ダイエットとは食事療法のこと。
痩せるためには運動より食事のほうが効果的です。
運動でカロリーを消費しても、体重が減るわけではありません。
多くの人は、空腹感をガマンするくらいなら、運動のほうがいいと考えがち。
でも美味しく食べて空腹を我慢しないでも減量できます。
運動しても痩せられない理由
太っている人が運動しても、なかなか痩せられません。
運動で体重を減らすには、プロのアスリート並みの運動が必要だからです。
筋肉を増やし、基礎代謝が上がれば体重を減らせます。
けれどジムなどで運動したくらいでは、減らせる体重は限られているのです。
むしろ運動の後で食べ過ぎて体重が増えることになります。
【運動した以上に食べてしまう】
普通の人にアスリートなみのトレーニングは続きません。
エネルギーを消耗したことで、かえって空腹感を覚え、食欲に負けて食べてしまう。
消耗したカロリー以上に食べてしまうことが多く、むしろ太ってしまいます。
運動で消費したカロリーと、食べるもののカロリーと、比べてみると分かるはず。
ドリンク1杯で、消費したカロリー分を取り戻してしまうことすらあります。
【運動するなら食後の散歩くらいが適度】
食べた後は、少し体を動かしたほうが肥満予防になります。
それは血糖値の上昇を抑えられるからです。
例えば「20~30分くらい散歩」をする程度で充分。
食後に激しい運動をすると消化できませんが、軽い運動なら消化を助けます。
体重を落とせる食事とは
体重を落とすには「十分なカロリー」を摂っても「血糖値の上昇を抑える」こと。
カロリーが不十分だと、空腹感を覚えて余計に食べてしまうからです。
そして血糖値が上がると、中性脂肪となって体に蓄えられてしまいます。
空腹感をガマンするとストレスになり、ダイエットでリバウンドしてしまいます。
ちゃんと食欲を満たし、血糖値が上がりすぎない食べ方をすれば体重を減らせます。
【血糖値を下げる食べ物】
血糖値を下げる食べ物は、優先的に摂りたいものです。
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オリーブオイルやバターなど「油脂類」が糖質制限ダイエットには大事。
抑えた炭水化物に代わるエネルギー源になるからです。
それ以外にも油脂類には数々のメリットがあります。
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糖尿病の専門医による著書『医者が教える食事術』。
食事と食べ方が詳しく書いてあります。
【御飯や麺類も食べていい】
「御飯」や「麺類」を全く食べないと、筋肉が減って脂肪が付きやすくなります。
それは不足している糖質を筋肉から消費してしまうため。
主食の御飯や麺類などは身体のエネルギー源となる糖質。
極端に糖質を減らすと、体は勝手に筋肉から糖質を補うのです。
一時的に体重が減っても、筋肉が落ちると脂肪が付くことになります。
【糖質を摂るなら朝にする】
肥満の原因となるのが糖質と言われます。
糖質といっても甘いものとは限りません。
大人の肥満は主に炭水化物の摂りすぎのことがほとんどです。
炭水化物とは「ご飯」」「パン」「麺類」など。
消化すると糖質に代わりエネルギー源となるものです。
ですから朝食に食べるには適しています。
太っている人は、たいてい御飯好き。
タラコひと腹で御飯が進むのは事実ですが、それでは栄養バランスが悪すぎます。
せめて朝食なら、その後の活動でエネルギーとして消費されます。
天丼、かつ丼、カレーライス、コンビニ弁当、御飯がメインの食事は朝と昼だけ。
エネルギー源なので、日中のうちに十分な量を食べておくことも必要です。
御飯よりパスタのほうが血糖値の上昇がゆるやかです。
トマトソースなどで野菜を補えるとベターです。
炭水化物も大切な栄養素なので、減らしすぎても不健康です。
おかずの味付けを濃くすると御飯が進んでしまうので、薄味にするのがポイント。
【脂質でカロリーを摂る】
減量にはカロリーを減らすことが大事ですが、減らしすぎては逆効果。
