衣類やインテリアファブリックの手作りには色んな手法があります
裁縫・レース編み、毛糸編み、糸紡ぎ、織り物、刺繍・・・
服作りは、基本を覚えると、どんどん応用していけます。例えば家庭科の授業で習った「パジャマ」。シャツとパンツなので長さや幅をアレンジして室内着などが作れます。ファスナー、ポケット、ボタンホール、裏地、襟や袖の形などテクニックを身に付けるごとにバリエーションも増えます。
犬用の服は手作りすると楽しい。一つの型紙から様々なアレンジができます。布を変えて夏服、冬服に。レインコートもあると雨の日の散歩が楽ですね。胴長のダックス、首周りだけ大型犬並みに太いブルドッグ。特殊な体形のワンちゃんだって。犬種に合った型紙があれば体に合った服を手づくりしてあげられます。
白い布に、白い糸で刺した刺繍は、糸の厚みによって綺麗な陰影ができます。キルトのようなブティ、レースのようなカットワークやドロンワーク。刺繡は装飾だけではなく、実用的な用途もあります。布を補強でき、破れや汚れを隠すことができるからです。
穴が開いたジーンズはファッションのひとつですが、刺繍で修復もできます。繕うための刺繍の中でも簡単な「ダーニング」。縦横まっすぐに糸を通すだけです。穴が開いてしまった場合だけでなく、取れないシミを隠すこともできます。シンプルなトレーナーやTシャツにアクセントとして施しても可愛い。
上流階級の裕福な家庭の女性たちの間で「糸紡ぎ」が流行していた時代があったそうです。美しいデザインの道具をサロンに持って行き、おしゃべりしながらの糸紡ぎ。それは、ゆったりとした優雅な過ごし方だったようです。工業化以前のアメリカでは家庭の主婦が糸を紡いでいました。
機織りは、やり方を知ると非常にシンプル。額縁のような四角い「枠」だけでも布が織れ、自作もできそうなほど単純な作りです。現在でも、シンプルな木枠の機織り機は市販されています。戦後28年もジャングルで生活していた横井庄一さんは、木の枝を組んだ枠で布を織りました。
綿はワタという植物の実から採った毛を糸にして布に織ったもの。昔は、どこの家庭でも衣服を自分で作っていました。現在では糸紡ぎや機織りは「趣味」のひとつ。ガーデニングの延長で綿花を育て、布に織るのも面白い試みです。時間と手間はかかりますが、難しい作業ではありません。
昔の主婦は「糸紡ぎ」や「機織り」を家事として日常的に行っていました。現在でも、趣味として糸紡ぎや機織りをする人がいます。黙々と手を動かすだけの単純作業をしている時間は、まるで瞑想のようです。原始的な道具だけでも作れるのが糸や布です。
麻は原料の植物によって「リネン」「ラミー」「ヘンプ」と大別されます。分類上の「科」も「原産地」も異なる全く別の植物です。そのため繊維の太さも異なり、布に織った時の風合いも違います。