秋に植える野菜は、病害虫の被害が少ないことが最大のメリット
薬剤の使い方が分からない初心者、無農薬栽培をしたい人に最適です
種まきから収穫まで短期間で育つ野菜なら、冬が来る前に栽培できます
あるいは秋から冬、春まで長く収穫できる野菜もあります
寒さに当たって甘みが増し、美味しくなることも秋に植える野菜のメリットです
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秋に植える葉物野菜
秋に植える葉物野菜が、春菊、小松菜、ホウレン草、水菜、リーフレタス、ルッコラ、ターサイ
中でも「春菊」は、初心者でも簡単に栽培できます
そして早く収穫できるのが「小松菜」「ホウレン草」「水菜」「リーフレタス」です
【初心者向け秋の葉物野菜】
春菊は15~20℃くらいの涼しい気候を好み、春でも秋でも植えられます
例えば、9月上旬~10月上旬に種まきすると、10月~1月下旬ころが収穫時期です
とはいえ霜には弱いので、早めに種まきして霜が降りる前に収穫します
地植えでもプランダーでも育てられます
プランターで栽培するなら、野菜用の培養土を使うと簡単です
地植えする場合には、種まきの2週間前に「苦土石灰」、1週間前に「堆肥」を入れます
種まきしてから発芽までは土が乾かないようにして管理します
そして本葉1~2枚が出た時と、本葉4~5枚の時に間引きをします
間引きした時には追加の堆肥を与え、土を寄せておきます
草丈が20cmくらいまで伸びた時に先端を切り落とすと、脇芽が伸びてきます
そして伸びた脇芽が20cmくらいになったら、葉を1~2枚残して収穫します
そうすると長く収穫できます
【早く収穫できる秋の葉物野菜】
早く収穫できるのが「ホウレン草」「水菜」「リーフレタス」「小松菜」です
そして秋に植える葉物野菜でも、冬が来る前に収穫できれば寒さで傷む心配がありません
●ほうれん草
ほうれん草は寒さに強く、あまり日当たりが良くない場所でも丈夫に育ちます
例えば9月中旬~11月中旬に種まきすると、10月~1月下旬に収穫できます
そして種まき時期をずらすことで、長く収穫ができるようになります
酸性の土壌を嫌うので、地植えの場合は「苦土石灰」でのペーハー調整が大事です
種まきして5~7日ほどで発芽します
そして本葉1~2枚が出たら、間引いて間隔を3cmくらいにします
本葉3~4枚になったら、再び間引いて間隔を6cmくらいに広げます
●水菜
水菜は9月初旬~10月中旬に種をまいて、10月初旬~12月下旬に収穫します
種まきしてから草丈10~15cmになるまで、土が乾燥しないよう水やりが大切です
発芽したら間引いて間隔2~3cmにします
そして本葉4~5枚が出たら、間隔5cmくらいになるよう間引きます
草丈20~30cmくらいが収穫の適期です
●リーフレタス
9月初旬~10月上旬に種まきすると、10~12月に収穫できます
とはいえリーフレタスは発芽させて植え付けまでが少々難しい野菜
そのため初心者は苗を買って植え付けしたほうが失敗しません
苗なら10月中旬~下旬に植え付けします
リーフレタスは酸性土壌を嫌うため「苦土石灰」でペーハー調整が必要です
水はけがよくなるよう、浅めに植えるのがコツです
高さ20~30cmくらいになったら、外側の葉から収穫します
すると中心部から新しい葉が出てくるので長く収穫できます
発芽適温が15~20℃で、気温25℃以上になると発芽しません
また発芽には光が必要なので、種をまいたら土は薄くかけることも大切です
発芽したら生育の良いものを選んで間引き、本葉2~3枚が出たらポットに植えて育てます
そして本葉4~5枚になったらプランターに植え付けします
秋に植える豆類
秋に植える「ソラマメ」「スナップエンドウ」「エンドウマメ」は、越冬させて翌年の春に収穫します
中でも簡単に育てられるのが、そら豆です
豆類は連作を嫌うので、マメ科の植物を植えた跡地に植えないことが肝心です
さらには酸性土壌を嫌うので、苦土石灰でペーハー調整する必要もあります
そして冬越しさせるには、種まき時期を早すぎず遅すぎず済ませておくことが大事です
●そら豆
10月中旬~11月初旬に種まきして、11月中旬~下旬に植え付けします
すると5月中旬~6月中旬くらいに収穫できます
生育の適温は16~20℃で、寒さには強いですが、暑さに弱い野菜です
15cmくらい間隔をあけて植える必要があるので、大きめのプランターに植えます
そして多湿を嫌うため、冬の間は乾燥気味にするのがコツです
春になると花が咲き、一気に成長が進みます