御飯や麺類なども少しは食べつつ、脂質でカロリーを補うのがコツです。
油脂類を食べても太りません。
身体の脂肪分を作っているのは、食品の脂肪分ではなく「糖質」だからです。
食べすぎた脂肪分は排出されますが、糖質は100%が吸収されます。
ですから油脂類でカロリーを摂れば、糖質となる主食を控えられます。
【乳酸菌と食物繊維で腸を健康に保つ】
健康的に痩せるうえで重要なのが、腸の健康度。
どんなに食べても、何を食べても、ちゃんと排泄できれば太らないからです。
便秘が解消するだけでも数キロの体重は落ちるはず。
そのために必要なのが「乳酸菌」と「食物繊維」です。
●乳酸菌が豊富な食べ物
ヨーグルトなど腸内環境を整える乳酸菌は毎日とりいれたい食品。
乳酸菌が含まれる食品には、ぬか漬けやピクルスのような発酵食品も含まれます。
「ザワークラウト」「味噌」「醤油」「キムチ」「日本酒」といった植物性の乳酸菌も効果的です。
●食物繊維が豊富な食べ物
食物繊維が豊富なのは「野菜」「キノコ類」「海藻」「果物の皮」など。
体内の不要な栄養分を排出させ、便秘を解消する効果があります。
果物をジュースにすると糖分ばかりになってしまいます。
でも「皮ごと丸ごと」食べれば食物繊維も摂れます。
食物繊維と一緒に食べることで、糖質の摂取量も減らせるのです。
特に「リンゴ」は皮ごと食べることで食物繊維が摂れ、便秘の解消に役立ちます。
リンゴ・ポリフェノールには脂肪の蓄積を抑える効果があるともいいます。
タンパク質で満腹感を得る
満腹感を得るためには「タンパク質」が効果的。
肉、魚、豆類、といったものを食べれば食欲が満たされるからです。
満腹感が得られれば、ダイエットはグッと楽になります。
ただし動物性の肉ばかり食べているとコレステロールが上がります。
植物性の豆類などと半々にすることがポイント。
夕食はタンパク質をメインにすれば主食がなくても我慢できます。
ダイエットのため夕食を減らすと、お腹がすいて眠れません。
ストレスを溜めたり、夜食を食べてしまっては逆効果。
タンパク質が豊富な肉や魚などを食べれば満腹感が得られます。
しっかり「筋肉をつける」こともダイエットに効果的です。
タンパク質には精神を安定させる効果があるため安眠効果もあります。
甘いものやアルコールをガマンしている時のイライラも静めてくれます。
夕食はグラス1杯のワインとタンパク質が豊富なつまみだけにするのも効果的。
できれば夜は炭水化物を一切やめると体重を減らせます。
【豆を使った常備菜】
様々な豆類を使った煮豆は常備菜に最適。
たくさん作って冷凍。
いつでも食べられます。
他の食材も加えると栄養も補えます。
根菜、キノコ類、肉、コンニャクなど。
味付けでバリエーションも増やせます。
例えば醤油味なら和風に、ごま油を足して中華風に。
トマトで煮込んでスパイスを加えたらチリビーンズも作れます。
何種類か作って冷凍しておけば、飽きずに毎日の食事に使えて便利です。
●五目煮豆のレシピ(1人分)
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●ダイエット中にオススメのチリビーンズ
チリビーンズは、豆、肉、玉ねぎ、トマトにスパイスを加えて煮込んだ料理。
お腹がいっぱいになるし、タンパク質も食物繊維も豊富です。
夜はチリビーンズと白ワインでの晩酌だけで済ませ、食後に20分くらいの散歩。
そんな習慣をつけたら、無理なく健康的に痩せられるはずです。
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煮豆は大豆より「キドニービーンズ」や「金時豆」などが柔らかくて美味しい。
チリビーンズは冷凍保存できるので、多めに作っておけば、いつでも食べられます。
【豆腐を使った常備菜】
そのまま食べられる豆腐は手軽なダイエット食。
満腹感も得られ、タンパク質が摂れるからです。
減量に成功したアメリカ人の知人が食べていたのも豆腐だそうです。
保存性の高い高野豆腐も常備菜に最適。
高野豆腐を昆布だし、砂糖、みりん、醤油で煮含めるだけ。
