【自分スタイルをキープするヒント】
必要最低限のものしか持たないミニマリスト。
洋服を「制服のように」して同じスタイルをキープするという徹底ぶり。
本当に自分に似合う洋服しか持たない、という考え方です。
常に同じスタイルだからコーディネートに悩む必要もありません。
季節の変わり目には重ね着するだけ。
衣替えも必要ないので衣類の管理が非常に楽です。
自分の気分に合わせて色んな服を持つのも楽しいかもしれません。
でも、それが本当に似合っているかどうか検討の余地があります。
いつも同じスタイルって楽だし、センス良く見えるものです。