そのため追加で2~3回ほど堆肥など与えて栄養を補給してやります
そしてサヤが下向きになったら収穫の適期です
長く置くと味が落ちるので、早めに収穫することが大切です
●スナップエンドウ
10月中旬~11月初旬に種まきして、11月中旬~下旬に植え付けします
すると4月中旬~6月初旬くらいに収穫できます
生育適温は15~20℃です
30cmほど開けて種をまき、本葉が3枚くらいになったら2本だけ残して間引きます
そして冬の間は不織布などをかけて防寒します
春になったら不織布は外し、支柱を立てて蔓をからませます
開花後20日くらいが収穫の適期です
鮮やかな緑色で全体がふっくらしている頃にさやごと取ります
●エンドウマメ
10月初旬~11月中旬に種まきすると、翌年の4月中旬~6月初旬に収穫できます
生育の適温は15~20℃です
初霜が降りる1か月前までには種まきをして、本葉2~3枚で冬越しさせます
さやにシワが出てきたら、早めに収穫します
秋に植える香草
秋に植える野菜には「ニラ」や「ワケギ」などの香草も含まれます
多年草のニラは、植えたら毎年のように収穫でき、株分けして増やすこともできます
●ニラ
ニラは秋の9月中旬~10月初旬に植える野菜です
2年目の5月中旬~6月初旬に植え付けすると、8月中旬~10月中旬に収穫できます
そして3年目からは、6月初旬~10月中旬に収穫できるようになります
生育適温は15~25℃です
冬の間は不織布などをかけて光を遮り、休眠させます
草丈20cmくらいになったら収穫します
すると次第に収量が減ってくるので、株分けして増やしておくと長く収穫できます
そして収穫した後には、堆肥などを追加しておくことも大切です
●ワケギ
8月下旬~10月上旬に球根を植えると、11月下旬~12月下旬に収穫できます
さらに冬越しさせれば、翌年の3月中旬~4月下旬にも収穫可能です
生育適温は15~20℃です
あまり大きくならないためプランター栽培にも向いています
日当たりの良い場所に置き、土が乾いたら、たっぷり水やりします
草丈20~30cmになったら収穫の適期です
株元を5cmくらい残して切ると、新しい葉が出てきます
そして収穫後に追加で堆肥などを与えると、長く収穫できます
葉が枯れてきたら球根を掘り上げて保存しておき、秋に植え付けします
秋に植える結球野菜
秋に植える野菜の中でも結球させる「白菜」「キャベツ」「ブロッコリー」は少し難易度が高まります
そのため、うまく結球させるには、水はけのよい土に植えることが大事です
秋に植えたキャベツは、冬越しさせて翌年の春に収穫します
●白菜
8月下旬~9月上旬に種まきして、9月中旬~10月中旬に植え付けします
すると10月下旬~1月下旬に収穫できます
収穫時期は、早生、中手、晩生、と品種によって異なります
栽培の適温は15~20℃で、涼しい気候を好む野菜です
苗は30~40cmほど間隔を開けて植えます
虫が付きやすいので、防虫ネットなどをかけ、付いている虫はすぐに取り除きます
●キャベツ
9月中旬に種をまいて、10月下旬に植え付けると、翌年の4月中旬~5月中旬に収穫できます
秋まき用は、初心者でも育てやすい品種です
冬の間はトンネルなどで防寒すると結球してきます
そして実が硬く締まってきたら収穫の適期です
春になり、花芽のついた茎が伸びてくると葉が硬くなり、結球しません
そのため春キャベツとして収穫するには、トウ立ちしにくい品種を選ぶことがポイントです
●ブロッコリー
7~8月中旬に種をまいて、8月下旬~9月中旬に植え付けると、10月下旬~2月に収穫できます
生育の適温は15~20℃です
プランターで育てる場合は、20リットル以上の大きめサイズを使います
加湿に弱く、根腐れしやすいので、水はけよくすることがポイントです
そして20cmくらい離して植え付けします
つぼみができて10~15cmくらいになったら収穫の適期です
収穫後には脇芽が出てきて、またつぼみができるので、それも収穫できます
脇芽から出たつぼみは、3~5cmくらいになったら収穫します
秋に植える根菜
秋に植える野菜の代表が「大根」「カブ」「ニンニク」「じゃがいも」「玉ねぎ」などの根菜類
ニンニク、玉ねぎは、秋に植えてから冬越えさせて、翌年の春に収穫します
根菜用の培養土を使うと上手く育てられます
地中に伸びる根は移植を嫌うため、地面やプランターに種まきして、そのまま育てます
プランターの場合は、深さのあるものが必要です
●大根
8月下旬~9月中旬に種まきすると、10月下旬~年明けくらいに収穫できます