昆布だしは、だし昆布を水に一晩漬けておくだけでOKです。
お腹がすいた時、おやつ代わりにも食べられます。
大豆や豆腐には精神安定作用のあるトリプトファンが豊富に含まれます。
中でも高野豆腐はトリプトファンの含有量が多いのです。
トリプトファンで、ダイエット中のイライラも軽減できるはず。
【肉を使ったダイエット食】
ダイエット中の肉料理は「煮る」「茹でる」のがポイント。
脂肪分を減らしつつ、タンパク質を摂るためです。
「豚しゃぶサラダ」や「鶏手羽肉の煮込み」は酒の肴にもピッタリ。
つまみと晩酌を夕食にすれば、御飯を食べずに済みます。
●豚しゃぶサラダ(1人分)
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●鶏手羽もと肉の黒酢煮(1人分)
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黒酢で煮ると減塩になり、御飯を食べずに済みます。
根菜を加えて煮ると栄養バランスが良いですが、手羽元肉だけで煮込んでもOK
【卵を使った簡単ダイエット食】
夜など空腹を我慢できない時には卵料理が最適。
簡単に調理できる卵は、タンパク質が摂れ、消化も良いからです。
温かいものを食べると寝付きも良くなります。
●温泉卵(1人分)
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●卵スープ
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間食で空腹感を満たすのも必要
肉や主食を減らしていくと、やはり最初は物足りなく、空腹感もあります。
ですから胃が小さくなるまでは間食で空腹感を満たすことも必要です。
「これなら食べてもいい」というスナックを用意しておくと気が楽。
減量効果もあるスナックなら一石二鳥です。
●ナッツ類
間食に一番いいのがナッツ類。
食物繊維も含むため、余分な養分を排泄して減量効果があるからです。
ナッツには脂質も含まれるので、ある程度のカロリーが摂れ空腹が満たされます。
インスリンの抵抗性を改善する働きがあるため糖尿病の予防にもなります。
血管の内皮機能が改善するため肥満が原因の血栓も防げます。
●低脂肪ヨーグルト
低脂肪ヨーグルトは腸内環境を改善し、排泄を促します。
高血圧や糖尿病リスクも低下する効果があります。
脂肪分の高いヨーグルトでは効果がありません。
甘みを足すには、皮ごとの果物やオリゴ糖を使うのがポイント。
食物繊維を増やすためです。
●ブラックチョコレート
甘いものが食べたい時には「カカオ分」が多いチョコが最適。
カカオのポリフェノールに抗酸化作用があり、血圧を下げる作用もあります。
ポリフェノールとは植物の色素や苦み成分。
「緑茶」や「ハイビスカスティ」にも豊富に含まれています。
ハイビスカスティー オーガニック ファインカット 350g 有機 ハイビスカスティ ハーブティー nichie ニチエー RSL
●野菜のスナック
「大豆」「黒豆」「エンドウマメ」などのスナックも間食にピッタリ。
タンパク質や食物繊維が摂れ、空腹感を満たせます。
「ゴマ煎餅」「ごぼうスナック」「野菜スティック」などでもOK。
塩分が少ないものを選ぶのがポイントです。
しょっぱいものは食欲を増し、味覚を麻痺させるからです。
糖分が多いフルーツは皮ごと食べるならOKです。
ダイエット中に甘いものが食べたい時には「ゼラチン」スイーツ。
コラーゲンを補ってくれます。
健康的に痩せる食事の摂り方
太らない食事の摂り方というのがあります。
・一度にたくさん食べず、ちょこちょこ少しずつ食べる
・食べる順番を「野菜→タンパク質→糖質」にする ・食事の量は「朝3:昼5:夜2」の配分にする ・よく噛んで、ゆっくり食べる ・寝る4時間前には食べない |
この5つを実践するだけでも効果があるはずです。
ダイエットを強力にサポートしてくれるのが「寒天」。
粉寒天なら、ご飯や味噌汁などに混ぜるだけだから簡単。
食物繊維が豊富でカロリーはゼロです。