発芽の適温は15~30℃で、生育の適温は15~20℃
種まきの時期が早すぎると発芽率が低くなり、病害虫も増えます
排水しやすい土を好むので、畑の場合は深く掘り返し、畝は10~20cm以上に高くします
そして土の中に小石などがあると根が二股に割れたりするので、余分なものは取り除いておきます
発芽したら、こまめに間引いて本葉6~8枚になったら1本にします
外側の葉が立ち上がり、葉の先端が垂れ下がってきたら収穫の適期です
収穫時期になったら早めに抜いてしまうことがポイント
常温でも冷蔵庫でも2週間は保存でき、すりおろして冷凍すれば1か月は持ちます
●カブ
9月初旬~10月上旬に種まきすると、10月~12月に収穫できます
収穫時期は、カブの大きさによって異なります
プランターの場合は、5cm間隔くらいで植えられる小カブが最適です
アブラナ科の植物とは連作障害を起こしやすいため、キャベツなどの跡地には植えられません
カリフラワー、ブロッコリ、小松菜、ラディッシュ、ルッコラ、ミズナ、カラシナなどもアブラナ科です
発芽の適温は20~25℃
生育適温は15~20℃です
畑で育てる場合は、3回くらい間引いて間隔を10~15cmくらいに開けます
●ニンニク
9月初旬~10月下旬に植えると、翌年の5月中旬~6月下旬に収穫できます
生育の適温は18~20℃
まずは肥沃な土に植えることがポイントです
そのため植える前に完熟堆肥を混ぜておきます
さらに植えてから1か月後、冬越えした2~3月ころにも追加で堆肥などを加えます
プランターなら日当たりと風通しの良い場所に置き、冬の間は水やりをひかえます
3月ころから生育期に入るので、たっぷり水やりします
この頃には、葉や花茎を収穫できます
さらに4月上旬くらいになると、ニンニクの芽が収穫時期になります
花茎が伸び切って、下向きに垂れ下がり始めた頃が収穫の適期です
ニンニクの自然栽培では、肥沃な土に植えることが大事です。養分が足りないと、根が大きく育ちません。強い香りと、土中を殺菌する効果があるため、病害虫には強いことがメリットです。そのため多くの野菜や草花のコンパニオンプランツとしても使えます。
●じゃがいも
8月~9月に種芋を植えると、11月~12月に収穫できます
生育の適温は20℃くらいです
そのため寒冷地の場合は、秋より春植えのほうが適しています
まず植え付ける1か月~2週間前くらいに種芋に光を当てて、芽を出しておきます
とはいえ夏場の直射日光には当てないよう、明るい日陰に置くのがポイントです
植え付けしたら、たっぷり水を与えます
2~3週間ほどで芽が出てくるので、元気のいい芽を1本だけ残して他は取り除きます
地表に出てきた芋には土をかぶせ、光に当てないようにします
光に当たって緑色に変色した部分は有毒なので食べられません
土が湿っている時に収穫すると腐りやすいため、晴天が続いている時期に掘り上げます
掘り上げたら、その場に1時間ほど置いて乾燥させます
収穫したジャガイモは、日が当たらない涼しい場所で保管します
リンゴを一緒にしておくと、芽が出にくくなります
ジャガイモは「長ネギ」と交互に栽培するとうまく育ちます。なぜならネギが土を消毒し、連作障害や病害虫を防げるからです。さらに朽ちたジャガイモは、ネギにとって最良の肥料になります。ですからネギとジャガイモを交互に育てると、お互いにとって良い土になっていきます。
●玉ねぎ
8月~9月に種まきをして、10月~11月に植え付けます
すると翌年の4~5月に収穫できます
生育の適温は15~25℃
種まきの時期が早すぎるとトウ立ちしやすく、遅すぎると収量が減ってしまいます
酸性土壌を嫌うので、苦土石灰でペーハー調整します
葉が20~25cmまで伸びたら、茎が鉛筆くらいの太さの苗を選んで植え付けます
土に植える時、白い部分が少し地表から出るようにするのがコツです
植え付け直後だけたっぷり水やりし、その後は乾かし気味に管理します
冬越しして温かくなってきた頃から乾燥しすぎないよう少しずつ水やりします
早生品種の場合なら、1月初旬~2月中旬に追加で堆肥などを加えます
中生種や晩生種は12月、2月、3月に追肥を与えます
追肥した後は土を寄せておきます
そして4月に入ったら肥料を与えないことがコツです
玉ねぎの収穫後に植えると丁度いいのがズッキーニ。栽培する時期が、ちょうどリレーのように続けられるからです。3月から「土の準備」をして「秋」に玉ねぎを植えます。ズッキーニも玉ねぎも「肥沃な土」を好む野菜。玉ねぎの収穫後にズッキーニを栽培すると、余った肥料分が吸収されます。